ルドヴィジア属
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ルドヴィジア属 | ||||||||||||||
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ルドヴィジア(Ludwigia)はアカバナ科の一属である。水辺に生息するものも多いため、水中で栽培できるものもある。多くの種類は、適切な栽培条件で育てると、葉が赤味を帯びる。真紅に近い色をしたもの、オレンジ色に近い色をしたものなど様々ある。
日本では、ミズキンバイやチョウジタデは樹木のような形に立ち上がる一年草で、湿地に生えるが、水中で生活することはまずない。水中の泥に根を張り、水中に呼吸根を伸ばす。ミズユキノシタは匍匐する草本で、水中葉を出して沈水性の水草として出現することもある。
目次 |
[編集] 利用
園芸やアクアリウムに使われることがある。種類によっては水中で育成することも可能。育成における難易度は種による。
[編集] ルドヴィジアの仲間
日本には次のような種が知られている。
- ミズキンバイ L. stipulacea (Ohwi) Ohwi
- 湿地にはえ、高さ50cmに達することもある。黄色の大きな花をつける。水田にも出現するが、現在は絶滅危惧である。琉球列島には近似種のキダチキンバイ (L. octovalis Raven var. sessiliflora (Micheli) Raven) がある。
- ヒレタゴボウ(アメリカミズキンバイ) L. decurrens Watt.
- 帰化植物で、都市周辺の水田に増殖中。茎に鰭がでる。
- チョウジタデ L. epilobopides Maxim.
- 花は小さく、花の下に子房が長く付いている。湿地や水田に普通。
- ミズユキノシタ L. ovalis Miq.
- 後述。
なお、この類の外来種が人工ビオトープを中心に繁殖している事例がある。業者が湿地植物で花が美しいとして持ち込んでいるようである。ビオトープの基本がわかっていない困った事例である。
次に、アクアリウムなどで栽培されているものを挙げる。
[編集] ルドヴィジア
学名:Ludwigia sp.
代表的なルドヴィジアは、北米産の交雑種が多い。日本にも帰化し、温暖な地域の水辺などにみられる。和名はアメリカミズユキノシタ。
[編集] ルドヴィジア・オバリス
学名:Ludwigia ovaris,
日本にも生息する在来種で、和名はミズユキノシタ。アクアリウムにて栽培されることも多い。
[編集] ニードルリーフ・ルドヴィジア
学名:Ludwigia arucuata
北米原産。水中では非常に細長い葉を持つ種であるが。陸上では幅のある葉を持つ。
[編集] ルドヴィジア・インクリナータ
学名:Ludwigia inclinata
南米原産。写真にある種である。パンタナール大湿原に多く生息し、水上では黄色い花を咲かせる。
[編集] ルドヴィジア・ペレンニス
学名:Ludwigia perennis
北米原産。通称は「レッドルブラ」で、こちらの名の方が多く使われる。濃いワインレッドの葉を持つ。育成は他種に比べ難しい。
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 小林道信他写真、富沢直人・山崎浩二文 『アクアリウムで楽しむ水草図鑑』 ピーシーズ、2001年、ISBN 4-938780-61-5。
- 高島実文、佐々木浩之写真 『はじめての水草ガーデニング : 選び方・育て方から見せるレイアウト術、メンテナンスまで』 成美堂出版、2001年、ISBN 4-415-01677-4。