中村歌六 (4代目)
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四代目中村歌六(よだいめ なかむらかろく、1925年(大正14年)7月15日 - 1973年(昭和48年)7月20日)は、日本の歌舞伎俳優(二代目中村歌昇)。脚本家・監督(小川貴智雄)。
本名小川貴智雄。
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[編集] 親戚
五代目中村時蔵・二代目中村錦之助・二代目中村獅童はそれぞれ甥にあたる。
[編集] 歌舞伎役者中村歌昇
屋号は播磨屋。
三代目中村種太郎の名で1936年(昭和11年)5月初舞台。1951年(昭和26年)に、二代目中村又五郎らと梨苑会を結成し、元禄歌舞伎の復活上演など野心的な舞台活動を行う。
1953年(昭和28年)4月歌舞伎座で二代目中村歌昇を襲名。
病気のため志半ばで役者を廃業した。
[編集] 脚本家小川貴智雄
俳優引退後、裏方に転じた。彼の弟・初代中村獅童と同じ道である。
以降は、本名「小川貴智雄」を名乗った。
彼が転じたのは、テレビ制作であった。シナリオ作家(脚本家)や監督として活躍する。
[編集] 中村歌六という名
中村歌六という名は彼(二代目歌昇)の祖父(3代目)の名である。
彼は、死後、四代目中村歌六を追贈される。つまり、生存時の本人は「中村歌六」という名を一度も名乗ったことはない。
追贈は、1981年に彼の長男が中村歌六を襲名するときに行われた(五代目中村歌六)。この名は小川家(萬屋)のルーツであり、重要な名跡である。
なおこのとき、彼が俳優時代名乗った中村歌昇の名跡を、彼の次男・中村光輝が襲名した(三代目中村歌昇)。光輝は、NHK大河ドラマ「天と地と」映画『ママいつまでも生きてね!』で注目された天才子役であった。