ガチャ子
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ガチャ子(がちゃこ)は藤子・F・不二雄の漫画『ドラえもん』に登場するアヒル型ロボット。
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[編集] 概要
[編集] 外見など
ガチャ子は白い体に大きなくちばしを持ち、ワンピースを着て頭にリボンが結んであるという容姿であり、また仕草や言動からして女性と推測される。人間の言葉を話すが、鳴き声も上げたりするなど半動物的な習性も持つ。ドラえもんと同じくひみつ道具を所持しているが、ポケットではなく口から吐き出して使う。
[編集] 登場の経緯
セワシはドラえもんを野比のび太の元へ送って彼を助けようとするが、ドラえもんが成果を上げないためセワシが急遽のび太の元へ送り込んだ第2のロボットがガチャ子である。ガチャ子が初登場した話(『小学一年生』1970年5月号掲載話(無題))では、ドラえもんが「あ、ガチャ子、何しに来た?」と言っていることから、もともとセワシの元でドラえもんと一緒に生活していたと思料される。
[編集] その後
原作においてガチャ子はドラえもんの助っ人として登場したものの、結局はドラえもんと「のび太の手助け合戦」を行ってはメチャクチャにするというドタバタギャグ路線を繰り返した挙げ句、唐突に作品から姿を消してしまい、特に「未来へ帰る」等の離別エピソードは描かれていない。登場した話はわずか5話に過ぎない(『小学二年生』1970年5月号掲載『ロボットのガチャ子』、『小学一年生』1970年5月号掲載話(無題)、6月号掲載話(無題)、7月号掲載『まほうのかがみのまき。』、11月号掲載『クルパーでんぱのまき』)。
また、藤子・F・不二雄は後年のインタビューにおいてガチャ子について、「ガチャ子の存在は、当初意図していた作品の方向性とは別の方向へ走らせてしまいそうだったので、いなかったことにしました。」と語っており、公式に存在を抹消されてしまっているようである。
そのため現在発売されている単行本(てんとう虫コミックス)にはガチャ子の登場するエピソードは一切収録されておらず、現在のテレビ朝日版アニメにも登場していないため、ドラカルトなどの本を読む大ファンか連載初期の読者でなければ存在を知らない人が多いドラえもん史上では、スネ夫の弟のスネツグ以上に最大級のカルトな幻のキャラクターになっている。
日本テレビ版アニメでの声優は堀絢子。
シンエイ動画版では、2006年6月2日放送の「クリスチーネ剛田大先生! ジャイ子の新作マンガ」にゲストとして特別出演している。役所は作品世界のTVアニメキャラ(この回の原作である「ジャイ子の新作まんが」ではオバQが登場していた部分)。