カムイワッカの滝
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カムイワッカの滝(かむいわっかのたき)とは、北海道網走支庁管内斜里郡斜里町(旧蝦夷地、明治以降の旧北見国)にある滝のこと。滝自体が温泉という、野趣溢れる豪快な天然の露天風呂となっている野湯である。そのため、カムイワッカ湯の滝とも呼ばれる。多段式の滝壺毎がそれぞれ天然の湯船である。しかし、後述のとおり近年、特に世界遺産指定後の観光客の急増に伴い、厳しい立入規制が行われるようになっている。
女性は、水着姿やタオルを巻いた姿で入浴することが多い。男性でも、若者などは、海水パンツ姿で入浴する姿が目立つ。世界自然遺産指定後の訪問者の増加により、全裸で入浴する人は男性を含めてほとんどいなくなった。強酸泉の湯のため、体調の悪い者やケガ人は入浴しない方が良い。ほぼ確実に症状が悪化する。
なお、本来のカムイワッカの滝は、この滝の下流にあり、温泉の混じったカムイワッカ沢の水が、直接、オホーツク海に落下している。
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[編集] アクセス
知床林道(道道)の奥にある、「カムイワッカ湯の滝バス停」から徒歩30分。2006年現在、車両の乗り入れが制限されており、夏季のみシャトルバスによりアクセスが可能となっている。
[編集] 川歩きの注意
夏場には観光客が数多く訪れるが、ヒグマの生息地帯の中にあるため、いちおう、熊除けの鈴などを持参すべきであろう。曜日・時間帯や天候によっては、観光客が他にいないことも有り得るからである。
上流に向かう際は必ず水の流れているところを歩かなくてはならない。強酸性の水により、その部分だけ苔が生えず滑りにくいからである。
以前に入山したパーティがロープを設営し残している場合もあるが、強酸性の温泉のために腐食し耐久性が無くなっている場合が多い。切れて転落するケースもあるので頼りにしない方がよい。
[編集] 世界遺産指定の影響
かつてはどの滝壺にも入浴できた。当然上流の滝壺に行くほど湯温は熱かったが、上流ほど高温の湯の流入やより難しい岩場などによる危険度が高かったことも事実である。しかし、2005年に知床が世界遺産に登録されたことにより観光客が激増し、転落や落石の危険がより増したため、同年には適温の滝のうち一番下の通称「四ノ滝」の滝壺以外は立ち入り・入浴禁止となり、シーズン中は監視員が常時見張るようになった。しかし、それでも滑落等によりケガをする人が多発したため、翌2006年には車道から100メートルほどで最初に現れる小滝である通称「一ノ滝」より上流への立入が禁止された。この滝壷の湯温は30度ほどでかなりぬるいので、快適な入浴はできない状態である。
[編集] 泉質
- 硫酸泉
強酸性のお湯は、人によっては皮膚への刺激が強すぎて、入浴後に皮膚の軽い痛みを感じることもある。そのような場合は、近隣の温泉に入浴しなおした方が良い。自家用車等の人は岩尾別温泉、シャトルバスの人はウトロ温泉に立ち寄ることができる。
[編集] 温泉街
宿泊施設、脱衣場も何もない(なお、シーズン中にシャトルバスのバス停前に設置される簡易トイレの一室のみ、内部が更衣室になっている)。入浴は無料である。
[編集] 歴史
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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