ワンワールド
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ワンワールド | ||
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公式設立日 | 1999年2月1日 | |
加盟 | 議決権 | 10 社 |
無議決権 | 0 社 | |
未決定 | 0 社 | |
受け持つ目的地 | 空港 | 692ヶ所 |
国 | 142ヶ国 | |
年間旅客数 (M) | 32万人 | |
保有機材数 | 2453機 | |
マネージメント | John McCulloch (CEO) | |
公式サイト | oneworld |
ワンワールド(Oneworld)は、世界的規模の航空連合の1つである。
目次 |
[編集] 概要
ワンワールドは、2005年時点でスターアライアンス、スカイチームに次いで世界第3位の規模を有す。メンバー航空会社及びその関連会社は、運行計画、航空券発行、共同運航、乗継便運用、マイレージサービス、空港ラウンジの共有、経費節減、及びベストプラクティスにおいて高度な協力関係を有している。
ワンワールドは、中央管理機構を確立した最初の航空連合である。カナダのバンクーバーを拠点とし、ここに、加盟航空会社各社の最高責任者で構成されるアライアンス委員会への報告を担当する責任者が駐在する。アライアンス委員会の議長は基本的に持ち回り制である。業務担当者への報告は、営業、IT、広報、空港・顧客サービス、並びにグローバルプロジェクトディレクターの職務長によって行われている。
メンバー航空会社は、技術・整備事業、方針・手順調整、開発・支援ソリューション連携などで航空業界を通して使用できる可能な限り広範囲に亘る共通規格も開発した。また経費も一括購入と部品の相互共有によって削減されている。
ワンワールドは世界135ヶ国に目的地600以上に達し、便数は毎日8000便を超える。
他のグループと比べると英語圏諸国間のネットワークが緊密であるため、これらの地域間の移動には非常に便利である。また、スターアライアンスを脱退したメキシカーナ航空も今後このワンワールドに接近することが予想されるため、南アメリカ方面に路線を多く持つイベリア航空やラン航空とあわせて南アメリカ方面が強化されると思われる(特に南アメリカ内においては、ヴァリグ・ブラジル航空が経営不振から、国際線ネットワークの殆どを廃止し、スターアライアンスからの脱退を余儀なくされた上、南アメリカとオセアニア間の移動においては、スターアライアンス加盟各社が同地域をカバーするフライトを行っていないため、ワンワールドの有利さが際立つことになる)。その一方で、アジア・オセアニア方面に加盟航空会社が2社しかなく、ネットワークが脆弱なままだったが、2007年4月1日に日本航空が加盟したことにより、北東アジアのネットワーク強化が期待される。
また、日本航空の加盟によりワンワールド加盟航空会社が集約される成田国際空港第2旅客ターミナルビルを「ワンワールドのアジアでのハブ」と考えており、同ターミナルでのサービス機能を加盟就航会社共同で強化する。
2004年度において、加盟各社の収支合計が黒字である唯一の航空連合である(ワンワールド加盟各社の純益は合計約15億ドル。スカイチーム加盟各社の純損は約70億ドル、スターアライアンス加盟各社の純損は約22億ドル)。
[編集] メンバーシップの歴史
- 1998年 - ワンワールドはアメリカン航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、カナディアン航空、キャセイパシフィック航空、及びカンタス航空が連合を意図した形態の発表を行った9月に発足する。
- 1999年 - 2月に、ワンワールドは運営が行われ、メンバー航空会社は連合の特典の提供を始める。イベリア航空及びフィンランド航空がこの年の終わり頃に加盟する事になる。
- 2000年 - エアリンガス及びラン・チリ (現在はラン航空) が連合に加わる。しかしながら、設立メンバー航空会社であるカナディアン航空は財務悪化後にエア・カナダによって買収された;エア・カナダは競争相手であるスターアライアンスのメンバーである。
- 2003年 - 2005年 - スイスインターナショナルエアラインズはコードシェアー便の拡張、ロンドン・ヒースロー空港でのスロット交換合意及びブリティッシュ・エアウェイズのエグゼクティブ・クラブでのスイス・フリークエント・フライヤー・プログラムの統合を含む、イギリスの航空会社として戦略同盟に合意した、ブリティッシュ・エアウェイズが確認書類にサインすると同時に、9月に加盟要請が受け付けられた。しかし、2004年6月に、スイスインターナショナルエアラインズは重大な経費並びに合併の障害が長期間の利益より重い事を引用して、合意を破棄した。BA 同盟の破棄の結果、スイスはワンワールドに加入する申請を継続しない事を決定した (2005年3月に、ルフトハンザはスターアライアンスのメンバーへの道を開くため、スイスインターナショナルエアラインズを買収すると発表した)。
2003年中、ブリティッシュ・エアウェイズ及びKLMオランダ航空は同盟を拡大するため KLM の戦略パートナーノースウエスト航空を引き抜き、ワンワールドの加盟社をもっと増やすため、吸収合併が可能か話し合いを始めた。しかしながら、この話は実を結ばず KLM は次年度にエールフランスと合併した。 - 2005年 10月に、かねてからワンワールド加盟が噂されていた日本航空(JAL)グループが加盟する方針を表明した。グループ売上高ではワンワールド参加航空会社では最大の航空会社となり、また、ワンワールドの懸案であったアジア太平洋地域、特に北東アジア地域の路線網が大幅に拡充されることになる。
- 2005年11月22日 マレーヴ・ハンガリー航空がワンワールドへの加盟を正式に承認され、サービス開始のための準備作業に入った。これにより東ヨーロッパ地域における路線網が強化されることになる。
- 2006年6月4日 日本航空がワンワールドへの加盟文書に調印した。
- 2007年4月1日 日本航空、マレーヴ・ハンガリー航空、ロイヤル・ヨルダン航空が加盟、エア・リンガスが脱退。
[編集] メンバー航空会社
[編集] 現加盟航空会社
- アジア
- キャセイ・パシフィック航空 [1]
- 日本航空グループ [2]
- 日本航空インターナショナル※事業会社としてフルメンバー扱い。他はアソシエイトメンバー
- 日本アジア航空
- JALウェイズ
- 日本トランスオーシャン航空
- JALエクスプレス
- ジェイエア
- ロイヤル・ヨルダン航空 [3]
- 欧州
- オセアニア
- 南北アメリカ
[編集] 加盟予定航空会社
- 香港ドラゴン航空 - キャセイパシフィック航空/スワイヤー・グループ(キャセイパシフィック航空の大株主)及び 中航興業 (中国国際航空の子会社) 同じく CITIC (キャセイパシフィック航空の株主でもある) の子会社であったが、2006年キャセイパシフィック航空の完全子会社となった。これにより加盟の動きが一気に具体化し、2007年のなるべく早い段階で加盟することが確認された (2006年12月13日付けプレスリリース)。
[編集] 元加盟航空会社
[編集] 加盟の可能性がある航空会社
[要出典]
- 中国東方航空 - 中国東方航空はアメリカン航空及びカンタス航空と提携しており、Asia Milesのパートナーである。また、中国国際航空がスターアライアンス、中国南方航空がスカイチームに加盟を決めている。ただし、中国南方航空と合併する動きもある。
- ジェットエアウェイズ - エア・サハラ - ジェット航空は両社の合意によりエア・サハラを引き受ける事となった。また、エア・サハラはアメリカン航空とのコードシェア便合意を終了する事となり他のメンバー航空会社ブリティッシュ・エアウェイズとの間で覚え書き書の交換を行った。この航空会社はカンタス航空のフリークエント・フライヤー・プログラムのパートナーでもある。 [12] [13] しかし、ジェットエアウェイズはエア・サハラを買収する計画を白紙撤回した。
- メキシカーナ航空 - スターアライアンスから離脱した時から、メキシカーナ航空はアメリカン航空と提携している。両社はコードシェア便合意を拡充しお互いのフリークエント・フライヤー・プログラムのパートナーである。提携はイベリア航空、ラン航空、キャセイパシフィック航空、日本航空にも及んでいる。
- ウエストジェット航空 - カナダ第2位の航空会社であり、日本航空と契約を結んでいて戦略的な同盟が可能かキャセイ・パシフィック航空と協議することを検討している。[14][15]
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
ワンワールド加盟航空会社 | ||
アジア・オセアニア: 日本航空 | キャセイ・パシフィック航空 | ロイヤル・ヨルダン航空 | カンタス航空 |
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