プレーリードッグ
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?プレーリードッグ | ||||||||||||||||||||
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オグロプレーリードッグ |
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分類 | ||||||||||||||||||||
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和名 | ||||||||||||||||||||
プレーリードッグ | ||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||
Prairie dog |
プレーリードッグ(Prairie dog)は、ネズミ目(齧歯類)リス科プレーリードッグ属の動物の総称。すべて北米原産で、北米の草原地帯(プレーリー)に穴を掘って群れで生息する。体長30~40cmほどで、草食である。毛色はおおむね淡い茶色。雄1匹に対し、雌数匹という一夫多妻制で、コロニーと呼ばれる家族を形成する。なわばり意識が強く、他のコロニーの雄が進入してきた場合、お互いにお尻の臭腺から臭いだし威嚇し合う。なわばり争いでは敵対する雄を生き埋めにする事もある(稀に埋められた穴の反対側から生還する個体もいるらしい)。又、口と口でキスをしあいさつを交す。巣穴周辺の草は、プレーリードッグの身長より高く育つと、プレーリードッグは視界確保の為に刈り取るため、草原は荒れることはない。巣穴周辺は、巣を掘った際の土が積み上げられており、バッファロー等の土浴びの場として多くの動物が利用している。草なら何でもというわけではなく、アルファルファ、麦科の植物を好む。
コヨーテ、タカなどの天敵が近づくと、「キャンキャン」というイヌのような鳴き声を発して仲間に警告することから、プレーリードッグ(草原のイヌ)という名がついた。 この鳴き声は情報量が多く、1秒程度の鳴き声に「接近する生物の種類(人間、タカなど)」「色」「大きさ」「だいたいの形」「脅威の程度」などの情報が入っていることを確認している。
以下の5種がある。
- オグロプレーリードッグ(w:Black-tailed Prairie Dog, Cynomys ludovicianus)
- 最も一般的な種で、生息範囲が広く個体数も多い。通常、日本で「プレーリードッグ」という場合はオグロプレーリードッグを指す。その名の通り、尾が黒い。なお、体毛が白い「ホワイト種」と呼ばれる変種がある。
- オジロプレーリードッグ(White-tailed Prairie Dog, Cynomys leucurus)
- オグロプレーリードッグよりも標高の高いところに生息する。その名の通り、尾が白い。
- メキシコプレーリードッグ(w:Mexican Prairie Dog, Cynomys mexicanus)
- メキシコに生息する種。絶滅危惧種である。
- ガニソンプレーリードッグ(Gunnison's Prairie Dog, Cynomys gunnisoni)
- コロラド州、アリゾナ州に生息する種。オジロプレーリードッグに類似しているが、体毛に一部黒毛が混じる。個体数はあまり多くない。
- ユタプレーリードッグ(w:Utah Prairie Dog, Cynomys parvidens)
- ユタ州にのみ生息する種で、体長はやや小ぶり。これも個体数が少なく、絶滅危惧種である。
巣穴は地中深く複雑になっており、出入り口も複数存在する。巣穴内の平均気温は年間を通し、15℃前後といわれている。巣穴の入口周辺に土を盛り上げたマウントと呼ばれる見張り台を造り、歩哨のように立って見張りをする習性があり、その姿の可愛らしさから日本でも人気があり、一時期ペットとして輸入されていたが、ペスト、野兎病などの感染症を媒介するおそれがあり、2003年3月から輸入は禁止されている(現在、日本国内で販売されている個体は、輸入禁止以前の個体から国内で繁殖されたものである)。
なお、アメリカなどでは「畑を荒らす害獣」とされており、生きたまま駆除するため、巣穴にホースを差し込んでプレーリードッグを吸い出す掃除機のような機械が開発されている。その機械の影響で、手足を失ったり、死亡する個体も多い。
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