サンエイソロン
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性別 | 牡 |
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毛色 | 鹿毛 |
品種 | サラブレッド |
生誕 | 1978年5月5日 |
死没 | 1992年 |
父 | パーソロン |
母 | ヤマトシャルダン |
生産 | 渡辺武司 |
生国 | 日本(北海道様似町) |
馬主 | 佐藤惣一、(有)伊藤牧場 |
調教師 | 古山良司(美浦) |
競走成績 | 20戦6勝 |
獲得賞金 | 2億3896万3200円 |
サンエイソロンは、日本の競走馬。1981年のクラシック戦にて活躍した。
中央競馬のクラシック三冠競走のトライアルであるスプリングステークス、NHK杯、京都新聞杯を制し、トライアル三冠馬という決して有りがたくない称号を得る。特に東京優駿(日本ダービー)と菊花賞はそれらのトライアルで勝ち馬を破っているにもかかわらず、本番ではいずれも2着と敗れている。
トライアルレースではないが、天皇賞のトライアル的な存在である大阪杯も制しており、トライアル四冠馬という呼ばれ方もしている。
彼の毛色は栗毛のような美しい茶色で額の真ん中には小さな星があり、手足は鹿毛の特徴である黒色であるが後肢1白となっていた。460kg前後の馬体重のスラッとした体型で同じ父を持つ三冠馬シンボリルドルフに似ている。
道中最後方から直線だけで一気に全馬をゴボウ抜きするような強烈な末脚を持つ一方、直線一気の極端なレースしか出来なかった故に、大レースにおいては先行する勝ち馬に差し脚が一歩届かない、あるいは展開が向かないことが何度も見られた。最後には脚部の不安(繋靱帯炎)に悩まされる事となり、悲願となった八大競走には手が届かずに終わった。
最大のチャンスはやはりダービーだろう。皐月賞を大穴で勝ったカツトップエースは父がマイラー種牡馬のイエローゴッドだったこともあり、ダービーの距離2400mは不安視され、3番人気だった。一方、皐月賞を取り消したサンエイソロンはその体調不安をNHK杯の快勝で払拭しており、1番人気に支持されていた。 東京競馬場の長い直線を考えれば、先行するカツトップエースよりは、強烈な差し脚を持つサンエイソロンが優位にあるはずだった。断然人気のサンエイソロンは横綱相撲で悠然と4コーナーを後方で回り、大外に持ち出すや否や猛然と追い込み始めた。ところが先行するカツトップエースは直線に入って先頭に立つと、その大跳びのゆっくりしたテンポは距離不安をあざ笑うかのように衰えない。2頭の差は見る間に縮んでゆくが殆ど同時にゴール板を過ぎ、ゴール後10メートルでは1馬身ほどの差がついてサンエイソロンが差し切っていたが…勝ったのはカツトップエースでハナ差、首の上げ下げの差だった。
カツトップエースの大きな頭がもう少し小さければ、きっとサンエイソロンが栄冠を掴んでいただろう。またその差は大崎昭一と小島太の騎乗の差でもあった(因みに、翌年も小島太は圧倒的1番人気のアズマハンターでバンブーアトラスの3着に敗れている)。また、京都新聞杯をレコードで圧勝して臨んだ菊花賞でも、馬場がパンパンの良馬場であれば、若干距離不安のあるサンエイソロンに有利に働いたのではないかと当時囁かれた(勝ち馬はミナガワマンナ)。抜群の切れ味を持つ中距離馬であった。そのレース振りは近年の馬で言えば、ダンスインザダーク(1996年菊花賞)やアドマイヤベガ(1999年東京優駿)に似ている(が、この2頭はいずれも三冠戦では確実に一つのタイトルを獲得している)。
[編集] 競走成績
1980年(6戦2勝)
- 1着 - 新馬、さざんか賞(400万条件)
1981年(10戦3勝)
- 1着 - スプリングステークス、NHK杯、京都新聞杯
- 2着 - 東京優駿、菊花賞、セントライト記念
- 出走取消 - 皐月賞
1982年(5戦1勝)
[編集] 主な産駒
- ボールドフェイス(東京大賞典)
サンエイソロンの血統 (パーソロン系/Avena・プリメロ 4×5=9.38%、Tourbillon 5×5=6.25%) | |||
父
*パーソロン Partholon 1960 鹿毛 |
Milesian 1953 鹿毛 |
My Babu | Djebel |
Perfume | |||
Oatflake | Coup de Lyon | ||
Avena | |||
Paleo 1953 鹿毛 |
Pharis | Pharos | |
Carissima | |||
Calonice | Abjer | ||
Coronis | |||
母
ヤマトシャルダン 1973 鹿毛 |
*セダン Sedan 1955 鹿毛 |
Prince Bio | Prince Rose |
Biologie | |||
Staffa | Orsenigo | ||
Signa | |||
リンダセニヨリータ 1966 鹿毛 |
*ヒンドスタン | Bois Roussel | |
Sonibai | |||
ワカシラオキ | *ソロナウェー | ||
シラオキ F-No.3-l |