タルゴ
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タルゴ(Talgo スペイン語:Tren Articulado Ligero Goicoechea-Oriolの略称)は、スペインで開発された一軸台車連接型客車列車の総称であり、これを開発した鉄道車両メーカーの名称でもある。タルゴの名称は、スペイン語での関節(連接)列車、軽量の頭文字と、さらに2人の開発者の名前に由来している。
現在までに複数の形式が開発されているが、それら全てにおいて車高が低いという特徴を持つ。そもそもの開発目的は、曲線区間の通過速度の向上であり、「タルゴ=軌間可変車両」ということではない。
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[編集] 種類
初期のTalgoI、IIまでは車軸が関節軸に無く車体後部にあったため、一方向でしか通常運行できなかったが、1964年のTalgoIII以降は、車軸が関節軸上に置かれたので前後方向とも運行可能になり、機関車付け替えが可能になった。TalgoIII開発時には、同じ低い車高の専用機関車3000T型(のちの353型)も開発された。
1968年にTEEとして隣国フランスとの乗り入れに対応した軌間可変仕様のTalgoIII-RDが登場した。これが、タルゴが軌間可変車両の代名詞となった理由である。
1980年に現行の振り子仕様のTalgo-PENDULAR(Talgo4)が開発され、Talgoシリーズの主流になった。専用機関車として354型が開発されたが、Talgo-PENDULARは専用機以外の機関車でも牽引出来るようになった。以降のTalgoシリーズはTalgo-PENDULARがベースとなっている。
その後、Talgo5、Talgo6、Talgo7が登場した。
現在では、両端に専用の機関車を連結し完全なEMUとなった「TALGO350」がAVEにおいて運行されている。
なお、スペイン以外でも1988年にアメリカ合衆国(アムトラック)、1992年にドイツ(DB)に輸出されており、欧米の広い地域でその活躍を見ることが出来る。
[編集] 走行区間
- スペイン国内全域
- フランス方面
- スイス方面
- イタリア方面
- バルセロナ~ミラノ間
- ドイツ国内
バルセロナ~パリ間、マドリッド~イルン~パリ間、バルセロナ~リヨン~ジュネーブ~チューリヒ間、バルセロナ~ミラノ間のタルゴ客車編成使用の列車は、いずれも夜行列車である。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- タルゴ社公式ホームページ(英語・スペイン語)