ジョン・ロジー・ベアード
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ジョン・ロジー・ベアード(John Logie Baird、1888年8月13日-1946年6月14日)は、スコットランドの電気技術者・発明家。史上初めて動く物体をテレビで遠距離放送することに成功させた。
スコットランド、ダンバートン生まれ。ラーチフィールド・アカデミー、王立技術学校を経てグラスゴー大学を卒業。1924年物体の輪郭を機械式テレビジョンで伝送させることに成功。1925年はっきりとした人間の顔を送受信できることに成功。1926年ロンドンの王立研究所で動く物体の送受信を公開実験で成功させた。彼の業績は1884年にドイツの発明家パウル・ニプコウにより特許に出された高速ディスク方式、すなわち送信機と受信機にそれぞれ穴の空いたディスクを取り付けて高速で回転させ、その穴に光を通すという機械的走査方式を改良したものであった。1928年にはカラーテレビの公開実験にも成功。1929年当時のドイツ郵便省が彼のテレビ方式の改良を後押しするようになった。1936年英国放送協会がテレビを開始する際には、ベアードの方式とマルコーニ電気・楽器工業会社の方式とで争ったが、結局1937年2月に後者のシステムを一括して採用することになった。1946年には立体テレビの研究を完成させるなど、テレビ技術の初期の発展に寄与したばかりでなく、赤外線を利用した暗視装置ノクトバイザーの製作(1927年)なども知られている。1946年英国ベクスヒルオンシーにて死去。
[編集] 関連項目
- テレビ
- 高柳健次郎
- en:John Logie Baird回転ディスク式走査によるTVセット一式、および走査画像を見ることができる。
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カテゴリ: スコットランドの技術者 | スコットランドの物理学者 | スコットランドの発明家 | 1888年生 | 1946年没