ギリシア火薬
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ギリシア火薬(Greek fire または Byzantine fire)は、東ローマ帝国で使われた古代の兵器である。ギリシアの火とも呼ばれる(東ローマ帝国の専門家達は、あまり「ギリシア火薬」という呼び方はしない)。
キリスト教徒のシリア人カリニコスが発明したといわれている。空気に触れると着火する燃える液体で、ホースなどから発射し火炎放射器のように使用したという。言い伝えでは、この火は水中でも燃え続け、水をかけるとかえって燃え広がったとされている。
この液体の製法は東ローマ帝国の国家機密であったため門外不出とされていた。10世紀の皇帝コンスタンティノス7世は、息子のロマノス2世に対し「聞かれても絶対教えてはならない」と書き残している。このため帝国の滅亡と共にその製法は失われ、現在に伝わっていない。ただし幾つか仮説が立てられており、おそらく硫黄・酸化カルシウム・石油などの原料を大釜で熱し、サイフォンの原理で吸いあげていたのではないかと考えられている。またはナフサに硫黄、松やにを混合したものではないかと言う説もある。
ギリシア火薬は主に東ローマ帝国の海軍によって使われた。ギリシア火薬を装備したドロモーン戦艦は何世紀にもわたりコンスタンティノポリスをアラブ海軍から防衛した。また陸上でも使われたらしく、コンスタンティノポリスの城壁から、ギリシア火薬を攻撃してくる敵へ向けている絵画などが残されている。
現在、ギリシア火薬に似た兵器としては、ベトナム戦争などで使われたナパーム弾が挙げられる。
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