グローバルパスポート
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グローバルパスポート(GLOBAL PASSPORT)は、KDDIの携帯電話ブランドであるauが行う、国際ローミングサービスである。愛称は、「グロパス」と呼ばれる事が多い。
同社の国際ローミングサービスでは、このほかにグローバルエキスパートがある。
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[編集] 概説
携帯電話は、多くの場合、日本国内と海外では使用する周波数帯域や通信方式が異なるため、国内用の移動機をそのまま海外で使用することは出来ない。そのため、以前は空港などで海外用の移動機をレンタルして使用するのが一般的だった(KDDIネットワーク&ソリューションズなどが提供するauモーバイルエクスプレス等)。しかし、レンタルできる移動機は当然のことながら海外仕様のため、日本人には使いにくいものであった。
auのグローバルパスポート対応機を使用すれば、いつも日本で使っている移動機をそのままに、auと提携している海外地域で利用可能となる。 対応エリア・一部対応端末では、海外でもパケットサービスを利用可能であるが、GSMやW-CDMAとは違い自分で接続先情報の設定を変更しなければならない上、機種・場合によっては接続変更が複雑(中国でデーター・音声ローミングの場合既存の「中国」設定ではなく、「韓国」に設定する)などの不便なところがある。
[編集] 利用料金
基本使用料は無料。手続きも不要である。 国内での利用料金は通常の料金と同様であるが、海外での利用料金はローミング先によって異なり、国内と比べると非常に割高となる。 なお、海外では着信にも利用料金が発生するため、注意が必要である。
[編集] 対応端末
端末供給メーカーは、三洋電機と鳥取三洋電機の2社が供給している(2005年現在)。グローバルパスポートに対応している端末は、「グロパス機」と言われる事が多い。 現在までに、7機種発売されている。
- 三洋電機製
- C111SA、C412SA、C1001SA、A1303SA、A1305SA、A5505SA
※A5505SAは、グローバルパスポート機で初めてパケット通信に対応した。
- 鳥取三洋電機製
- A5514SA
※A5514SAは、グローバルパスポート機初の内蔵アンテナを実現した。
[編集] 対応エリア
対応エリアは音声だけのローミングエリアと、音声とパケットのローミングエリアがある。パケット料金についても割高な上に割引が効かないなど不便な点があるが、Cメールの受信料は無料となっている。 アジア・北米に偏っており、欧州ではエリアがないのが特徴、日本人の渡航先としては80%以上をカバーしている。
- 音声ローミング対応エリア
- カナダ※1、オーストラリア、ニュージーランド、中国台湾香港、ベトナム、マカオ、インド、インドネシア、プエルトリコ※2、米領バージン諸島※2、メキシコ、イスラエル、ジャマイカ、ペルー
- ※1 カナダの一部都市での音声ローミングは、A5505SAのみ利用可能(カルガリー、エドモントン、ウィンペグ、トロント、ロンドン、バリー、オタワ、ウィンザー、ナイアガラフォールズ、ハミルトン、サルニア、ケベック、モントリオール、シャーブルック、ハリファックス)
- ※2 プエルトリコ・米領バージン諸島、での音声ローミングは、A5505SAのみ利用可能
- 音声・パケットローミング対応エリア ※2
- アメリカ、ハワイ、韓国、中国、台湾、タイ※3、グアム、サイパン
- ※2 海外パケットサービスは、A5505SA・A5514SAのみ利用可能
- ※3 パッタニー(Pattani)県、ナラティワート(Narathiwat)県、ヤラー(Yala)県を除く
[編集] 関連項目
- auモーバイルエクスプレス(グロパスローミング外エリア向けに提供する、日本国外用携帯電話のレンタルサービス)
- au ICカード
- 日本国外で使用可能な携帯電話端末の一覧
[編集] 外部リンク
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