チャレンジャー (ゲーム)
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ジャンル | アクションゲーム |
対応機種 | ファミリーコンピュータ |
開発元 | ハドソン |
発売元 | ハドソン |
人数 | 1人 |
メディア | 320kbitロムカセット |
発売日 | 1985年10月15日 |
価格 | 4,900円(税別) |
『チャレンジャー』 (Challenger) は、ハドソンより1985年10月15日に発売されたファミリーコンピュータ(ファミコン)用コンピュータゲームソフトである。
目次 |
[編集] 概要
タイトル画面で表示されるキャッチコピーは「REALTIME ACTION ADVENTURE!」。サイドビューの横スクロールジャンプアクションとトップビューの任意全方向スクロールのアクションシューティング、さらには固定画面のアクションゲームにも変貌するユニークなシステムで、モニター100画面分の広大なステージも売りだった。
[編集] ストーリー
考古学者の主人公「チャレンジャー」が、悪玉ドン・ワルドラドにさらわれたマリア王女を救出すべく野山を駆け回る。主人公が考古学者という設定は映画『インディ・ジョーンズ』のオマージュであると思われる。
王女がさらわれる場面は1面の列車ステージに組み込まれており、どんなに頑張っても必ずさらわれてしまう。この面で流れるBGMはフランツ・シューベルトの「軍隊行進曲」をアレンジしたもので、内容に非常にマッチしていて話題になった。
[編集] システム
主人公はライフ制+残機制で敵に触れるとダメージを受ける。生命力が全て無くなると残機を一つ失い、全ての残機が無くなるとゲームオーバー。ナイフを投げて敵を攻撃しつつ様々なアイテムを集める。一部の特殊な敵を倒すには、一般的な敵を倒して手に入れるアイテムを利用しなければならなかった。
[編集] 難易度調節
タイトル画面で難易度を16段階に調節でき、低くしていくと敵の出現数が減っていく。多くのファミリーコンピュータ用ゲームがせいぜい2段階の選択だったのに比べると非常に細やかな配慮だった。しかし、難易度を一番低くすると敵の数が減ってしまうために、特殊な敵を倒すために必要なアイテムが手に入りにくくなり、かえって難しくなってしまう。最もやさしくプレイするには適度な数値に設定する必要があった。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] ステージ構成
[編集] SCENE 1:STOP THE EXPRESS!
マリア王女を拉致し、乗っ取った特急列車メタモルフォセス号で逃走を図るドン・ワルドラド。その列車に飛び乗って、子分たちの攻撃をかわしながら先頭車両を目指す。しかしチャレンジャーが先頭車両にたどり着いた途端、ドン・ワルドラドは後部車両を切り離し、チャレンジャーを車外に叩き落として逃走してしまう。
[編集] SCENE 2:SEARCH PRINCESS!
ドン・ワルドラドたちを追ってワルドラド島にやって来たチャレンジャーが、4方向にスクロールする広大な島内を捜索する。要所にある洞窟や建物の入口から、後述するシーン3や4に突入することが出来るが、一方で一度入ったら条件を満たさないと抜け出せないトラップゾーンや、入った瞬間に奈落の底へ叩き落される罠の洞窟も存在する。
[編集] SCENE 3:GET KEYWORD!
シーン4の舞台となる、王女が囚われているピラミッドに突入するためには、このシーン3で鍵・指輪・王冠の3つのキーワードアイテムを集めなければならない。内部は水の噴き出す洞窟となっており、チャレンジャーはその噴水を足場代わりに、対岸にあるキーワードアイテムを取らなければならない。シーン3の入口は島内に複数存在し、チャレンジャーはシーン2と3の出入りを繰り返しながら、ピラミッドを目指す。
[編集] SCENE 4:RESCUE PRINCESS!
3つのキーワードアイテムを集め、ピラミッドに到達したチャレンジャー。恐竜の形をした岩場を飛び渡り、ドン・ワルドラドの待つ最上段で最終決戦を迎える。
[編集] 敵キャラクター
- ドン・ワルドラド(登場SCENE:1,4)
- マリア姫をさらった悪漢。SCENE 1では倒すことができず、SCENE 4で決着をつける。連続してナイフを4発当てることで倒せる。
- トリッペ(登場SCENE:1,2,3,4)
- 大きな鳥。ナイフで倒せる。SCENE 1,3,4では触れただけで1ミスとなる。
- トビー(登場SCENE:1)
- プロペラが付いた小型の自動車。列車のそばを走り、急に高く飛び上がる。ナイフで倒すことはできず、触れただけで1ミスとなる。
- バル(登場SCENE:1,3)
- 雷雲で、ときおり稲妻となって降下する。ナイフで倒すことはできず、触れただけで1ミスとなる。SCENE 1では、このバルが出現するとBGMが変わる。
- オジーズ(登場SCENE:1,2)
- 緑色の服を着た男。ヒゲを生やしている。ナイフで倒せる。SCENE 1では触れただけで1ミスとなる。
- タマ(登場SCENE:1,2,3,4)
- 火の玉のような敵。ナイフで倒すことはできない。SCENE 1,3,4では触れただけで1ミスとなる。
- モーリン(登場SCENE:2)
- ヘルメットをかぶったウサギのような妖精。ナイフで倒せる。
- ピタロボ(登場SCENE:2)
- 黄色く丸いロボット。ナイフで倒せる。
- オックスボーン(登場SCENE:2)
- 動物の頭蓋骨。名前からすると牛の骨であろう。ナイフで倒せる。
- ケバラ(登場SCENE:2)
- 歩く人食い植物。ナイフで倒せる。
- カラ(登場SCENE:2)
- SCENE 3,4への入り口を守り、狭い範囲を左右に往復する骸骨。ナイフでは倒せず、触れただけで1ミスとなる強敵である。うまく隙をつけば、倒さなくても入り口に入ることは可能。
[編集] パワーアップアイテム
[編集] まっとうくじら
マッコウクジラではない。シーン2の水面に浮かび、同じ画面内に入るとチャレンジャーの体力を回復してくれる。攻撃して倒すことも出来るが、特にペナルティはなく、400点のボーナス点が入る。
同じシーン2である方法を用いて出現する、空中に浮かぶまっとうくじらは、倒すことでチャレンジャーの残り人数が1人増える。また、シーン1である方法を用いて出現させると、シーン1にいる間チャレンジャーを無敵にしてくれる。
[編集] パワーソード・パワージュエル
シーン2で、攻撃を外さずに4匹連続して敵を倒すとどちらかが出現し、それにナイフを当てることで効果が発動する(触れるとダメージを受けてしまうため、直接取ることはできない)。パワーソードは一定時間移動速度と攻撃力が上がり、通常では倒せない敵も倒すことが出来る。パワージュエルは、同じ画面内にいる敵を全滅させることが出来る。シーン3・4の洞窟の入口を守るモンスターには通常攻撃が通用しないため、事実上シーン3・4に入るための必須アイテムであると言える。
[編集] トラップ
いずれもSCENE 2に存在する。
- ミステリーゾーン
- 四角い形をした狭いエリアで、足を踏み入れるとBGMが変わる。四つの穴が開いているが、どの穴に入っても落下して1ミスになる。一度入ると、パワーソードの力を使わない限り脱出できない。
- アリ地獄
- 大きな渦が描かれたエリアで、足を踏み入れるとBGMが変わり、中央の穴に引きずりこまれる。もちろん穴に落ちれば1ミス。一度入ると、パワーソードの力を使わない限り脱出できない。「脱出に成功すれば一万点のボーナスが得られる」とよく言われるが、これはパワーソード取得時の点数表示が画面に残っているだけであり、実際には得点は加算されていない。
- 偽のピラミッド
- 一見、SCENE 3への入り口に見えるが、入ると1ミスになる。