ノベル倶楽部
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ノベル倶楽部(ノベルくらぶ)は、文筆家の育成を目的とする日本文学館の外局的組織。現在、50人近い会員を有している。運営会長は米本守。
[編集] 概要
日本文学館の初代代表である米本守の建言により設立。日本文学館大賞など、日本文学館関連の文学賞公募に参加した応募者のうち、主に文才の認められる人物に加入を勧めている。新風舎や文芸社同様に勧誘を乱発しているように思えるが、これは誤解で勧誘には一定の基準が設けられている。また協力出版の応募者にはほとんど勧誘していない。近年ではノベル倶楽部の透明性を図るため、日本文学館に寄せられた倶楽部への質疑内容などをウェブサイト上に公開した。これは同じ出版部門の範疇にある新風文芸などの両社ではありえないことである。
主な講義と講師(監修)
- 古文・・・林英夫(立命館大学名誉教授)
- 哲学・・・木田元(哲学者)
- 法律・・・篠塚昭次(早稲田大学名誉教授)
- 心理・・・平木典子(日本女子大学教授)
- 化粧・・・かずきれいこ(作家)
- 文章・・・坂田充孝(元朝日新聞編集委員)
- 表現・・・竹内和夫・川島智世(作家)
- 俳句・・・黒田杏子(作家)
作家への道
- ノベル倶楽部会員のうち、秀逸な人材は日本文学館刊行のオムニバスなどに作品を寄稿することができる。ノベル倶楽部に所属したからといって作家として優遇されるわけではなく、あくまで特筆すべき作品を制作した者のみデビューが決定する。すなわちノベル倶楽部会員といえども才能に恵まれない人物は一般の公募者と同様に扱われることを留意しなければならない。このようなシビアな点は筑摩書房や講談社などの経営方針と同断であり、出版界では当然のことである。
- なお、日本文学館の中でも厚遇されている髙橋恵子や涌井康之などの作家は過去にダ・ヴィンチ等の大手雑誌に掲載されたこともあり、その実力は広く世間に認められている。右記の作家たちはオムニバスへの寄稿を重ねているが、ノベル倶楽部の会員ではない。原稿料の伴う寄稿であるので本来は会員を用いたほうが日本文学館の純利益となるが、彼らは文才を買われてオムニバスへの寄稿を続けている。ノベル倶楽部に所属したからといってその地位は安定のものではなく、なんと言っても書き手の相当な努力が必要なのである。最近は文筆業ではなく、単に教養を身に付けるため、あるいは一つの資格として会員を目指す人々が増えた。