伊吹山
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伊吹山 | |
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標高 | 1,377.3 m |
位置 | 北緯35度24分52.7秒 東経136度24分34.3秒 |
所在地 | 岐阜県揖斐郡揖斐川町 滋賀県米原市 |
山系 | 伊吹山地 |
種類 | 堆積岩(石灰岩) |
初登頂 | 神話伝説時代 |
伊吹山(いぶきやま)は標高1377メートル、岐阜県と滋賀県の県境にある山。滋賀県最高峰の山である。伊吹山地の主峰。琵琶湖国定公園の一部である。古代には三関のひとつである不破の関が置かれ、古来より歌枕として知られる。不破の関は『源氏物語』「関屋」の巻にも登場する。
三角点が置かれている頂上は、滋賀県米原市に位置する。
中部地方および近畿地方の両方から近く、現在は観光地として親しまれる。日本百名山のひとつでもある。春から秋にかけてはハイキング、登山客で賑わう。また伊吹山スキー場がおかれ、冬にはスキーも可能である。
目次 |
[編集] 自然
山麓から山頂にかけて、様々な野草が自生するお花畑がある。景観は高山の高茎草原そのものの様相をみせる。おもなものとしてニッコウキスゲ、メタカラコウ、ハクサンフウロ、クガイソウ、オオバギボウシ、シシウド、シモツケソウなどがある。またイブキレイジンソウ、イブキアザミ、コイブキアザミ、イブキジャコウソウといった「イブキ」の名を冠する植物も自生する。(⇒イブキで始まるページ)
1927年(昭和2年)2月14日に観測された11.82mの積雪は世界山岳気象観測史上1位とされる積雪の世界記録である。
[編集] 石灰岩採掘
伊吹山は良質の石灰岩が産出する場所として知られている。 近代のコンクリート・セメント需要の急増により、伊吹山の石灰岩も大量に採掘されてきた。 現在では、山姿が変貌するまでに採掘が進んでいる。 右の国友や琵琶湖からの写真にて、白く見える場所が採掘した跡である。 山裾から山頂近くまで採掘が進んでいることが分かる。
[編集] 交通
1965年に岐阜県関ヶ原町から山頂近くまでの「伊吹山ドライブウェイ」が開通し、名阪近鉄バスの定期登山バスが休日や夏休みなどに関ヶ原駅・大垣駅から運転されている。また1996年からは大阪駅桜橋口、2003年からは名古屋駅からの伊吹山山頂行きのハイウェイバスが運転されている。
伊吹山ドライブウェイは近畿日本鉄道が所有し、名阪近鉄バスが運営を行ってきたが、2006年にオーストラリアの投資銀行であるマッコーリー銀行の子会社である日本自動車道に譲渡し、近鉄および名阪近鉄バスは伊吹山ドライブウェイの運営から撤退した。なお、名阪近鉄バスの登山バスはこれまで通り運転される。
[編集] 関連項目
- 伊吹山ドライブウェイ
- 琵琶湖国定公園
- 日本百名山
- 各都道府県の最高峰 (滋賀県)
- 金糞岳(滋賀県第2位の高さの山)
- ヤマトタケル 東征の帰途に伊吹山の神を倒そうとするが、それが彼の死を招いた。
- 藤原実方 後拾遺和歌集および小倉百人一首に収録された和歌は伊吹山を詠んだものとされている。
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- かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを
[編集] 外部リンク
- 名阪近鉄バス 山頂行きバスの時刻も掲載
- 伊吹山ドライブウェイ
- 国土地理院 地図閲覧システム 2万5千分1地形図名:関が原 (北西)