ホノルル・センチュリーライド
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ホノルル・センチュリーライド (Honolulu Century Ride) はアメリカ合衆国ハワイ州ホノルルで、1981年以来毎年9月の最終日曜日に開催されている、HAWAII BICYCLING LEAGUE (略称:HBL) 主催によるサイクリングイベントである。最長100マイルを走る事から「センチュリー」の名を取って命名された。2006年9月24日の大会で第25回を迎えた。
2003年の大会より日本航空が公式スポンサーを務め、過去客室乗務員のグループ(2003~05年。2006年は団体としては不参加)のほか、片山右京、忌野清志郎、武田美保、今中大介、浅草キッド等の有名人も参加した。第25回大会では、日本から2067名が参加し、初めて2000人の大台を突破した(総参加者数は3809人)。
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[編集] 概要
参加者は事前に走行距離(予定)数別にエントリーするが、当日の体調・状況次第によって自由に変更する事ができ、申告等は全く必要ない。
カピオラニ公園をスタート及びゴールとして、20マイル・25マイル・40マイル・50マイル・75マイル・100マイルに分かれているが、折り返し地点が違うだけで、全参加者は同じルートを通る事となる。
- 例えば、40マイル挑戦者は40マイル折り返し地点で引き返すが、50マイル挑戦者は40マイル折り返し地点を通り過ぎて50マイル折り返し地点で引き返す。以下長距離参加者も同様である。
コース全体の高低差は50m 程度である為、自転車に乗りなれていなくても参加可能。ゴールクローズ時間までは11時間半の余裕がある為、体力にある程度自信があれば高齢者でも完走可能。
公式タイムが存在しないツーリングイベントである事から、各参加者とも昼寝したり、写真を撮りながら走ったり、思い思いの楽しんだ走行が行われる。特に25マイルエイドステーション過ぎに見られる景色は絶景であり、ここで海水浴に切り替えてしまう参加者もいる。
チームで走り、個々人の走行距離を累計して最長を競う「チーム・アイアン・オコレ」もある。(詳細後述)
[編集] 注意事項
- 舗装道路の路面状況は日本に比べると悪いので、パンクが懸念される。チューブ交換は自分でできる事が望ましい。
- チューブ交換が自力でできなくても、現地には多数ボランティアがいるので助けてはもらえる。しかし、チューブの本体は持っていないためあらかじめ2本程度持って参加したほうがいい。
- 日本の大会と違い車道で行われる為、走行注意。自転車は右側通行である。
[編集] ホノルルマラソンとの相違点
ホノルルで行われるスポーツイベントには、もうひとつ有名なホノルルマラソンがある。このマラソンとの最大相違点として、公式順位・公式タイムがない事があげられる。日本人参加者はホノルルマラソンと同様に電波発信チップを付け、各エイドステーションで現在位置を捕捉される事となるが(エイドステーション立寄りは必須ルール)、公式に記録等は一切発表されない (タイム・順位計測は技術的に可能であると思われるが、ツーリングイベントであるという、主催者側の意向と思われる)。
[編集] チーム・アイアン・オコレ
チーム・アイアン・オコレ (Team Iron Okole) はホノルルセンチュリーライド唯一の競技部門であり、全メンバーの走破した距離を合計して競うものである。各競技部門の上位3チームが表彰される。
競技部門 | 人数 | 参加費 |
---|---|---|
Division 1 | 5 - 9人 | 20米ドル |
Division 2 | 10 - 14人 | 25米ドル |
Division 3 | 15 - 19人 | 30米ドル |
Division 4 | 20 - 24人 | 35米ドル |
Division 5 | 25 - 29人 | 40米ドル |
Division 6 | 30 - 49人 | 45米ドル |
Division 7 | 50人以上 | 50米ドル |
[編集] ツーリング
[編集] スタート
午前6時15分にスタートする。JALが公式スポンサーになって以来、日本人参加者が増えたため (ホノルルマラソンと同じくレース向けのツアーがある)、案内放送は日英両国語の同時通訳アナウンスで行われる。スタートして10 km 位は最も混雑する時間帯に通過するため、事故が発生する危険があり、静かな走行を心がけたい。
スタートする前に走行予定距離別に並ぶ事になっているが、5時50分までに来ないと最後尾に付く事になってしまうので注意が必要である。
[編集] 20マイル折り返し地点
クアパ・プリ・スクール(Kuapa Pre-School)が20マイル折り返し地点となる。但しここは20マイル参加者のみが通る所であり、それ以上の距離を走る者は往路では通過せず、復路で立ち寄るため25マイル折り返し地点に向かう事となる。閉鎖時間は16時ちょうどである。
[編集] 25マイル折り返し地点
高速道路を自転車で集団通過するが、各交差点毎に警察官による交通整理が行われている為、交通事故の危険は少ない。ハートブレイクヒル(心臓破りの坂。約1 km)を抜けると現れる、サンディビーチパーク(Sandy Beach Park)が25マイル折り返し地点となる。ここで初めての給水・軽食を行う事ができるが、バナナ、オレンジ、スポーツドリンク等は無料提供され、その他は有料購入 (米ドル) となっている(全チェックポイント共通)。閉鎖時間は10:15である。
[編集] 40マイル折り返し地点
絶景景色を見ながら緩い坂を下り、ワイマナロ・レクリエーションセンター(Waimanalo Recreation Center)が40マイル折り返し地点。各チェックポイントではゼッケンに通過証明シールを張ってくれるので記念にちょうどよい。トイレ等は各チェックポイントで可能であるが、仮設トイレの為、不潔な点は我慢しなければならない。チェックポイントでは必ず自転車を降りて通過する事となる。閉鎖時間は15:15である。
[編集] 50マイル折り返し地点
カイルア・インターミディエート・スクール(Kailua Intermediate School. 2005年まではカイルア・ディストリクト・パークKailua District Park)は50マイル折り返し地点となり、閉鎖時間は14:15である。
[編集] 75マイル折り返し地点
キング・インターミディエート・スクール(King Intermediate School)は75マイル折り返し地点となり、閉鎖時間は13:15である。
[編集] 100マイル折り返し地点
スワンジービーチバーク(Swanzy Beach Park)は100マイル折り返し地点(ようやく半分)となり、最遠距離にも拘らず、12:15には閉鎖されてしまう事になる。ここの景色もまた絶景である。なお、道路の反対側にセブンイレブンがあるため、折り返し地点に到着した多数の参加者が利用している。
[編集] ゴール
各参加者はゴール後事務局に行き、自分が完走した距離を申告するだけで、完走証明書が発行される。本当にその距離を走破したのかどうかのチェックは、行われていない模様である。もっとも、チェックポイント通過のステッカーが発行され、これをゼッケンに貼る事になっている(ステッカーが無いと完走が認められないというわけではない)。閉鎖時間は17:30である。
各参加者は、スポーツマンシップに則り公明正大に自己申告しなければならない。