サハリン1
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サハリン1とは、ロシア・サハリン州北部東岸のチャイウオ周辺の油田、天然ガス田。樺太(サハリン)で進められている開発計画(サハリンプロジェクト)の一つ。
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[編集] 概要
- 埋蔵量は、原油23億バーレル、天然ガス17兆立方フィート。
- 開発の主体となるエクソン・ネフテガス社(エクソンモービル社の子会社)のほか、日本のサハリン石油ガス開発社、ロシアのサハリン・モルネフテガスシェルフ社などがコンソーシアム形式で参加している。
- 輸出用の天然ガスパイプライン輸送ルートは、中国と日本の間で綱引きやエクソンモービル社の意向により計画が錯綜しており、着工の目途は立っていない。
[編集] 歴史
- 1972年 日ソ経済合同委員会にて、ソ連側より開発プランが提案される。
- 1995年 ロシア政府と生産される原油、天然ガスの分与契約を締結
- 2005年に一部操業開始を目指していたが、建設スケジュールの遅延により後年にずれ込む見込み。
- 2006年 ロシア政府の意向により建設中止。
[編集] 権利問題
- 契約時に生産物分与協定が結ばれている。これは、プロジェクトに関するロシア側の参加条件(施設、労働力の提供等)、生産される原油、天然ガスの分与条件などを定めたものである。協定自体は未公開とされており、プロジェクトのリスクなどを不透明にさせている。
- 2005年より顕著になった原油価格の高騰により、ロシア政府は分与契約の見直し、政府系エネルギー会社であるガスプロム社の参画などを目指しており、政治的な駆け引きが行われている。