ハリギリ
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学名 | ||||||||||||
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ハリギリ(針桐)とは、ウコギ科の落葉広葉樹。栓(せん)の木、ヤマギリ、テングウチワとも。
日本各地(特には北海道)・朝鮮半島・中国で産出。山地に自生。若木は枝にとげがあるが、老木になるに従い瘤になる。幹に深く縦に入った筋(裂け目)が特徴。
葉は掌状に5~9裂し、カエデのような長さ10~30㎝と大きく、天狗の団扇のような形をしている。そこから「テングウチワ」と呼ばれることもある。
7月頃、黄緑色の小花が球状に集まったものが傘状につき、藍色の丸い実を結ぶ。
芽は食べられる。見た目はたらの芽に良く似るが、灰汁が強め。実は塩分を含み、ヌルデなどと共に、海からの塩が貴重だったころの山里で、塩分摂取に利用されてきた可能性も指摘されている。
肥えた土地に生息するので、開拓時代はこの木が適地の目印であった。その為、北海道には大きな木が多く、明治末には下駄材として本州に出荷された。現在でも国内産の栓の9割は北海道産である。
[編集] 材の特徴
木材としては「栓(せん)」と呼ばれる。 木肌が深く裂け、黒ずんだ褐色の色をしている木から取れる「オニセン(鬼栓)」と、木肌がなめらかな木から取れる「ヌカセン(糠栓)」に別れる。鬼栓は加工には向かず、沈木に用いられる。一方、糠栓の材は軽く軟らかく、加工がし易い為建築、家具などに広く使われる。耐朽性はやや低い。環孔材で肌目は粗いが板目面の光沢と年輪が美しく海外でも人気がある。色が白く、ホワイトアッシュに似る。
欅に似た木目を持つことから欅の代用品に使用され、その場合は着色した上で新欅・欅調と表記されることが多い。
[編集] 関連項目
・欅…木目が類似。
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