スチュワーデス刑事
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スチュワーデス刑事( - けいじ、通称:スチデカ)は、フジテレビ系の2時間ドラマ枠「金曜エンタテイメント」にて放送されていたテレビドラマシリーズの一つである。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
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[編集] 概要
1997年に第一作目が放送され、以降毎年1月10日前後に『金曜エンタテイメント』枠の最初の作品として放送されるようになる。
「大食いシスターズ」とあだ名される日本航空の国際線担当客室乗務員3人組が、乗務機に乗り合わせた乗客(多くは著名人)に関係する事件に遭遇する、という形で展開される「トラベルグルメミステリー」である。このドラマは日本航空が全面的に協力しており、その為関係者のアリバイトリックに航空ダイヤ(撮影当時の時刻表を使用)を巧みに利用したものが用いられている。また毎回、日本も含めフランス、ドイツ、イタリア、カナダ、及びヴェトナムなど日本航空の就航地でロケが行われている他、同社社員がエキストラとして出演している。
番組が始まった当初、一般的に「スチュワーデス」という愛称で呼ばれていた主人公たちの職業は、その後、業界内で正式に使用されている「客室乗務員」に名称が統一されたが、シリーズ物という事もあり、「スチュワーデス」という愛称がそのまま使用されている。2005年に放送された第9作目までの平均視聴率が19.3%という人気シリーズである。また登場するおかず横丁と財前の住まいである寿司屋は東京都台東区に実在する。
しかし、主演3人の内、財前直見と水野真紀が結婚(ちなみに財前の夫は、この番組のプロデュース・演出を担当した本間欧彦である)し、スケジュールがきつくなった事もあり、2006年1月13日放送の第10作目を区切りとしてシリーズは終了した。ファンからはDVD化を望まれているが現在もDVD化されていない。
[編集] 主な登場人物
[編集] レギュラー
- 坂東(旧姓:川上)飛鳥(財前直見)
- 実家は下町の寿司屋で江戸っ子であるが、母親と同じ客室乗務員となる。ソムリエの資格をもつ。シリーズ第5作で坂東刑事と結婚し、シリーズ第10作では念願のお目出度となる。
- 丸井(旧姓:岡村)由紀子(水野真紀)
- 佐藤瑠璃(木村佳乃)
- 飛鳥や由紀子の後輩。「ニューヨーク生まれの香港育ち」という帰国子女(ドイツとブラジルに親戚がいる)で6ヶ国語を話せる。趣味はパソコン。シリーズ第10作の後、日本航空ロンドン支社へ転勤。ロンドンに住む病気がちの母親と暮らす(ちなみに木村佳乃自身は、ロンドン生まれで中学時代はニューヨークで過ごした帰国子女であり、父親は日本航空の幹部である)。
- 坂東圭司(村田雄浩)
- 川上勝男(平泉成)
- 飛鳥の父で寿司屋「都寿司」の大将。圭司とは馬が合い、二人でキャバクラに行ったことも。
- 近藤達夫(二瓶鮫一)
- 飛鳥たちの行きつけのバー「シャコンヌ」のマスター。ワインについての知識が豊富である。
- 大沢部長(北村総一朗)
- 飛鳥たちの上司。湾岸署の神田署長の兄らしい。
[編集] ゲスト
第1作
- 和泉涼子(一路真輝)
- レストラン「サンタムール」のソムリエ。飛鳥は彼女に憧れてソムリエとなった。
第2作
- 松井睦子(江波杏子)
- 世界的ブランド「MUTSUKO」のデザイナー。
第3作
- 真鍋博人(風間トオル)
- 歯科医。由紀子が機内で一目惚れした相手。飛鳥のお見合い相手。
- 日向理恵子(黒谷友香、第3作)
- 新進ヴァイオリニスト。瑠璃のニューヨークでの中学時代の同級生で、機内で瑠璃と再会する。
第4作
- 宮島ひとみ(有森也実)
- 飛鳥たちの同僚の客室乗務員。飛鳥とは同期入社で大親友。寿退社が決まっているのだが…。
第5作
- 内藤光太郎(沢村一樹)
- ハワイ在住のカメラマン。飛鳥の元恋人。
- 谷川啓子(余貴美子)
- ハワイ在住の洋画家。夫を自殺で喪ったという哀しい過去が…。
第6作
- 黒田憲比古(西岡徳馬)
- 建築家。仕事で訪れたカナダで妻が行方不明になってしまい…。
第7作
- 黒沢杏子(石田ゆり子)
- インテリアコーディネーター。白金台に住むセレブ。小学生時代に都寿司の近所に住んでいた。
第8作
- 石田佐和子(戸田菜穂)
- JASの客室乗務員。日本酒と野菜のソムリエの資格をもつ。後輩の山崎良美とともに「小食シスターズ」と呼ばれている。
第9作
- 美里秀樹(東幹久)
- 警察庁勤務のエリート警察官僚。機内で会った数日後、由紀子と見合いをするのだが…。
第10作/FINAL
- 南雲慧介(陣内孝則)
- 人気推理作家。機内で声を掛けられ、飛鳥たちは彼の英国への取材旅行に同行することに。瑠璃は彼の大ファン。
- 森山信子(松本留美)
- ガーデナー。飛鳥の母の元同僚で親友であった。機内で飛鳥と再会する。
[編集] サブタイトル
- フランス~東京~九州2万キロ・世にもオシャレな殺人ルート
- フィレンツェ~高知1万キロ・世にもオシャレな殺人紀行
- ドイツ・ロマンチック街道殺人事件
- 東京~ダラス1万キロ・ラストフライトに花束を
- 東京~ホノルル~ハワイ島・楽園の花は甘く危険な香り
- ウィスラー~沖縄~ヴァンクーヴァー・愛と殺意の白い恋人たち
- ヴェトナム~洞爺湖5千キロ・愛と殺意の光と影
- ドバイ~東京8千キロ・列島縦断グルメツアー殺人事件
- 南オーストラリア・豪華寝台特急殺人事件
- 東京~ロンドン1万キロ・ラストフライト殺人事件
[編集] スタッフ
- プロデュース:本間欧彦(1~10)、関本広文(1、2)、小林裕幸(4、5)
- 演出:本間欧彦(1~4、6~10)、高橋正秀(5)
- 脚本:伴一彦
- 脚本協力:田中一彦(6)、阿相クミコ・西村康昭(7)、田中孝治(8、9)
- 挿入曲:八十日間世界一周
- 寿司指導:鳥越 都寿司
- 製作協力:日本航空
- 製作・著作:フジテレビ、関西テレビ
[編集] こぼれ話
第9作。このときは美里秀樹と由紀子が機内で出会い、その後見合い話をして、話が発展するのだが、話が一件落着し、ほぼラストシーンとなった際、再び由紀子は機内で出会いが生まれるシーンがある。その際、由紀子は「代議士」と出会うというストーリーなのだが、その代議士の名刺には「後藤 正純」と書いてあった。当時、由紀子役の水野真紀は「後藤田正純」と婚約したときであったため、ユーモアを含めたそのシーンを入れたらしいが、後藤田正純事務所側はあまりいい顔をしなかったとされている。(再放送時は名刺のアップがカットされていた)
[編集] 外部リンク
- BAN IS FOR BAN(日本語版) ※脚本家・伴一彦の公式サイト。
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