少女革命ウテナ
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『少女革命ウテナ』(しょうじょかくめいうてな)は、1997年4月2日から1997年12月24日までテレビ東京系で放映されたアニメ。全39話。1999年に完全新作の劇場版『少女革命ウテナ~アドゥレセンス黙示録』が公開されている。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 概要
メディアミックス展開を行っており、漫画版、ゲーム版、舞台版、小説版が存在する。
『美少女戦士セーラームーン』シリーズに於いてメインスタッフだった幾原邦彦が、少女漫画家さいとうちほと組み、更に少数精鋭のスタッフを集め、制作集団ビーパパスを作り世に放った異色作。アニメーション神戸97'に於いてTV番組部門で最優秀賞を受賞している。
男装の麗人、書き割りの様な背景、本筋と全く関係ない、しかしどこか関係あるような影絵劇を演じる影絵少女の存在等、宝塚歌劇団と前衛舞台劇を折衷したような不思議な演出が特徴。また、決闘場面で流れる合唱曲に故寺山修司主宰の演劇実験室◎天井桟敷で音楽を担当したJ・A・シーザーの楽曲を採用した事も、本作を特別な作品とした大きな要因となっている。合唱曲『絶対運命黙示録』は、一度聴いたら忘れられないインパクトがある。
その表現スタイルを模倣したかのような作品が現れるたびに、それらはしばし、ウテナ的作品と形容されているが、その独自性は他の類似作品と一線を画している。
1999年8月14日には劇場用アニメ『少女革命ウテナ~アドゥレセンス黙示録』が公開された。それに合わせテレビ東京では、1999年8月9日と16日に生徒会までの12話が深夜帯で再放送された。
ちゃおで連載された漫画版(コミカライズ)とTVアニメとでは、恋愛の構図などといった設定が多少異なっている。
TVアニメ放映時はメディアミックス的な展開が行われ、博品館劇場でのミュージカルや、小説版(ノベライゼーション)なども刊行された。また、映画公開時には演劇実験室◎月蝕歌劇団による舞台も公開された。
日本のみならず、国外でもカルト的人気を有している。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
[編集] あらすじ
本作の主人公の天上ウテナは、幼い頃自分を助けてくれた王子様に憧れる少女である。だが、彼女は、いわゆる王子様がいつか迎えに来てくれるのを待つお姫さまではない。王子様本人に憧れるあまり、自分が王子様になりたいという願望を持つようになった少女だったのだ。鳳学園に入学したウテナは、そこで「薔薇の花嫁」と呼ばれる少女、姫宮アンシーと、天上ウテナが王子様から貰ったのと同じ指輪「薔薇の刻印」を持つ生徒会役員達(デュエリスト)に出会う。彼らは、「世界の果て」という謎の人物からの手紙に従い、「薔薇の花嫁」を賭けて決闘を繰り返していた。薔薇の花嫁とエンゲージしたものに与えられるという、「世界を革命する力」を得るために。そして、ウテナもまたこの決闘ゲームに巻き込まれていく。
[編集] 登場人物
- 決闘を行うデュエリスト達は、名前の一部に植物と関係のある文字・単語が入っている。
- 幼い頃に、白馬に乗った王子様(ディオス)に救われ、王子様に憧れるあまり、自分自身が王子様になる事を願う男装の少女。スポーツ万能で正義感が強く、中等部では主に女生徒達の人気の的。両親を失っている。
- 親友・若葉の恋心を踏みにじった西園寺の言動を非難し、それを機に西園寺らデュエリスト達の決闘ゲームに巻き込まれていく。
- 彼女自身は忘却しているが、桐生冬芽、西園寺莢一とは、幼少期において出会っている。
- 同様に姫宮アンシーや鳳暁生にも出会っており、先述の通りこの思い出が王子様になることを願うきっかけになった。しかし実際に幼いウテナが見たのは姫宮の正体と運命を暗示する映像であり、王子様にもう一度会いたいという願いはウテナの記憶違いの産物であったことが番組終盤で明らかにされる(彼女の真の願望は、王子様との再会ではなく、姫宮を助け出す事)。
- この作品全体がこのように、各個人の思い出・理想が交錯する閉鎖的な鳳学園の世界を、非情な現実の世界が次第に侵食していくという流れになっており、ウテナの思い出も例外ではなかったと明かされる。
- 自分が少女であることを度々自覚させられる。その中の一つが桐生冬芽との決闘であり、冬芽に敗北した後、女子用の制服を着用、リベンジ戦にてその制服を切り刻まれた事もある。最終的には「少女であるが故に“王子様”になれない」という現実を突きつけられる。
- 女の子は皆“お姫様”であり、“王子様”の助けを待っている…そんな童話じみた世界の中で、それでも誰かを救いたい、救う力を持つ“王子様”になりたいと願い続ける。
- ウテナが“王子様”になれないのは、“お姫様”だからである。
- ウテナが“お姫様”なのは、“王子様”が存在するからである。
- 姫宮アンシー(ひめみや あんしー) (声:渕崎ゆり子)
- 薔薇の花嫁と呼ばれる少女。実は非常に長い髪の持ち主。主体性を感じさせず、所有者に従属する。決闘の勝者には世界を革命する力を授ける事になっている為、デュエリストは彼女を狙っている。革命を望まないウテナとの関わりが彼女の心に変化をもたらす。
- かつて王子様と呼ばれていた男・鳳暁生の妹であり、世界で唯一“お姫様”ではない少女。
- (この作品には童話のような用語が度々登場するが、それらは当然抽象的な意味合いで使われている。“お姫様”というのはヒーローに救出され、結ばれるべきヒロインという意味だが、アンシーは妹なのでヒロインにはなれない。)
- 暁生にとっては、身を挺して救ってくれた女神であり、彼を自責の念で苦しませている魔女でもある。
- “王子”であるが故に世界中の“お姫様”を救い続ける運命を背負ったディオス=暁生を救うため、彼から“王子”の力を奪ったという過去があるのだが、それによって暁生から愛され、同時に憎まれている。
- 力を奪った方法ははっきりと描写されていないが、「世界を革命する力=子供特有の、未知なる物へ突き進むがむしゃらなエネルギー」と解釈(暁生が名乗る「世界の果て」というネーミングも、大人になり、世界から未知が消えてしまった、世界を果てまで知ってしまったという意味だとすれば辻褄が合う)するならば、彼を大人にすることで力を失わせたとも考えられる。
- 彼女を苛む「人の憎悪に光る百万本の刃」は、“王子”が力を失ったことで救ってもらえなくなった“お姫様”達の家族が発した憎悪そのものである。囁くように聞こえてくる「魔女め!」という声は、妹でありながら兄を誘惑し、“王子”の力を失わせたアンシーを表している。アンシーがディオスの身代わりとなって人々の憎悪を受け止めるという図式はこうして成立したと思われる。
- 最終話において、ウテナの巻き起こした革命(アンシーにとっての意識革命)によって暁生から開放され、世界(理事長である暁生を頂点とした閉じた世界、鳳学園)の枠を飛び出していったウテナを追って旅立つことを決意する。
- 劇場版では眼鏡を外し、髪の毛もストレートとなった。
- 余談ながら、彼女はフリーの日本語入力システム、Anthyの名前の由来となっている。
- 桐生冬芽(きりゅう とうが) (声:子安武人)
- 鳳学園の生徒会長。学園一のプレイボーイ。西園寺莢一とは幼馴染みで、彼と同じく剣道部所属。ストレートの長髪で、前髪にメッシュを入れている。生徒会メンバーで唯一「世界の果て」と呼ばれる人物(鳳暁生)と通じ合っている。尊大で自分の欲望の為に幼馴染みや妹までも利用。一度はウテナに勝利し、薔薇の花嫁を手にする。しかし、ウテナにアンシーを取り戻されてしばらくの間は深く沈みこんでしまい、自室に閉じこもりがちになっていた。
- 誰も信じず誰も愛さぬ性分であったが、かつて目にした棺の中の少女(ウテナ)にだけは心を開き、想いを寄せる。ウテナの愛を独り占めする鳳暁生に対抗意識を燃やし、彼女を彼から解放すべく最後の決闘に臨むが、アンシーを助け出したいウテナの気持を止める事は出来なかった。
- 劇場版では鳳暁生と同じく、既にこの世から去った存在、「死んだ王子様」としての位置づけで描かれている。
- テレビ版、劇場版で共通して養子である。劇場版では養父に性的虐待を受けていたと思わせる描写があった。
- 西園寺莢一(さいおんじ きょういち) (声:草尾毅)
- 生徒会副会長にして剣道部の主将。ウテナの前の薔薇の花嫁所有者。女子に非常ににもてるが、その間抜けな実態を知る者からは、影で馬鹿にされがち。
- アンシーに対して暴力を振るう場面が幾度も描写されているが、これは「女を暴力で支配する男」と「助けを待つお姫様」を象徴しており、この物語の最重要テーマである「革命」の意味を明確にしている。
- アンシーとの交換日記が心の拠り所(後に日記は冬芽の手によって焼却炉へ)。冬芽とは幼なじみであり、優秀で器用な性格の彼へ強いコンプレックスを抱いている。
- 冬芽を信じず、彼との友情を否定。永遠の友情を欲し、薔薇の花嫁争奪戦に加わる。
- 物語中盤から現実世界への回帰を希望する言動が目立つ。「もう剣をとらない」と口にするなど今回のゲームに飽きたという意思表示を行い、アンシーたちとの新しい人間関係ではなく、冬芽のようなかつての友人と元通りの人間関係に戻ることを選択した。
- 劇場版では、相手がウテナとアンシーのどちらかとも特定せず、本気で興味を持ったことを示す台詞を突きつけて物語世界から去る。
- 有栖川樹璃(ありすがわ じゅり) (声:三石琴乃)
- 生徒会メンバーでフェンシング部の部長(代行)。教師達をも恐れさせる不良としての側面も持ち合わせている。
- 親友の枝織(♀)を密かに意識し、彼女の写真をペンダントに入れている。その事実こそが、普段は強い彼女の唯一の弱点。枝織に本心を伝える事、あるいは枝織と結ばれる事は、樹璃にとっては奇跡に等しき所業。奇跡の力を渇望する余り、奇跡の力を否定しようと躍起になっており、結果、決闘ゲームに参加している。
- TVアニメ版での二度に渡る決闘の敗因は、自分の攻撃によって弾き飛ばされたウテナの剣が、自分の薔薇を貫くと言う奇跡的な不運と、前出のペンダント粉砕によるショックによる決闘放棄。剣の実力で敗北した事はない(劇場版のみ実力負け)。
- 漫画版では冬芽に好意を持っている。
- 薫幹(かおる みき) (声:久川綾)
- 生徒会の役員で、フェンシング部所属。13歳。秀才であり、大学生のカリキュラムを受けている。優れたピアノ演奏者でもある。また時折ストップウォッチで時間を計っているが何をどんな理由で計っているのかは不明(直前に台詞を発した時間とのこと)。人当たりの良い性格で、上級生のファンも多い。
- 双子の妹・梢とは牽制を繰り返す微妙な間柄だが、実は常に梢の事を大切に想っており、梢の無軌道な行動に心を痛めている。
- 過日の妹との合同ピアノ演奏の思い出を「輝くもの」と形容。輝くものを取り戻すべくアンシーを求め、同時に彼女を一人の女性としても愛する。また、ウテナとも友好的な関係を築いている。
- 漫画版と小説版ではアンシーではなく、ウテナに好意を持っている。そして小説版では、冬芽とのボーイズラブ的描写もあった。
- 桐生七実(きりゅう ななみ) (声:白鳥由里)
- 桐生冬芽の妹。13歳。彼女にとって冬芽は絶対的な存在で、それ以外の男達はダボハゼ同然。冬芽に近づく女は誰であろうと許せず、特に天上ウテナと姫宮アンシーを事ある毎に目の敵にしていたが、報復する度に災難に遭う事が多く、牛になりかけた事さえもある(劇場版では牛そのもの)。下僕たる三人の同級生達とは、極めて表面的なお付き合い。兄と同じくデュエリストであり、兄にそそのかされる形で、ウテナに二度決闘を申し込む。武器は曲刀の他、短刀を隠し持っており、以後はそれらの二刀流で戦った。高飛車で強気、非常にプライドの高い性格でなかなか素直になれないが、本当は心やさしい一面を持っている。冬芽と七実は幼い頃に同じ両親の元から二人いっしょに今の両親に引き取られた養子であるが、七実はそのことを知らない。その為、二人は血を分けた兄妹であるのだが、家族の血液型が合わないことに気づいた七実は冬芽が養子で自分たちは血の繋がりがないと勘違いした。
- テレビシリーズでは「七実の卵」の回が女性ファンに非常に受けが良く、ウテナとアンシー以外の女性キャラとしては1、2を争う人気キャラである。漫画版では、設定自体は存在して兄が所有している写真も登場するが、実際の登場は無い。また、劇場版では前述のように牛の「ナナミ」としての登場のみ(つまり、人間としての「桐生七実」は存在していない)であり、かつ本編のストーリーには全く絡まない。
- 薫梢(かおる こずえ) (声:本多知恵子)
- 薫幹の双子の妹。13歳。幹に対し屈折した愛情を抱いており、幹の心が常に自分の事で傷ついているように、自分自身を傷つけ幹に見せつける毎日を送る。
- 幼い頃に幹と並んで弾いていたピアノの音色が周囲から絶賛され、幹もその思い出をとても大切にしているが、実の所彼女自身にはピアノの才能は無かった。梢曰く、自分が適当に弾いていても幹が勝手にフォローしてくれていたと言う。黒薔薇会編での決闘の際は幹の剣を黒くしたような剣を使っていた。花嫁の時のドレスの色は青。
- 高槻枝織(たかつき しおり) (声:西原久美子)
- 有栖川樹璃の幼なじみ。他に男の子の幼馴染がおり、彼とつきあっていたが別れて転校してきた。黒薔薇会の一件(決闘の際は黒い樹璃の剣を使用)を境に樹璃からの愛を自覚するものの、それを受け入れる気はなく、逆手にとって彼女を利用する。瑠果と一時期交際するが、一方的に振られ、悲嘆の底へ。花嫁の時のドレスの色は赤紫。劇場版では冬芽の近辺にて暗躍、最終的には車化。
- 石路美蔓(つわぶき みつる) (声:矢島晶子)
- 初等部の生徒。七実の大ファンであり、彼女をストーカーまがいに追いかけていた。後に下僕となる。何かにつけて子供扱いされるのが不満で、早く七実とつりあうだけの大人になりたいと熱望していた。黒薔薇会編での決闘の際に黒い七実の曲刀と短刀を使用。
- その幼い年齢にそぐわぬ想いの強さゆえか、黒薔薇会編の対戦者の中ではかなりの強敵となった。
- 土谷瑠果(つちや るか) (声:佐々木望)
- フェンシング部の本来の部長で、樹璃の師に該当する。入院により長期間休学。復学後は隠れデュエリストとして謎めいた行動に出る。しばしの後に再び入院生活へ戻り、ひっそりと息を引き取る。枝織を執拗に傷付ける蛮行も、樹璃を決闘へと駆り立てる謀略も、全ては樹璃への恋慕ゆえ。
- 御影草時(みかげ そうじ) (声:緑川光)
- 高等部生徒で、御影ゼミを主宰する天才。肉体・精神年齢共に、数十年に渡って停止している。生徒会とは別にディオスの力を狙う。悩める生徒たちの心の闇を利用して黒薔薇のデュエリストにしたてあげ、決闘に介入する。
- かつては根室教授と呼ばれ、100人の少年たちと「永遠」を手に入れるための研究を行っていた。その過程で一人の女性(馬宮の姉である時子)に心を奪われる。
- 髪の毛の色がピンク色をしているのは、草時と馬宮の関係がウテナとアンシーの関係と対にされているからだと思われる。
- 千唾馬宮(ちだ まみや) (声:川村万梨阿)
- 御影草時のパートナー。時子という名の姉を持つ。今現在は御影ゼミ地下にのみ登場し、草時以外とは直接言葉を交わさない(話し掛けるシーンは有り)。草時は彼を新たな薔薇の花嫁に仕立て上げようと目論む。登場時の外見はアンシーに似ているが、それは鳳暁生が草時を操り利用するべくアンシーに千唾馬宮を演じさせていたためで、実際はまったく似ていない。草時はウテナとの決闘の際に馬宮の本当の姿を思い出した。
- 学園の理事長代行にして姫宮アンシーの兄。「世界の果て」の正体であり、王子様(ディオス)の変わり果てた姿でもある。ディオスを護る為、百万本の剣(人々の憎悪の象徴)に刺されながら死ぬ事も叶わぬアンシーを、愛のもとに支配し利用。週に一度、理事長室にてアンシーと密会し、体を重ねている。
- 世界を革命する力をエサに決闘ゲームを行い、その勝者(王子様に近い存在)の剣を奪って、かつての自分(王子様)の力を取り戻そうと画策。本来の理事長を病床へと追い落とし、その妻や娘を誑かして学園の頂点を制した事も、全ては遠大な計画の一部。
- ちなみに過去の名である「ディオス」とは、普通名詞で「神」を表す「ディオス」「デウス」が語源と考えられる。また、作中で彼自身は、「暁生」と言う現在名の語源が堕天使「ルシファー」であると語っている(劇場版ではその中身は熾天使ベルゼバブに近い)。
- ウテナと刃を交える人物の中で彼だけが植物と無関係な名前だが、それは彼がデュエリストでは無いからである。これも彼自身の口から語られるが、彼の闘いは決闘などという遊びではない、ということらしい。
- (遊びではない闘いとはつまり、「一対一」「正々堂々」などという形式に縛られた決闘ではなく、勝つためならば卑怯な手段も辞さない「打ち負かすための闘い」のこと。スタイルに拘る子供の青臭さと、結果を重視する大人のドライさがここでも対比として描かれる)
- 最終的に、意識の革命を巻き起こしたアンシーから「心地よい棺の中でいつまでも王子様ごっこしていればいい」と酷評され、彼自身アンシーに見限られてしまう。
- 劇場版ではアンシーの変調に心を乱し、怪我を負わせた後飛び降り自殺をした「死んだ王子様」としての位置づけで描かれている。
- 篠原若葉(しのはら わかば) (声:今井由香)
- ウテナの親友。西園寺にあこがれており、彼女が西園寺に出した手紙が間接的にウテナが決闘ゲームに巻き込まれる発端となった。明るく人懐っこい性格で、好きな人には尽くすけなげなタイプ。幼馴染みはタマネギ王子。黒薔薇会編での決闘では黒い西園寺の刀を使い、決闘そのものにおいては最もウテナを苦しめが、親友を傷つけたくない思いから、ウテナは剣を出現させずに何とか退けた。
- 風見達也(かざみ たつや) (声:置鮎龍太郎)
- 若葉の幼なじみの少年。若葉を思い続けている。
- 第十九話に於いて悩みを相談するために御影ゼミの門を潜るも、エレベーター内での告解を聞き終えた御影草時に「キミは本当に善い人なんですね」と呆れられ(感心され?)、黒薔薇のデュエリストとなることなく開放される。
- 桐生七実のとりまき
- 苑田茎子(そのだ けいこ) (声:中川玲)
-
- とりまきのリーダー格。冬芽に憧れている。黒薔薇会編では深く沈みこんだ冬芽の姿を見て雨に濡れる彼に傘を差し出すが、それによって七実達から仲間はずれにされてしまう。決闘では黒い冬芽の剣を使った。その後七実が冬芽の実の妹でないことを知る(早合点)と、他のとりまきと一緒に七実をいびり始めるが、結局3人とも七実の暴力によって再び屈服させられる。
-
- 三人の名字を並べると「そのた・おおぜいの・わきやく」となる。
- また、愛子、優子、茎子をI子、U子、K子に並び替えると"IKU"(幾原監督にちなんで)となる。
-
- 七実のファンである男子学生、全員メガネをかけていて三つ子と間違えるほど。行く先々で妙な行動を起こす。最後は七実のとりまきたちにアタックするが、全員ふられてしまう。
- 夕方になると現れ、珍妙な影絵芝居を繰り広げる謎の存在。鳳学園中等部の演劇部に所属する生徒らしいが、ナースやラジオ番組のDJとしても登場している。当初はA子とB子のみの登場で、黒薔薇会編ではC子のみ登場。A子&B子とC子の間には微妙な距離感があるように見える。
- 劇場版では放送部員の役割でE子とF子が登場する。
- チュチュ(声:こおろぎさとみ)
- アンシーのペット。大きさはキーホルダーについているぬいぐるみくらいで耳の大きなサルに似ており、首にネクタイをしている。色々と謎の多い存在。アンシーの為に暁生とおそろいのネクタイとイヤリングをつけている。
- 漫画版とアニメ版では性格が違い、漫画版ではアンシーを守る誠実な騎士のような性格だったが、アニメ版では大食いで怠け者な性格になっている。だが、暁生が気づかなかったアンシーの変化に気づき、彼女と一緒に旅立った。
- ディオス(声:結城比呂)
- 鳳暁生の過去の姿。幼いウテナの元に現れて薔薇の花嫁を見せ、決闘の際にはウテナの元に降臨して無敵の力を与える。現在では幼いウテナに語ったように無力な存在となってしまった。
[編集] スタッフ
[編集] テレビアニメ
- 企画・原作:ビーパパス(幾原邦彦、さいとうちほ、榎戸洋司、長谷川眞也、小黒祐一郎)
- 原案・監督:幾原邦彦
- 原案・漫画:さいとうちほ
- シリーズ構成:榎戸洋司
- 監督補佐:金子伸吾、高橋亭
- キャラクターデザイン:長谷川眞也
- コンセプトデザイン:長濱博史
- 作画監督:林明美、たけのうちのぶゆき、長谷川眞也
- 美術監督:小林七郎
- 撮影監督:中條豊光
- 音響監督:田中英行
- 音楽:光宗信吉
- 合唱オリジナル楽曲:J.A.シーザー
- 合唱:杉並児童合唱団、東京混声合唱団、万有引力
- アニメーション制作:J.C.STAFF
- 企画協力:SOFTX
- プランニング:小黒祐一郎
- プロデューサー:小林敦子(テレビ東京)、池田慎一(読売広告社)
- 主題歌:
- OP 「輪舞-revolution」
-
- ED 「truth」(1~24話)
- 作詞:藤林聖子/作曲:新井理生/編曲:平間あきひこ/歌:裕未瑠華
-
- ED2「バーチャルスター発生学」(25話~38話)
- 作詞・作曲:J.A.シーザー/編曲:光宗信吉/歌:上谷麻紀
-
- ED3「Rose&release」(39話)
- 作曲・編曲:矢吹俊郎/コーラス:奥井雅美
[編集] 劇場版
- 企画・原作:ビーパパス
- 原案・監督:幾原邦彦
- 原案・漫画:さいとうちほ
- シリーズ構成:榎戸洋司
- キャラクターデザイン:長谷川眞也
- メカニックデザイン:長濱博史
- 劇中絵画:パルコキノシタ
- 作画監督:林明美、たけのうちのぶゆき、長谷川眞也、川嶋恵子、相澤昌弘
- 美術監督:小林七郎
- 撮影監督:中條豊光
- 音響監督:田中英行
- 音楽:光宗信吉、J.A.シーザー、天利英跡
- 合唱オリジナル楽曲:J.A.シーザー
- アニメーション制作:J.C.STAFF
- 制作協力:小学館、ガンジス
- プランニング:小黒祐一郎
- プロデューサー:松倉友二、森山敦
- 挿入歌:
- 「輪舞-revolution」(歌:奥井雅美)
- 「時に愛は」(歌:奥井雅美)
- エンディングテーマ
- 「フィアンセになりたい(Adolescence Mix)」(歌:及川光博)
[編集] 放送リスト
- 第01話「薔薇の花嫁」(1997年4月2日)
- 第02話「誰がために薔薇は微笑む」(1997年4月9日)
- 第03話「舞踏会の夜に」(1997年4月16日)
- 第04話「光さす庭・プレリュード」(1997年4月23日)
- 第05話「光さす話・フィナーレ」(1997年4月30日)
- 第06話「七実様御用心!」(1997年5月7日)
- 第07話「見果てぬ樹璃」(1997年5月14日)
- 第08話「カレーなるハイトリップ」(1997年5月21日)
- 第09話「永遠があるという城」(1997年5月28日)
- 第10話「七実の大切なもの」(1997年6月4日)
- 第11話「優雅に冷酷・その花を摘む者」(1997年6月11日)
- 第12話「たぶん友情のために」(1997年6月18日)
- 第13話「描かれる軌跡」(1997年6月25日)
- 第14話「黒薔薇の少年たち」(1997年7月2日)
- 第15話「その梢が指す風景」(1997年7月9日)
- 第16話「幸せのカウベル」(1997年7月16日)
- 第17話「死の棘」(1997年7月23日)
- 第18話「みつるもどかしさ」(1997年7月30日)
- 第19話「今は亡き王国の歌」(1997年8月6日)
- 第20話「若葉繁れる」(1997年8月13日)
- 第21話「悪い虫」(1997年8月20日)
- 第22話「根室記念館」(1997年8月27日)
- 第23話「デュエリストの条件」(1997年9月3日)
- 第24話「七実様秘密日記」(1997年9月10日)
- 第25話「ふたりの永遠黙示録」(1997年9月17日)
- 第26話「幹の巣箱(光さす庭・アレンジ)」(1997年9月24日)
- 第27話「七実の卵」(1997年10月1日)
- 第28話「闇に囁く」(1997年10月8日)
- 第29話「空より淡き瑠璃色の」(1997年10月15日)
- 第30話「裸足の少女」(1997年10月22日)
- 第31話「彼女の悲劇」(1997年10月29日)
- 第32話「踊る彼女たちの恋」(1997年11月5日)
- 第33話「夜を走る王子」(1997年11月12日)
- 第34話「薔薇の刻印」(1997年11月19日)
- 第35話「冬のころ芽ばえた愛」(1997年11月26日)
- 第36話「そして夜の扉が開く」(1997年12月3日)
- 第37話「世界を革命する者」(1997年12月10日)
- 第38話「世界の果て」(1997年12月17日)
- 第39話「いつか一緒に輝いて」(1997年12月24日)
[編集] 関連作品
[編集] ゲーム
- 主人公はゲームオリジナルキャラクターである転校生の少女(デフォルト名なし、声:藤野かほる)。時系列では、原作の8話と9話の間に位置する。主要キャラクターには「心の気高さ」というパラメーターが設定されていて、時折出現する選択肢で何を選んだかにより変動していく。
- 各キャラクターの心の気高さの高さ、また誰が最も高いかによりエンディングが変化する。恋愛ゲーム的な要素もあるが、ほとんどのキャラクターには別に想い人がいる、原作の途中が舞台となっているなどの理由から、大抵は主人公の片思いという形で終わる。ただ、生徒会メンバー同士が決闘するアニメ(ゲームオリジナル)や、主人公自身がデュエリストになってしまう展開があるなど、ファンには嬉しい要素も多い。
- 主人公の父親がシルエットで登場するが、その髪型はとあるメインキャラクターにそっくりである。
- 鳳学園周辺の街が出てくるが、アニメで使われなかった設定が流用された。
[編集] エンディングの種類
- パーフェクト編
- ウテナ編
- 冬芽編
- 西園寺編
- 樹璃編
- 幹編
- アンシー編
- 暁生編
- 黒薔薇編
- ノーマル編(内容はパーフェクト編とほとんど変わらない)
- バッド(ゲームオーバー)
[編集] 舞台
- 「ミュージカル・少女革命ウテナ」
- 公演時期・場所
- 1997年12月17日~12月29日 博品館劇場(東京)
- 主要スタッフ
- 脚本・演出:三ツ矢雄二
- 主要キャスト
- 天上ウテナ:大輝ゆう
- 姫宮アンシー:KaNNa
- 桐生冬芽:斉藤レイ
- 有栖川樹璃:木村早苗
- 「月蝕歌劇団公演・少女革命ウテナ魔界転生黙示録編~麗人ニルヴァーナ来駕~」
- 公演時期・場所
- 1999年5月26日~6月1日 ザムザ阿佐ヶ谷(東京)
- 主要スタッフ
- プロデュース:幾原邦彦
- 脚色・演出:高取英
- 主要キャスト
- 天上ウテナ:一ノ瀬めぐみ
- 姫宮アンシー:野口員代
- 桐生冬芽:斉藤レイ
- 桐生七実:成宮観音
- 「劇団FANTASY ADVENTURE公演・少女革命ウテナ~コロス幻想生命体~」
- 公演時期・場所
- 2000年9月30日、10月1日 尼崎ピッコロシアター中ホール(兵庫)
- 主要キャスト
- 天上ウテナ:亘まゆ
- 姫宮アンシー:可愛あき
- 桐生冬芽:葵かずき
- 有栖川樹璃:桐生忍
[編集] 書籍
※当初は全4~5巻を予定していたらしいが、この2巻で終了となった。
[編集] その他
- 第一幕、第二幕・薔薇の彼方
- アニメ系トレカで唯一スタッフやキャストの撮り下しカード(幾原邦彦、さいとうちほ、長谷川眞也、榎戸洋司、J.A.シーザー、川上とも子)がある。
- P.P.カード少女革命ウテナ(天田印刷加工)
[編集] 関連項目
- ポケモンショック(別名:ポリゴン事件。事件のあった翌日にこの番組内でテロップを流しその話を見ないように呼びかけた)
- 実は作品としてのこのアニメのビデオ・DVD版にも、この事件への影響が現れている。ウテナが画面右上から左下にズームアップしながら(低空飛行して)突進してくるカットは複数の戦闘で繰り返し使われているが、本放送時には背景に白黒の色が明滅していた。ビデオ・DVD版では単に突進するだけ、しかもウテナの突進も大幅にスピードが落とされスローモーションになっていた(他にも後半戦での西園寺の表情が、本放送版では初戦と違う狂気じみた表情であったが、ビデオ版では初戦の映像の使い回しに変更された等、複数の変更点がある)。
- セカイ系 このアニメを含んだ分野である。但し、この作品の「世界」は鳳学園周辺であり、そこは「本当の世界」と隔絶された閉じた世界である、この『世界の革命』が外の世界を革命するかは定かではない(暁生に限ればそれを望んでいた節はあるが)、故に本当の世界を閉じた世界にして世界の運命を左右してしまう、この分野に『少女革命ウテナ』が含まれるかは疑問である。
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テレビ東京系 水曜18:00枠 | ||
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万能文化猫娘 (TVシリーズ) |
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