乾政彦
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乾 政彦(いぬい まさひこ 1876年11月 - 1951年4月)は奈良県出身の法学者、弁護士、貴族院議員。弟の東季彦と共に佐佐木信綱門下の歌人としても知られた。
[編集] 来歴・人物
十津川村出身。旧姓中垣。1889年、養子として乾家に入る。郷校文武館(現在の奈良県立十津川高等学校)を経て、1888年に上京。旧制日本中学校から第一高等学校を経て東京帝国大学法学部を卒業後、東京高等商業学校(現在の一橋大学)および法政大学の講師を歴任。
1901年、文部省留学生としてドイツに渡り、ボン大学で民法を研究。1904年に帰国後、東京高商教授を務める(~1915年)。傍ら、東京帝国大学・陸軍経理学校・慶應義塾大学・明治大学で講師として民法を教え、1914年に法学博士号を受けた。
1915年に弁護士へ転じる。東京弁護士会会長を4回務め、1946年には貴族院議員をも務めた。1951年4月に病没。享年75。死後、1952年に『乾政彦歌集』が上梓された。