ジョーズ2
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『ジョーズ2』は1978年のアメリカ映画。『ジョーズ』の続編。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] あらすじ
あのおぞましい事件から数年後、アミティでは、再び失踪事件が相次いでいた。ロイ・シャイダー演じるマーチン・ブロディ保安官は、地元の政治家に相次ぐビーチでの失踪事件は、前作同様にホオジロザメによるものだと説得しようとする。現に、沈没した『オルカ号(前作で登場、沈没したクイントの漁船)』を撮影しようとしたダイバー二人が、鮫の姿をカメラに抑えたまま消えていた。 しかし、ブロディは小魚の群れを鮫と勘違いし、海水浴の客達を逃がすために発砲してしまい、解雇されてしまう。
その上、やはり肝心の鮫は姿を現さないので、例によって政治家たちはこれを信じず、ヨットレースが予定通りに行われる。
が、レース中にブロディの息子や町長の息子など、多くの若者がサメに襲われ、対抗策が講じられることになったのだった。 だが。折も折、ブロディの息子二人が、友人と一緒にヨットで勝手に沖へ出てしまう。案の定、巨大鮫(前作の鮫とは別物)が再びその姿を現し、息子達に襲い掛かる。しかも今度は、ボートを襲ったせいで顔面が焼け爛れたグロテスクな姿だった。
クビになり、落ち込んでいたブロディだったが、息子達の危機を知り、恐怖心をかなぐり捨てる。そして、前作のラストで使ったライフル銃も、爆発するスキューバダイビングのタンクも、フーパー博士の協力も無しで、一人でサメに立ち向かう。
[編集] 作品の背景と評価
スティーヴン・スピルバーグが監督を辞退し、1人目の監督が首になった後、ヤノット・シュワルツが監督として迎えられる。シュワルツはほとんどテレビドラマしか手がけたことがなく成功が危ぶまれたが、アクションシーンは前作を越えていると評価されるなど、監督として成功とみなせる水準に仕上げた。1978年当時、続編としては最高興行収入を記録し、20年以上にわたって全米興行収入上位25位に残っていた。この成功に触発され、以後アメリカの映画界では一定以上の興行収入を得た映画の続編を作り、2匹目のドジョウを狙うことが多くなる。公開当時は前作と比較されて様々な評価がされたが、アメリカでのDVDでの再リリース後の売上もよく、比較的良作とされている。
ロレーン・ゲリーが前作に引き続き、主人公の妻、エレンを演じている。音楽を再びジョン・ウィリアムズが担当し、前作より優れていると評価された。
ジョーズ2のキャッチコピー、『海が静かになった時、第二の恐怖が始まった』は、数多くの作品でパロディにされている。
[編集] 登場人物
- マーチン・ブロディ
- 鮫の恐怖を拭いきれず、一人、警戒を続けていた。しかし、魚の大群を鮫と勘違いして発砲し、署長をクビになってしまう。
- その後、息子達の危機を知り、恐怖心が吹き飛んだ彼は、ろくな武装もないまま、一人で鮫に立ち向かう。
- マイク・ブロディ
- ブロディ家の長男。父の忠告を無視し、友人と弟を連れて沖へ出る。そしてブルースに遭遇してしまう。
- ショーン・ブロディ
- ブロディ家の次男。兄に連れられて沖へ行くが、同様にブルースに遭遇する。
- マット・フーパー
- 前作で登場した海洋生物学者。
- 今回は、ブロディから連絡を受けるが、南極に調査に出ており、駆けつけることは出来なかった。
- ブルース
- 撮影時に使われた鮫の模型のニックネーム。同時に、劇中の鮫のことも指す(劇中では使われていない)。前作のは大分お粗末なものだったようだが(そこはスピルバーグの手腕で見事に隠されている)、今作の物はかなり精密に仕上がった。
- 今回は顔面が半分焼け爛れた状態で襲ってきたりと、ますますおぞましい形になった。
- 前作から数年後、再びアミティに出現、マイク達に襲い掛かる。
[編集] 主なスタッフ
- 監督:ヤノット・シュワルツ
- 脚本:カール・ゴットリーブ
- 出演
- ロイ・シャイダー:マーチン・ブロディ
- ロレーン・ゲリー:エレン・ブロディ
[編集] 関連
ジョーズ'87 復讐篇(ジョーズ4/復讐篇)