中岳温泉
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中岳温泉(なかだけおんせん)は、北海道上川支庁管内上川郡東川町(旧蝦夷地、明治以降の旧石狩国)にある、大雪山旭岳山系、中岳の花畑の中に湧く秘湯。
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[編集] アクセス
旭川市街からバスで旭岳温泉まで約70分、そこからロープウェイに乗って姿見の池に下車後、徒歩約2時間。このアクセス道は裾合平と呼ばれる高原を、秀麗な旭岳を右手に見ながら、チングルマの咲き誇る花畑の中を歩く。途中の道は7月まで雪渓が残り、ぬかるみが続くので、登山靴や長靴の使用をおすすめする。また高山なので雨具・防寒具は必携。愛山渓温泉へ行く分岐点から右に30分ほど登った渓谷沿いにある。
[編集] 泉質と効能
硫黄臭がする。泉温はかなり高くそのままでは熱すぎて入れないので、付近の雪渓から流れ出ている渓流水を引き込んで調節する。この温度調整はシャベルまたは手により、湯船に流れ込む水路を土木工事して実施する。湯船横の岩を脱衣置き場に利用できる。
山旅の疲れに効果がある。足湯だけでも気持ち良く疲労回復の効果があるが、全身浴は開放感もあって格別。入湯後は肌がすべすべになる。
[編集] 温泉街
誰かのシャベルで掘った湯船と登山道以外、人間が作ったものは見当たらない野湯である。周辺はハイマツが茂りツガザクラの咲く花畑で、本格的秘湯としてアウトドア派の注目を集めている。ただし時期によっては長湯は禁物である。付近には季節によっては虻が多く発生し、人の気配に集合し裸でいることは無防備である。また、ヒグマの生息地帯でもあるため、熊除けの鈴持参などの対策は欠かせない。