ニノミヤ
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ニノミヤ(Ninomiya)は、大阪市浪速区のいわゆる日本橋地域で営業している電子部品およびホビー商品の販売店である。かつては家電量販店であった。
同じ日本橋の上新電機と肩を並べ「日本橋の雄」とも言われていたが、日本橋での営業に固執するあまり郊外や他地区への事業展開は大きく後れを取ることとなった。このため、店舗数は最盛期でも近畿各地と岡山県の20数店舗にとどまっていた。
しかし、バブル経済崩壊後の消費不振や関東の大手家電量販店等の関西への出店により売り上げは低迷、遅ればせながら郊外や他地区への出店攻勢をかけたものの、出店費用により経営が悪化し、2005年1月に大口債権者であるモルガン信託銀行が大阪地方裁判所に会社更生法の申請を行い事実上倒産した。
再建にあたりほとんどの店舗を他社に譲渡する一方、主力の日本橋地区に経営資源を集中させることとなった。本店を改装し、ゆったりと商品を選べる環境を作ったが、売り上げは伸びず、わずか1年弱で失敗に終わり、家電量販から撤退することとなった。ニノミヤの失敗は日本橋の凋落を一層印象づける結果となった。
現在は家電量販からは撤退し、日本橋でんでんタウン内の日本橋本店1店舗で営業している。
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[編集] 沿革
- 1945年 - 大阪の日本橋に電子パーツの卸商・二宮無線電機商会として創業。
- 1947年11月 - 株式会社二宮無線電機商会に法人改組。
- 1987年9月 - 株式会社ニノミヤに社名を変更。
- 2004年8月 - 主力銀行、同年10月副銀行が貸出債権を外資系に譲渡し、のちにモルガン信託銀行がニノミヤ債権を取得。
- 2005年1月 - モルガン信託銀行が提示した経営再建計画が、ニノミヤの会社・経営者双方に拒否されたため、銀行側が会社更生法を申請し事実上倒産した。
- 2005年5月末頃 - 一部の店舗を除きエディオン(デオデオ、エイデン、ミドリ電化を運営する持ち株会社)、上新電機、ケーズデンキ、オー・エンターテイメント(オークワ)への店舗譲渡が進み、順次営業を開始する。
- 2005年10月 - 更生計画認可。日本橋地域の店舗を改装し再開店させる。
- 2006年7月23日 - 家電販売から撤退。電子部品、ホビー商品に特化する。それに伴い日本橋本店を閉店。
- 2006年7月30日 - 携帯電話販売(電話館)から撤退。残る電子部品とホビー商品は撤退した日本橋本店にて営業。
- 2006年9月25日 - 電子部品の販売を日本橋本店地下1階にて営業。えびす店は9月17日までの営業。
- 2006年10月 - ホビー商品の販売(HOBIX)を日本橋本店3・4階に移転し営業開始。
[編集] 譲渡された店舗→譲渡後の店名
- 京都本店→ミドリ円町店
- 太子店→ミドリ太子店
- 堺インター店→ミドリ堺インター店
- 八尾店→ミドリ八尾太子堂店
- 狭山店→ジョーシン狭山店
- 三田店→ジョーシン三田店
- 橿原店→ケーズデンキ橿原パワフル店
- 岡山南店→デオデオ岡南店
- 倉敷本店→デオデオ中庄店
- 連島店→デオデオ倉敷南店
- 児島店→デオデオ児島店
- 紀ノ川店→ミドリ紀ノ川店
[編集] 関連会社
- 二宮興産