トム・ヴァーレイン
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トム・ヴァーレイン(Tom Verlaine、1949年12月13日-)は、アメリカのロック・ミュージシャンである。本名はトム・ミラー。この名前があまりに普通すぎるということで、フランスの詩人、ヴェルレーヌの綴りを英語読みした「ヴァーレイン」を名乗ることにした。クールで官能的なギタープレイ、しゃぐれたハイトーン・ボイス、文学的な香りのする歌詞が大きな魅力で、ニューヨーク・パンクの代表的バンド「テレヴィジョン」を牽引した。
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[編集] 経歴
ニュージャージー州生まれで、幼いころからピアノ、サックス、そしてギターに親しむ。のちに活動をともにするビリー・フィッカ(テレヴィジョンのドラム)、リチャード・ヘル(一時期テレヴィジョンのベース)とは高校時代からの友人だった。
1968年、音楽的可能性をもとめてニューヨークへ。そこでパティ・スミスと知り合い、親交を深める(パティのアルバムにヴァーレインがギタリストとして参加したり、また、一時期は恋人関係でもあった)。
1973年、ビリーとリチャードとともに「ネオン・ボーイズ The Neon Boys」を結成したが長続きせずに解散。その後、ふたたびこの3人にリチャード・ロイド(ギター)を加えて、ニューヨーク・パンクの伝説的なバンド、「テレヴィジョン」を結成、1974年3月にライヴ・デビューを果たす(その後リチャード・ヘルが脱退し、フレッド・スミス(ブロンディのベース)が加わる)。
テレヴィジョンの活動期間も短く、2枚のオリジナルアルバムを残して解散(1978年8月)。その後、さまざまなミュージシャンのサポートを得ながら、ソロ活動をつづけている。
[編集] 作品リスト
- 醒めた炎-Tom Verlaine(1979年)
- 夢時間-Dreamtime(1981年)
- Words From The Front(1982年)
- Cover(1984年)
- フラッシュ・ライト-Flash Light(1987年)
- ザ・ワンダー-The Wonder(1990年)
- Warm And Cool(1992年)…3ピースバンドによる異色のインストアルバム。
- The Miller's Tale - A Tom Verlaine Anthology(1996年)…二枚組アルバム。1枚目は1982年のロンドンライヴ、2枚目はテレヴィジョン時代も含めたベストアルバムとなっている。
- Songs and Other Things(2006年)…オリジナルアルバムとしては16年ぶり、7作目となる作品。
- Around(2006年)…『Songs and Other Things』と同時発売されたインストアルバム。