フォード・フォーカス

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フォード・フォーカスは、フォード・モーターが製造、販売するセダン型、ハッチバック型、ワゴン型の自動車。

[編集] 歴史

[編集] 初代 (1998年～2005年)

フォード・フォーカス（2004年モデル）

フォード・フォーカスWRC'04

1998年、ヨーロッパでフォード・エスコートの後継車として発表された。VWゴルフやオペル・アストラなどのライバルと差別化するため、それまでのフォード車の印象を一新する、動感ある平面と鋭角で構成されたニュー・エッジ・デザインが特徴である。ボディ形状は3ドアハッチバック、5ドアハッチバック、5ドアワゴン、そして4ドアセダンで構成される。足回りに前マクファーソン・ストラット、後マルチリンク式サスペンションを特徴とした新開発プラットフォームを採用しての登場だった。その一方で、シートの着座地点を上げ、それに伴って視界や操作感覚などを改善した『コマンドポスト』コンセプトを採用するなど、人間工学面で当時の第一級水準の研究成果が盛り込まれていた。

エンジンは当初、1.4/1.6/1.8/2.0リットルのガソリンエンジンと1.9リットルのディーゼルエンジンが用意された。生産は主にスペインのバレンシア（日本仕様を生産）工場とドイツのザールルイス工場が担当した。

このフォーカスは、1999年のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、同年メキシコの工場でも北アメリカの安全基準に合わせた改変の上で生産が開始されてアメリカ合衆国、カナダでも販売され、2000年に北米カーオブザイヤーを獲得した。但し、ヨーロッパと北米ではグレード名が異なり、当初、北米ではエンジンは2.0リットルのみ、5ドアも用意されていなかった。他に、アルゼンチンの工場でも生産される等、世界中で製造、販売された。ちなみにWRC (世界ラリー選手権) 出場車両は大型バンパーにより全長の長い北米仕様がベースになっている。

日本では、2000年 3月に1.6リットルの5ドアハッチバックと5ドアワゴンが輸入され、グレードは最高級仕様の「ギア(Ghia)」のみだったが、2000年 10月、2.0リットル仕様も追加された。またこの2年間、シリーズ生産台数がVWゴルフを抜いて世界一にもなった。

2002年、フロントマスク等に変更が加えられ、アメリカでもその前年秋（2002モデルイヤー）から5ドアが追加された。それと前後して、2リットルDOHC ターボ搭載、各部を極限に改造したスペシャルモデル「RS」、そして自然吸気2リットルDOHC搭載の「ST170」（6速MT搭載。アメリカ等では「SVT」）が登場している。日本へはRSは正式輸入されなかったが、ST170はフォーカスのイメージリーダー的車種として導入された。日本では他にも、廉価版「GLX」やスポーティな「トレンド」（共にAT）が輸入された。

[編集] 2代目 (2005年～)

フォード・フォーカスST（2005年東京モーターショー）

2008年型2ドアクーペ（北米モデル）

2004年秋の「パリ・サロン」で発表された。初代フォーカスの斬新さを継承しつつ、さらに精悍さを増した印象のスタイルと、エンジニアが「初代モデルがベンチマークだという事を実感した」というシャーシ性能の進化、安全／快適装備の充実が眼目にあった。「フォード・C1プラットフォーム」をマツダ・アクセラ、ボルボ・S40、ボルボ・V50と共有する。ボディ形状は初代同様3ドアハッチバック、5ドアハッチバック、5ドアワゴン、そして4ドアセダンで構成される。また「ST」と呼ばれるホットモデルも先代同様に用意され、ボルボの2.5リットル直列5気筒DOHCエンジンを独自に改良しターボを装着したエンジンを搭載している。

日本では2005年 7月より2リットルモデルが発売開始。12月には1.6リットルモデルが導入され、後に「ST」も発売開始された。一方、北米では初代モデルを基に、独自にモデルチェンジされ、2.3リットルエンジンの追加、ダッシュボードの改変等が実施された。北米モデルは2007年 1月のデトロイトオートショーにて全く独自のデザインの新型が2008年型として発表されている。4ドアセダンと2ドアクーペが用意され、ハッチバックとワゴンはラインナップから外れる模様。