下関市立大学
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下関市立大学(しものせきしりつだいがく、Shimonoseki City University)は、1956年に設立された下関商業短期大学を母体として1962年に発足した山口県下関市にある公立大学。経済学部のみの単科大学であり、学生は2000人程度。最寄りの駅は幡生駅。通称は、下関市内では市大(しだい)、市外では下市(しもいち)である。
戦後間もない時期に下関の夜間講座に学んでいた勤労青年の「大学で学びたい」という熱望から生まれた大学である。
経済や経営・商学の理論のほかに、下関という地形的・歴史的環境を生かした地域に関する研究や、東アジアを主とした経済に関する研究が多く進められているのが特徴。また公立の単科大学ながら、東アジア圏から多くの留学生を受け入れるほかに、中国語や朝鮮語を第1外国語として用意するなど、独自の工夫もなされている。入試は主に2教科で設定している。
目次 |
[編集] 設置学部
- 経済学部
- 経済学科
- 国際商学科
[編集] 大学院
- 経済学研究科
[編集] 研究施設
- 附属産業文化研究所
[編集] 沿革
- 1956年(昭和31年) 下関商業短期大学設立
- 1962年(昭和37年) 下関市立大学設立 経済学部経済学科設置
- 1983年(昭和58年) 経済学部国際商学科設置
- 2000年(平成12年) 大学院設立 経済学研究科設置
- 2007年(平成19年) 公立大学法人下関市立大学による設置運営へ移行
[編集] 学習
- 卒業に必要な単位は134単位。4年次までは、各学期毎に25単位までの履修しかできない。基礎教育、教養教育、専門教育、演習、自発教育、自発学習科目から単位を取得する必要がある。
- 教職課程のカリキュラム(中学校教諭一種免許社会、高等学校教諭一種免許地理歴史・公民・商業の4種)も別に用意されている。それらは主に4・5限目に開講されている。
- 第1外国語として英語、中国語、朝鮮語の中から選択できる。
- 2年次秋学期からコース別に分かれる。経済学科は「現代経済コース」「地域経済コース」、国際商学科は「国際商学コース」「経営学コース」「経営情報コース」から選択する。
- 2003年度より東亜大学と梅光学院大学と単位互換制度(通称Aキャンパス)を実施している。前述の25単位制限内でしか履修はできない。
[編集] 特徴
- 1990年代以降は大学予算のほぼ全てを学生からの授業料(他の国公立大学と同額)や受験料収入などの自主財源のみで賄っており、公立大学でありながら設置者である下関市からの一般財源の投入がほとんど無い上に、公立大学であるが故に私学助成金等の私立大学に与えられている恩恵も受けられないために、「日本一貧乏な大学」と言われるくらい財政が厳しい。このため、
- 下関市内の大学で一番学内のIT機器の設置が遅れている。2006年度に学内パソコンが新しくなった。
- 教授研究費が極端に少ない。
- 施設の老朽化が激しく、学内の一部には外壁の剥落する箇所や、雨漏りをする箇所も見られる。
- 江島潔市長の市政に批判的な学生・教授が多い。
- 一般入試において、国公立大学入試制度が連続方式時代は「C日程」、分離分割方式一本化後は「中期日程」と、他の国公立大学とは異なる日程で入試を行ったり、西日本の国公立大学としては早くから地方試験を行うなど独自の取組みを行ってきた。これは受験しやすくすることでユニークで優秀な学生を確保する目的のみならず、貴重な財源である受験料収入確保の目的もあるものと思われる。
[編集] 大学生活
- 大学生協が運営するカフェテリア(学生食堂)やショップ、サークル活動の拠点となる学友会館が整備されている。
- 2007年の3月に体育館が新築にされた。
[編集] 交通アクセス
幡生駅より徒歩20分程度。
サンデン交通バスの山の田バス停または大学町2丁目バス停下車徒歩3分。
[編集] 外部リンク
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