ザ・ブラックオニキス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ザ・ブラックオニキスは1984年に日本法人の有限会社ブリットプルーフソフトウェア社が発売した日本初のファンタジー・コンピュータRPG。略称はブラオニ。副題として The Black Onyx という英語名がつけられていた。
作者はヘンク・ブラウアー・ロジャース。
当初はPC-8800シリーズ用ソフトとして発売されたが、後にPC-9800シリーズ・PC-8000シリーズ・PC-6001mkII・FM-7シリーズ・X1シリーズ・MSXシリーズ・MZ-2500・Apple IIへと移植された。また、NECがPC-8801mkIISRを発売すると多少改良されたPC-8801mkIISR専用版も発売された。供給メディアはカセットテープやフロッピーディスクやロムカセット(MSXのみ)だった。
当時はまだコンピュータRPGという概念が日本では一般的ではなかったため、システムを簡略化するために戦闘中の攻撃手段は武器による物理攻撃のみで魔法を使うことはできなかった。また、敵として現れるモンスターも魔法などは使わなかった。プレイヤーキャラクター(PC)が行動可能な場所は地上の街「ウツロ」と地下のダンジョンだが、地上も3D表示になっていた。
続編として『ザ・ファイアークリスタル』(The Fire Crystal)があり、こちらでは魔法が導入されていた。さらに第3弾として野外も冒険する『ザ・ムーンストーン』(The Moonstone)やキャラクタを戦わせることができる闘技場の『ジ・アリーナ』(The Arena)など、徐々にシステムを拡張する予定であったが、発表のみで実際に発売されることはなかった。