カムチャツカ半島
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カムチャツカ半島( - はんとう、ロシア語:Камчатский полуостров、或いはカムチャツカ;Камчатка)は、ユーラシア大陸の北東部にある大きな半島である。面積は約37万 km2、長さ1,250km。半島全体をロシア連邦が領有し、南部はカムチャツカ州、北部はコリャーク自治管区に属している。
南は千島列島の占守島と千島海峡を隔てて向かい合うロパトカ岬、中央部では東西に約450kmあり、北端のパラポリスキー地峡で100kmほどの幅に狭まった、南北に長い紡錘形をしている。半島の東側はベーリング海・太平洋、西側はオホーツク海に面するが、アバチャ湾にある州都のペトロパブロフスク・カムチャツキーを始め主要港は東岸に集中している。
中央山脈と東山脈が並行して南北に走り、環太平洋造山帯の一部を成す。ここ300年で50回もの大爆発をしている半島最高峰のクリュチェフスカヤ山(4,750m)など、多くの火山を抱えている。
なお、かつては「カムチャッカ」と書かれることも多かった。口語では現在でも「カムチャッカ」と発音されることも多い。「Камчатка」を現代の片仮名転写の一般例に照らせば「カムチャートカ」または「カムチャトカ」という表記になるが、日本語では慣習的な「カムチャツカ」や「カムチャッカ」の定着度が高いので現在でもそのような表記が用いられることは少ない。「カムチャツカ」という表記に関しては、しばしば子音「t」は「ツ」と転写されることもあったので誤った転写ではないが、「カムチャッカ」という表記についてはそれから派生した口語的な転換と考えられる。更に転じて「カムサッカ」と表記されることもある。