ジェーン・ワイマン
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ジェーン・ワイマン(Jane Wyman、1914年1月4日-)は、アメリカ合衆国の映画女優。
第21回(1948年)アカデミー主演女優賞を受賞。
ミズーリ州セントジョセフ生まれ。誕生名はサラ・ジェーン・メイフィールド。8歳の時、彼女の両親が離婚届を出したため、彼の父親を早くから失った。(よく知られている名前サラ・ジェーン・フォークスはこの時、代わったものである。)
高校を卒業後、母親を助けるために映画界に身を置くことを考えるが、駄目であった。幸い1932年ミズーリ大学に入学し、彼女はラジオ・シンガーとしてキャリアを始め、このときの芸名がジェーン・デュエルであった。1936年ワーナー・ブラザーズと契約し、より親しみやすいジェーン・ワイマンと名前を変えた。1936年念願の映画女優としてスタートした。その名前でワーナーからA級映画やB級映画に出演した。この中には彼女の将来の夫になるロナルド・レーガンと組んだ1938年の"Brother Rat "とその続編"Brother Rat and a Baby"(1940)も含まれる。
最初は軽薄なブロンド娘役が多かったが、1940年代初めに彼女はコメディとメロドラマに移行し、『失われた週末』(1945)でレイ・ミランドに対する辛抱強い恋人を演じて一躍注目を浴びることとなる。翌年の『子鹿物語』(1946)ではグレゴリー・ペックの妻役を演じてアカデミー主演女優賞にノミネートされる。そして遂に『ジョニイ・メリンダ』(1948)で聾唖者のレイプ被害者ベリンダ・マクドナルドに扮しアカデミー主演女優賞を遂に獲得した。
彼女はより誉れの高い作品に出演した。アルフレッド・ヒッチコックの『舞台恐怖症』(1950)、フランク・キャプラの『花婿来たる』(1951)、マイケル・カーティズの" The Story of Will Rogers"(1952)、『ガラスの動物園』の最初の映画化(1950)などである。
またミュージカルでは"Just for You"(1952)でビング・クロスビーと共演した。彼女は『青いヴェール』(1951)と『心のともしび』(1954)では再度アカデミー賞にノミネートされた。彼女は"So Big"、『テキサスの白いバラ』(1954)、『天はすべて許し給う』(1955)、『雨の夜の慕情』(1956)などでも大いに人気があった。
彼女の豊富な出演レパートリーに加え、TVの"Jane Wyman Theater"でホストになり大部分のエピソードに登場し、3シーズン続いた。彼女は銀幕に戻って『リオの若い恋人たち』(1959)、『ポリアンナ』(1960)、そして彼女の最後の映画作品" How to Commit Marriage"(1969)に出演した。1981年以降数々のTV映画やレギュラー出演やゲスト出演を行った。
彼女は1990年代後半引退をするために、カリフォルニア州ランチョン・ミラージュに豪邸を購入した。彼女の娘モーリン・レーガン(2001年8月没)は政治的な著作を出し、有力な財団を組織した。
[編集] エピソード
- 彼女の名前を「ジェーン・フォークス」にしたのは、フォークス家によって非公式に養子になったためである。片親だった彼女の家の隣人だった。フォークス夫人は南カリフォルニアから移住してきて、1928年に未亡人になった。
- ロナルド・レーガンと破局した後、リュー・エアーズに愛を捧げたが長続きしなかった。
- モーリン・レーガンと養子マイケル・レーガンの母親である。
- 最も長いキスシーンを演じたことがある。"You're in the Army Now"(1941)と言う映画でレジス・トォーミーとの間で3分5秒である。
- 彼女は電話交換台に勤めたことがある。
- 彼女は糖尿病である。
- ハリウッドの歩道、ウォーク・オブ・フェームに星を2つ持っている。
- TV番組「ジェーン・ワイマン・シアター」では2回エミー賞にノミネートされた。
- コーラス・ガール出身の成功した女優である。
- バーバラ・スタンウィック、ロレッタ・ヤング、アグネス・ムーアヘッドの良い友達だった。
- ロナルド・レーガンについては語ることを拒否したが、彼に3回投票し、彼の葬式にも参加した。
[編集] 主な出演作品
- 踊る三十七年 -Gold Diggers of 1937 (1936)
- 襤褸と宝石 -My Man Godfrey (1936)
- 紅の翼 -Tail Spin (1939)
- 失われた週末 -The Lost Weekend (1945)
- 夜も昼も -Night and Day (1946)
- 仔鹿物語 -The Yearling (1946)
- 高原児 -Cheyenne (1947)
- ジョニー・ベリンダ -Johnny Belinda (1948)
- 舞台恐怖症 -Stage Fright (1950)
- ガラスの動物園 -The Glass Menagerie (1950)
- 青いヴェール -The Blue Veil (1951)
- テキサスの白いバラ -Lucy Gallant (1955)
- 心のともしび -Magnificent Obsession (1954)
- 天はすべて許し給う -All That Heaven Allows (1955)
カテゴリ: アメリカ合衆国の俳優 | 1914年生