ハリー・ニルソン
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ハリー・エドワード・ニルソン(Harry Edward Nilsson III, 1941年6月15日 - 1994年1月15日)は、アメリカ・ニューヨーク州のブルックリン出身のソングライター、歌手。1960年代後半から1970年代にかけて、「ニルソン」名義で数多くのヒット曲を残した。代表曲に「ウィザウト・ユー」(1972年全米№.1)、「うわさの男」、「ワン」などがある。
甘く哀愁のこもった歌声で、ジョン・レノンに高く評価され、一時はビートルズ再結成にポール・マッカートニーの替りに加入するなどの噂が流れたりした。のちアルコールと薬に溺れ喉を痛めてからは往年の勢いは無かった。
[編集] オリジナル・アルバム・ディスコグラフィ
※[]内は邦題
- Spotlight on Nilsson(1966)
- Pandemonium Shadow Show[パンディモニアム・シャドウ・ショウ] (1967)
- 実質のデビュー作。このアルバムを聴いたジョン・レノンがニルソンの元に国際電話をかけ、「ユー・アー・グレイト!」と、賞賛したというエピソードは有名
- Aerial Ballet [空中バレー] (1968)
- 映画「真夜中のカウボーイ」の主題歌として大ヒットした「うわさの男」収録。始め映画の主題歌はボブ・ディランに依頼されていたが、完成が遅れたため急きょニルソンの歌に決まったという。
- Skidoo (soundtrack) (1968)
- ジャッキー・グリーン、ミッキー・ルーニー、グルーチョ・マルクスらが出演したコメディ映画のサントラ。
- Harry [ハリー・ニルソンの肖像] (1969)
- ヒット曲「孤独のニューヨーク」を収録。
- Nilsson Sings Newman [ランディ・ニューマンを歌う ](1970)
- シンガー・ソングライター、ランディ・ニューマンの作品を取上げ、歌った異色のカヴァー集。
- The Point! [オブリオの不思議な旅 ](1971)
- ニルソン自身の原作によるTVアニメのサウンドトラック・アルバム
- Aerial Pandemonium Ballet[ニルソンの詩と青春] (1971)
- 「パンディモニアム・シャドウ・ショウ」と「空中バレー」をもとにしたコンピレーション・アルバム。
- Nilsson Schmilsson [ニルソン・シュミルソン](1971)
- リチャード・ペリープロデュース。「Without You」はこのアルバムに収録。バッドフィンガーのカヴァー曲で、ニルソンが亡くなってから1ヵ月後、マライア・キャリーのヴァージョンが全英シングルチャート1位になった (米国では3位止まり)。
- Son of Schmilsson [シュミルソン二世] (1972)
- リチャード・ペリープロデュースのロンドンレコーディング作品。リンゴ・スター、ピーター・フランプトン、クリス・スペディング、ジョージ・ハリスン、ニッキー・ホプキンスなどの豪華なゲスト陣も話題に。
- A Little Touch of Schmilsson in the Night [夜のシュミルソン] (1973)
- ゴードン・ジェンキンズを起用して、全編ストリングスを配してスタンダードナンバーをカバーしている。
- Son of Dracula [吸血鬼ドラキュラⅡ世] (1974)
- リンゴ・スター製作による『吸血鬼ドラキュラ二世』のサントラ。ニルソンは同映画の主演を務めた。『ニルソン・シュミルソン』から4曲、『シュミルソン二世』から2曲ピックアップしたもの、そして新曲「DAYBREAK」の間に、ニルソンやリンゴ・スターのセリフ、そしてリポール・バックマスターによるインストでつないだもの。
- Pussy Cats [プシー・キャッツ](1974)
- ジョン・レノンとの共演作。ジョンは「失われた週末」期で、ヨーコと別居中。ふたりで夜な夜なつるんでアルコールに溺れていた時期に作られ、しゃがれた歌声で、ファンを驚かせた。リンゴ・スター、キース・ムーン、ダニー・クーチも参加。
- Duit on Mon Dei [俺たちは天使じゃない] (1975)
- ヴァン・ダイク・パークスプロデュース作品。
- Sandman [眠りの精] (1976)
- 前作に続きヴァン・ダイク・パークスを迎えた作品。
- ...That's the Way It Is [ハリーの真相] (1976)
- 10曲中8曲が、ジョージ・ハリスンやアメリカ、ランディ・ニューマン、ハリー・ベラフォンテなどのカバー曲で構成されたアルバム。
- Knnillssonn [クニルソン] (1977)
- 力作アルバムだったが、発売直後にレコード会社の最大のスター、エルヴィス・プレスリーが死去し、プロモーションされなかった。
- FLASH HARRY(1980)
- マーキュリー移籍第1弾にしてソロ、ラストアルバム。スティーヴ・クロッパープロデュース。
- POPEYE (1980)
- ロビン・ウィリアムズ主演、ロバート・アルトマン監督による映画作品のサントラ。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
カテゴリ: アメリカ合衆国のミュージシャン | ニューヨーク州の人物 | 1941年生 | 1994年没