トップをねらえ2!
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『トップをねらえ2!』は、GAINAXより設立20周年記念作品として制作されたOVA作品。発売は2004年11月から2006年8月で、全6話。1988年の作品『トップをねらえ!』の続編にあたる。
再編集による劇場版が前作との2本立てで10月1日より東京アニメセンター・アキバ3Dシアターにて公開。札幌・新潟・大阪・名古屋でも上映。こちらの詳細は後日。
東京国際アニメフェア2007にてオリジナルビデオ部門を受賞。
ちなみに、タイトル表記は『トップをねらえ!2』ではなく、『!』の前に『2』がくる『トップをねらえ2!』が正しい。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 概要
[編集] 作品概説
1988年に発売されたGAINAX初期の代表作『トップをねらえ!』の続編である。製作スタッフは、GAINAX 中核メンバーの入れ替わりもあり『トップをねらえ!』とは大きく異なるが、今までのアニメに無かった まったく新しいアイディア・表現が多く取り入れられた 見ごたえの有る作品となっている。今作では『新世紀エヴァンゲリオン』等での活躍が知られる鶴巻和哉を監督として迎え、『少女革命ウテナ』で高い評価を集めた榎戸洋司を脚本に迎えるなど、実力派スタッフが製作に当たっている。前作の監督庵野秀明も監修として参加しているが、最初にアイデアをひとつ出した以外は4巻で絵コンテを切るまでの間全くノータッチで監修とは名ばかりだったと言われている。
[編集] 『トップをねらえ! NeXT GENERATION』との関連
『トップをねらえ!』には、作品終了後に『トップをねらえ! NeXT GENERATION』という続編企画が存在し、小説などのメディアミックス展開も図られた。本来は前作ラストのカルネアデス計画(2048年)からノリコとカズミの帰還(14292年)までの空白の約1万2千年を埋める年代記となるはずであったとされているが、小説版、コミック「発掘戦艦アレクシオン編」、コミック「グレートアトラクター編」(未完)の三篇を発表したところで企画自体が途中頓挫しており、2499年までを描いたところでシリーズ全体の完結にはいたっていない。ただし本作では(細かい部分での記述や設定に矛盾は生じるものの)基本的に『NeXT GENERATION』の物語はあったものとして扱われている。かつての地球帝国と対立していた移民による独立同盟シリウスやヱルトリウムを擁する凍結艦隊など、『NeXT GENERATION』に関連する設定も本作に登場しているが、本作の物語本筋への直接的な関与は薄い。これらは『NeXT GENERATION』で既に描かれたシリウス戦争の時代より1万年余りが経過している為、人類よりその事実がほとんど忘れ去られてしまった物であるとしている。『トップをねらえ!』の地球帝国は『NeXT GENERATION』において帰還した銀河中心殴りこみ艦隊によって解体され、ユング・フロイトを初代大統領とする銀河連邦として再編されており、それもある事件から事実上の崩壊を迎え、旧帝国時代の高度な科学技術も失われてしまっている。本作に登場する人類側の勢力はそういった複雑な状況よりさらに後の組織である為、バスターマシンなど受継がれた物も多いが、失われた技術や記録も膨大である。
なお『トップ2』完結を経て、現在『NeXT GENERATION』はシリーズの補完と完結にむけての企画が再始動中である事が示されている。その最初の動きとして、2007年3月に「グレートアトラクター編」が上下巻で初の単行本化が実現した。ただし諸般の事情から、未だ本編の完結部分は執筆・収録されておらず、下巻収録のインタビュー中で内容が語られるという形式をとっている。
[編集] あらすじ
「ノノリリ」なる人物に憧れ、宇宙パイロットになることを望む主人公ノノと、バスターマシンを駆り宇宙怪獣達から、太陽系を守るトップレス達の物語。
[編集] 登場人物
[編集] メインキャラ
- ノノ(声優:福井裕佳梨)
- 主人公。見た目は人間そのものだが、実はアンドロイドである。詳しい説明はバスターマシンを参照。自称火星のマリネリス峡谷育ち。「ノノリリ」に憧れ、宇宙パイロットになるために街へ出る。ラルクを「お姉さま」と呼んで慕っている。ピンク色の髪と、一際大きなアホ毛が特徴。
- ラルク・メルク・マール(声優:坂本真綾)
- 火星上空の衛星基地メガネビュラに所属する「最強のトップレス」。ディスヌフの現パイロットで、撃墜スコアはトップ。物質を粒子化して転送する技術に長けており、ふだんはディスヌフを呼び寄せるのに使っているが、他の物体を転送して敵を攻撃したりすることも可能(第5話では雷王星の中心核を変動重力源に直撃させた)。
- 宇宙パイロットに憧れるノノに「お姉様」と慕われている。ノノによるとラルクは「ノノリリによく似ている」のだが、ラルク自身は努力とか根性などを信じないタイプである。
- エグゼリオ変動重力源出現時での戦闘により「星を動かすもの」と呼ばれ、7号不在下で人類を救うべき英雄になった。最終決戦ではドゥーズミーユに搭乗して出撃するが、ダイバスターに八つ当たり (?) している最中に「あがり」を向かえてしまう。変動重力源の攻撃で苦しむダイバスター(ノノ)の声を感じ取ったのか、動かなくなったディスヌフの人工頭脳内にある「真の操縦席」に移動し、真・ディスヌフ=バスターマシン19号を復活させた。ダイバスターを放棄して再び出現した7号とともに、変動重力源を撃破、ついでにブラックホール・エグゼリオまで破壊してしまう。
- 10年後、鳥類学者になったらしく沖縄と思われる場所でヤンバルクイナの調査に当たっていた。七夕の夜、この場所で、伝説の女の子「ノノリリ」の帰還に立ち会うことになる。
- ニコラス・バセロン(声優:岩田光央)
- 通称「ニコラ」。双子と並んでトップレス達のリーダー的存在。普段は飄々としているが、成長と共にトップレスの能力がなくなる「あがり」を極端に恐れている。その為、極力戦闘では能力を消費しないようにしている。また、「あがりの噂」を信じ、ラルクとキス以上の行為に及ぼうとはしない。バスターマシンはヴァンセット。自らのトップレスとしての存在を否定された上に、「あがり」が訪れた為に自棄を起こし、ノノに性的暴行を加えようとして逮捕される結末となってしまった。服役後は宇宙軍に所属、変動重力源との最終決戦が最初の任務となる。
- 「バセロン」はスイスの時計メーカーであるバシュロン・コンスタンタン(かつてはバセロン・コンスタンチンと呼称)からと思われる。
- チコ・サイエンス(声優:沢城みゆき)
- 幼いながらも撃墜数2位の新鋭で次期エースと目されている。ラルクをライバル視しており、スコアで勝つことを至上の目標としている。小さい頃に好きだった男の子を病気で亡くしており、その時に何もできなかった自分を責めると同時に、トップレスの能力について疑問を抱いているが、ある戦闘をきっかけに不安が解消されて今やトップレス達のムードメーカー的存在である。バスターマシンはソワサンシス→キャトフヴァンディス。「あがり」を迎えた後もラルクとは個人的な付き合いを続けている。最終話では、外交団の護衛でシリウスまで行くところだった(その際、彼女が何に乗っていったのかは不明)。いずれにせよこのシーンは、人類がワープ技術を取り戻し、再び太陽系外に進出を始めたことを物語っている。この場面では、ノノがトラントロワを求めて訪れたときとは違い、カロン宇宙港には人があふれ、窓の外では多数の宇宙船が飛び交っている。これも人類の外宇宙への進出を思わせる描写だろう。
- カシオ・タカシロウ(声優:山崎たくみ)
- 元トップレスでディスヌフの前パイロット。今は作戦の指示やトップレス達のケア、世話役をしている。現在の風貌からは想像できないほど優秀なトップレスだったが、「あがり」を恐れるあまり、能力があるうちに自ら虚偽のあがりの申請してわずか2年半でトップレスをやめた。しかし3年連続でトップスコアをたたき出し、しかも最後の1年間はたった半年でトップスコアを獲得しており、過激な戦闘スタイルとあいまって現役時代に暴れ馬と呼ばれる伝説を生み出すほどの存在になっていた。双子の目的を探ろうとしたため、辺境の分室に飛ばされる。その後はバスターマシン整備公社の一整備員として再就職。「大人(の辛さ)」を象徴する一人。名称は当然日本の時計メーカーを意味すると思われる。
- 彼はなぜか、ディスヌフの秘密(人工知能内部にバスターマシン19号本来のコックピットが搭載されていること、縮退炉を使えば19号本来の力を取り戻せること)を知っていた。こんな重要機密をどこで知ったのかは不明、もしかすると、歴代のディスヌフのパイロットによって、言い伝えられてきたのかもしれない。
[編集] 軍人
- ハトリ(声優:梅津秀行)
- 宇宙軍主計大佐。第2話で火星軍の戦艦ララァシャンに搭乗し、「怪獣捜査官」(ラルク)に対する査察を担当、直後に艦隊を率いてビーストロン級宇宙怪獣と交戦。当然ながら歯が立たず。
- 元トップレスだが、フラタニティに入るほど優秀ではなかったらしい。そのせいか、自身はトップレスを嫌悪している。変動重力源との最終決戦ではニコラスの上官となる。名称はセイコーの起源となった服部時計店からであろう。
- ドラソー提督(声優:川久保潔)
- 宇宙軍第3軍の提督。旗艦カラコルム以下の艦隊を率いて、ノノ、ラルクと共にブラックホール・エグゼリオへ向かう。変動重力源の攻撃で第3軍は大被害を受け、彼自身も旗艦を失い脱出。
- ニーゴ主席参謀(声優:東地宏樹)
- アンドロイドで、同型の参謀が宇宙軍で多数使用されている。
- 宇宙軍艦隊司令長官
- 名前は明らかでないが、宇宙軍艦隊のトップで女性。旗艦バジーレに搭乗する。フラタニティメンバーと同年代の娘がいるらしい。特攻するつもりのラルクにドゥーズミーユが軍の備品であるから無事に帰還するよう命じると共に、「パイロットも含めてだ」と優しさを見せる。
[編集] その他のトップレス
- ルウ・スン(声優:甲斐田裕子)
- 名前の「ルウスン(芦笋)」は中国語でアスパラガスのこと。バスターマシン「カトルヴァンヌ」のパイロット。投げ簪(かんざし)の名人で意外に人形好き。双子の姉がおり、多少だが予知能力も持つ。
- グルカ・ククシス(声優:小林希唯)
- 名前の「グルカ」はスウェーデン語できゅうりのこと。バスターマシン「カトルヴァンセ」のパイロット。バスターマシンパイロットの中でも年少クラスであり、それ故に性格も幼い。それが災いして、ニャーンが撃墜された後、激昂して暴走。変動重力源に無謀な攻撃を行い、返り討ちで死亡。死亡時の戦闘前、任務完了後にニャーンと「治療」の約束をしていた。
- パシカ・ペシカ・ペルシクム(声優:伊藤静)
- 名前の「ペシカ」はイタリア語で、「ペルシクム」はラテン語でモモのこと。バスターマシン「ソワンテアン」のパイロット。普段はお気楽なお嬢様。激昂して暴走するグルカを制止しようとしたが、巻き添えを食らってしまい、戦死。
- シトロン・リモーネ(声優:小林ゆう)
- 名前の「シトロン」はイタリア語で、「リモーネ」はフランス語でレモンのこと。バスターマシン「ソワサント」のパイロット。元不良で、ヘビメタ好き。ラルクとは研修生時代、夏季訓練キャンプで同期生となる。当時、ディスヌフのパイロットになりたかったようで、その最有力候補であったラルクをライバル視していた。
- ニャーン・ヌォク・チャム(声優:本名陽子)
- 名前の「ニャーン」はベトナム語でライチのこと。バスターマシン「トランシス」のパイロット。大学に飛び級で入学、院に上がり評価の高い論文を上梓していた秀才だった。前の「トランシス」のパイロットを過剰に意識しており、トップを狙っていた。グルカと「治療」の約束をするも、変動重力源との戦闘時の攻撃によって、戦死する。
- ゴウヤ・レイシ(声優:佐々木望)
- 名前の「ゴウヤ」と「レイシ」はどちらも日本語でニガウリのこと。バスターマシン「ヴァンドゥ」のパイロット。真面目過ぎるのが玉にキズ。ベッドの下に「プレイボーイ」を隠している。
- カトフェル・パタタ(声優:園部好德)
- 名前の「カトフェル」はドイツ語で、「パタタ」はスペイン語でイモのこと。バスターマシン「サンカンサンク」のパイロット。見た目どうりにガキ大将タイプな性格。ロイを可愛がっていた。
- ロイ・アニャン(声優:陶山章央)
- 名前の「アニャン」は英語でタマネギのこと。バスターマシン「サンカント」のパイロット。卑屈な性格の持ち主で、カトフェルの金魚のフンといった感じとなっている。だが、ゴウヤやカトフェルには「良い奴だった」と言われる等実際には人当たりは良かった。詳細は不明だが家は非常に金持ちで、「サンカント」も実は親に買ってもらった。「一番大きいのがいい」が理由。変動重力源の攻撃によって機体が轟沈。残骸は、タイタンに突き刺さっている。
- サーペンタイン姉妹 姉 ピアジェ(声優:小林沙苗)妹 ルクルト(声優:松岡由貴)
- スイスの時計メーカー、ピアジェとジャガー・ルクルトから。トップレス全体の指導者的存在であり、一目置かれている。軍人や政治家に跨る「秘密サークル」を主宰し、怪しい活動を繰り広げている。ニコラ、トランシスの前パイロットもサークルメンバー。その目的はフラタニティ、果てには銀河政府を牛耳る事とも。基本的には「永遠のトップレス」の追求を目的としている。本来双子の乗機である「カランドゥ」は封印された40番台の機体であり、「カランドゥ」を与えられている事自体に「秘密サークル」の実力を伺わせる。しかし、彼女らの実年齢は本来ならあがりを迎えているはずの「20歳」(前後)を超えている計算。彼女らが好んで食べていた「タイタンガニ」は実は変動重力源そのものの肉であり、それを食べた為であるらしい。
- 変動重力源を数万年生きたトップレスだと解釈しており、意思疎通をし、その力を得ようとしたが全て拒絶され、変動重力源の攻撃によって機体が爆散し、死亡する。実年齢については禁句。これに触れたカシオは辺境の分室に飛ばされた。
[編集] その他
- ノノリリ(声優:?)
- かつて人類を滅亡の危機から救った英雄。ノノの憧れであり、目標とする人物。ノノは会ったことはない。本編でははっきりとは語られなかったが、1万2千年後(西暦換算14292年7月6日)の地球に帰還した、バスターマシン1号の操縦者、『あの人』である。7号は発見時「ノ・・ノ・・リ・・リ・・コ」という言葉しか覚えていなかった。
[編集] トップレス
- トップレスと「あがり」
- 各トップレスたちは独自の超・能力(トップレス能力)を持ち、それを利用して宇宙怪獣との戦闘を行う。バスターマシンの動力源もトップレス能力(エキゾチックマニューバ)による。ただし、ある一定の年齢に達すると微熱が続くようになり、それを合図にこの能力は失われるらしい(「あがり」と呼ばれる)。トップレス能力の喪失は脚本家、榎戸洋司によると「幼児期特有の万能感が失われること」と言う表現で示される(また榎戸によると企画当初は鶴巻和哉監督の方から「20歳を過ぎるとバスターマシンを動かせなくなる」と言うプロットが提示されていたらしい)。現在トップレスのコーチを行っているカシオも、元々は伝説になるほどのトップレスであり、ディスヌフのパイロットとして活躍していた。
- 他のトップレス能力者の肉を食べることで能力を維持できると考えられている。サーペンタイン姉妹が変動重力源の肉を食べていたのはこのためである。彼女らは「秘密サークル」の目的である「永遠のトップレス」を得るために様々な実験の被験者になっているという。実験の成果か、この姉妹は通常よりもかなり長く能力を維持している。その実年齢は極秘で、真相に触れた者はカシオのように飛ばされるか、下手をすると抹殺される。
- 第5話において、ニコラがトップレス能力を失わないようにするために(正確には復活させるために)、ノノに性的暴力を加えようとした。これはニコラが、バスターマシンであるノノを「永遠のトップレス」であると解釈したことによる。しかし、性行為によりトップレス能力を維持できるかどうかはともかく、ノノは科学の力で建造された純粋なロボットであるから、無駄な努力といえる。
- 宇宙怪獣とトップレスの関係
- 本編で明らかになったのは、前作から登場する宇宙怪獣(変動重力源)もトップレスと類似する能力を有していることである。ただ、人間のトップレス能力者とはその威力において大きく違う。宇宙怪獣の場合は、この能力を用いることで宇宙服なしで生物のまま宇宙空間を亜光速で航行でき、また縮退炉なしでワープし、亜空間においてもレーダーなしでお互いや敵の位置を知ることができ、更にはエネルギー弾として使用できるなど、人間のトップレス能力者とは一線を画している。そして何よりも大きな違いは、宇宙怪獣は「あがり」を迎えないということである。その意味で、進化の最終形態は宇宙怪獣ということになるのかもしれない。最終話でも枢密参謀たちの補佐役を務めるアンドロイドが、人類そのものが変動重力源(宇宙怪獣)に進化する可能性を指摘しており、トップレスがその第1歩だと窺われる。
- シリウス文明とトップレスの関係
- シリウス文明において、トップレスと同様に人間の意思力にて独自の超・能力(理力)を発揮し、戦闘兵器を構築し、宇宙怪獣と同様に自らの超・能力にてビームなどの攻撃やワープを行う描写が用いられているが、トップレス能力との関連性については不明。タイタン変動重力源の調査の際にシリウス文明のトップレスではないかとわずかに発言があるだけである。
ちなみにシリウス文明の理力には「あがり」はなく、かなりの高齢者でもその力を維持している。
[編集] バスターマシン
詳しくは「バスターマシン」を参照のこと。この作品に登場する10番代以降のバスターマシンの名前は、機体番号のフランス語読みを強引にカタカナ表記したものである(必ずしも、元来の発音とは一致しない)。
なお、最終兵器「ドゥーズミーユ」は、フランス語で「12000」。「トップをねらえ!」シリーズにおいて重要な意味を持つ数字である。本機体がバスターマシンという枠でくくれるかどうか判らないが、フランス語読みであることと、ラルクが操縦(?)する機体であるため、バスターマシンまたはそのたぐいであろうと考えられる。
[編集] 宇宙怪獣
人類の全滅を確固たる目的とした、太陽系外生命体。その総数は天文学的で、全滅させることは不可能に近い。
大きさは最小数十メートルから最大数十キロに及び、サイズが小さいほど数が多くなり大型なものほど個体数が少ない。宇宙怪獣の強さは大きさに比例している。
形状は多種多様で、単体でワープが可能。
恒星に卵を産みつけて繁殖する。
宇宙怪獣の最小単位「兵隊」は非戦闘時は「巡洋艦級」の中に生息しており、外部での活動時間はおよそ2時間から3時間である。
トップをねらえ2!に登場した宇宙怪獣は、第4話に出現したタイタン変動重力源(前作第4話に登場した巡洋艦怪獣ギドドンガスと同型)と第5話に出現したブラックホールエグゼリオを取り込み12000kmを超える(最終話時点では3万kmを超える)惑星サイズのエグゼリオ変動重力源、最終話にてそのエグゼリオ変動重力源が率いた大多数の宇宙怪獣(映像中では「兵隊」が確認できる)。それ以外の宇宙怪獣と呼ばれるものはすべてバスター軍団である。ちなみに第1話に登場した宇宙怪獣と呼ばれていたもの(斥候偵察型)も、バスタービームを放っている。
人類を襲う理由は、前作では、人類という”バクテリア”を排除するための銀河系の免疫機能のようなもの、と説明されていた(4話での科学者の解説による)。
設定上、ワープ時に開く「タンホイザーゲート」の重力心に向かってひたすら進む習性を持っているらしい。このため、前作の後の世界では縮退炉の技術が宇宙怪獣を引き寄せるものとして封印され、人類の側で存在するワープ技術は7号が生成するものと、バスター軍団、凍結艦隊が装備しているものだけとなってしまった(実際に運用されているのは7号とバスター軍団のみ)。
OVA4巻付録の脚本家榎戸洋司へのインタビューによると、「他所の星のトップレスがあがりを迎えなかった姿が宇宙怪獣なのではないか、と言う解釈を試みた」と言及されている。
ちなみに、エグゼリオ変動重力源が取り込んだ太陽系新11番惑星ブラックホールエグゼリオは、前作で太陽系絶対防衛線作戦時に消失しブラックホール化した戦艦ヱクセリヲンであり、「エグゼリオ」という呼び名は長い時間の経過で「ヱクセリヲン」が訛ったものであるとされる。
[編集] 宇宙軍
総兵力は90万人、宇宙用戦闘艦776隻(旧軍の銀河中心殴りこみ艦隊残存艦約2,000隻の軍艦のうち、ヱルトリウムがその姿を確認できるが、実際に就役しているわけではなく、凍結されて太陽系外に停止している姿が映像で映し出されるだけ。第6話で「隠された伝説の遺跡群」と言われている)。
〈ララ級、カラコルム級、マダガスカル級〉マシーン兵器EVO-3多数(第2世代での技術で建造されたマシーン兵器で性能はかつてのRX-7にも劣る) 第1軍から第15軍(第6、11軍は欠番)まで太陽系各地に配置してあり、またトリトンレーダーサイトなどもある。変動重力源エグゼリオとの戦いで第2、3軍が多大な被害を受ける。長い年月の間に第3世代以降の技術が一切失われたため、もはや前作での強さを失った張子の虎状態となっている。はたまた、かつては自分たちが担っていた「対宇宙怪獣」の役割もトップレスに取られているので、存在意義はなくなっている。このため、宇宙軍の指揮官たちはトップレスとフラタニティをあまりよく思ってはいないようである。
もっとも、ヱルトリウムをはじめとする凍結艦隊が発見されたことで、第4世代以降の技術である、縮退炉技術を取り戻したと思われ、往年の力を回復したと考えることは可能である。現にシリウスには数千年ぶりに外交団が派遣されており、こういうことは縮退炉がなければ不可能である(人間のトップレス能力者は変動重力源と違って自力ではワープできないため)。ただ、ヱルトリウムなどの艦隊が実際に再度運用されているかは不明。コールドスリープに入っていたタシロ提督やユング大統領も同じく。ただ、宇宙軍が主力をシズラークラスに戻したとも取れる解釈もある(10年後、あがりを迎えたチコが艦隊の護衛を勤めるシーンがあるため)。
変動重力源との最終決戦ではフラタニティと連携して陽動作戦を行うなど、「敵の敵は味方」になっていた。しかし、往年の力を取り戻した後、トップレス能力者がどう扱われるのかは不明。トップレスで稼働するバスターマシンでは今後も外宇宙で遭遇する可能性のある変動重力源には太刀打ちできないことから、宇宙軍の主力マシーン兵器は縮退炉搭載のバスターマシン(現存するのはガンバスターの残骸と19号、そしてシズラーのみ。数から言って、シズラーか?)に復帰したと思われる。
[編集] サブタイトル
- 第1話 お姉さまと呼ばせてください! (2004年11月26日発売)
- 第2話 お姉さまなんかになりたくない(2005年2月24日発売)
- 第3話 トップレスなんか大嫌い(2005年6月24日発売)
- 第4話 復活!! 伝説のバスターマシン! (2005年10月28日発売)
- 第5話 星を動かすもの(2006年3月24日発売)
- 最終話 あなたの人生の物語(2006年8月25日発売)
[編集] スタッフ
- 原作:GAINAX
- 企画:山賀博之、渡辺繁、佐々木史朗、井上伸一郎
- 原案・監督:鶴巻和哉
- 監修:庵野秀明
- 脚本:榎戸洋司
- キャラクターデザイン:貞本義行
- バスターマシンデザイン:いづなよしつね
- フューチャービジュアル:okama
- メカニックデザイン:石垣純哉、コヤマシゲト、撫荒武吉
- 美術監督:加藤朋則(スタジオ美峰)
- 美術監修:竹田悠介(スタジオ美峰)
- 色彩設計:高星晴美
- デジタルディレクター:増尾昭一
- 撮影監督:田沢次郎(T2スタジオ)
- 3D監督:那須信司(T2スタジオ)
- 3Dモデリング:ヴューワークス
- 編集:肥田文(GONZO)
- 音楽:田中公平
- 音響監督:なかのとおる
- 音響プロデューサー:南沢道義
- 効果:野口透(アニメサウンド)
- 録音調整:土屋雅紀
- 録音助手:常川総一
- 録音スタジオ:プロセンスタジオ
- 録音制作担当:島崎加奈子
- 録音制作:HALF H・P STUDIO
- キャスティングマネージャー:高野あさ子
- 音楽プロデューサー:桜井裕子
- 音楽制作:ビクターエンタテインメント
- 音楽制作協力:イマジン (音楽プロダクション)
- プロデューサー:武田康廣、国崎久徳、佐々木史朗、安田猛
- アニメーションプロデューサー:佐藤裕紀
- アニメーション制作:GAINAX
- 企画・製作:TOP2委員会(GAINAX・バンダイビジュアル・ビクターエンタテインメント・角川書店)
- 著作:(C)2003 GAINAX/TOP2委員会
[編集] 主題歌
- OP「Groovin'Magic」
- 作詞:伊藤利恵子
- 作曲:ROUND TABLE&桜井康史
- ストリングス編曲:宮川弾
- 歌・演奏:ROUND TABLE Featuring Nino
- ED「星屑涙」
- 作詞:ACKO
- 作・編曲:永井ルイ
- 歌:ACKO
[編集] 参考文献
- トップをねらえ2! 解説書
[編集] コミック版
コミック版は、劇場版公開を前に、富士見書房の月刊ドラゴンエイジ増刊「ドラゴンエイジピュア」Vol.2から連載を開始。作画は茜虎徹。
[編集] 掲載誌
以下の2誌に掲載。全5話。
- ドラゴンエイジピュア」Vol.2・Vol.3
- 月刊ドラゴンエイジ 2006年9月号~11月号
2007年4月に単行本化。
[編集] インターネットラジオ
DIEBUSTER WEB RADIO TOP! LESS(音泉)
[編集] 外部リンク
- 公式サイト
- DIEBUSTER WEB RADIO TOP! LESS (ノノ:福井裕佳梨,ニコラス・バセロン:岩田光央)
- バンダイチャンネル