佐々木亮
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佐々木 亮(ささき りょう)
- 集英社の漫画雑誌「週刊ヤングジャンプ」で活動していた青年漫画家。故人。1994年1月10日逝去。代表作は「タンゴ」など。
- (12月18日 B型) ゲーム系出身の漫画家兼イラストレーター。本項で記述する。
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佐々木 亮(ささき りょう)は、テレビゲームソフトのキャラクターデザイン、オリジナルの漫画、コンピュータゲームのアンソロジーなどを手がけている漫画家兼イラストレーター。
目次 |
[編集] 特徴
[編集] 作風
- 柔らかめのタッチ、ほんわかな雰囲気の絵柄と内容が特徴。
- 本人も使用している略称は「ささりょー」、自画像的キャラクターとして「しまねこ」が存在する。
[編集] 備考
- オリジナル作品の原作を担当する藤浪智之は、佐々木亮の配偶者(TRPGイベントでの本人紹介より)。
- 『マンションズ&ドラゴンズ』の執筆時(またはこの作品の前後頃)より、一連の作業をパソコンに移行している。
[編集] 変遷
[編集] TRPG系ジャンルでの活動
- 1990年代初頭ごろから、ホビージャパン刊行の「RPGマガジン」で、挿絵イラストの仕事を開始。
- それを機に、ゲーム雑誌に「ログアウト」(アスキー/休刊)、「ドラゴンマガジン」(富士見書房)などで、テーブルトークRPG記事関連のイラストで活躍。ドラゴンマガジン誌上の人気TRPG『ソード・ワールドRPG』のQ&Aコーナーでは挿絵枠でミニ・コミックを展開し、TRPGファンに好評を博した。
- 富士見書房刊行のトレーディングカードゲーム、『モンスターコレクション』でもイラストの一部を担当し、人気キャラクター「ブラウニーズ」などを生んだ。
[編集] 家庭用ゲーム系ジャンルでの活動
- 平行して、双葉社刊行の「4コマまんが王国」シリーズほか、TVゲーム版権もののアンソロジー・コミックを、1991年から1996年ごろまで多数執筆。
- 4コマまんが王国レーベルの立ち上げに中心的役割を果たし、同レーベルの黎明期・最盛期を支えたが1996年以降は徐々に同レーベルから離れ、その後はオリジナル作品の執筆に移行する。
- コンシューマ・ゲームのパッケージイラスト、原画やブックレット、攻略本挿絵も多数手がける。
- 無電源/有電源の両方のゲームのジャンルでデビューを果たし、そのジャンルで活躍した作家といえる。
[編集] オリジナル作品へ
- 初の本格的なオリジナル作品は、ホビージャパン刊行のコミック誌「コミックマスター」誌上の『宇宙おてつだい☆やよいさん』。ゲームデザイナー/ライターの藤浪智之が原作を担当した。
- その後も藤浪智之とコンビを組むことが多く、PS用ロールプレイングゲーム『だんじょん商店会』などを発表。この頃からオリジナル作品が主体となる。
- 2000年より、ワニブックス刊行の「コミックガム」で、ファンタジーRPG風コミック『マンションズ&ドラゴンズ』を連載開始。2005年9月現在、その続編にあたる『ダークローダーズ 魔王のおしごと』を同誌に連載開始。
[編集] 現在
- 『ダークローダーズ 魔王のおしごと』は2006年8月に完結。2006年10月現在、連載は持っていない。
[編集] マンドラ・ダークロの世界
オリジナルのファンタジー作品「マンションズ&ドラゴンズ」「ダークローダーズ 魔王のおしごと」「だんじょん商店会 ~伝説の剣はじめました~」は、RPGとテーブルトークRPGの双方の要素が反映された、佐々木にとって初の長編作品である。
テーブルトークRPG的な設定(冒険者の斡旋業や、盗賊ギルドの存在)が出てくるかと思うと、主人公である「勇者」「魔王」といった存在は、ドラゴンクエストに代表される古典的ファミコンRPGへのオマージュと思われる。
「マンションズ&ドラゴンズ」と「ダークローダーズ 魔王のおしごと」は設定が共通しており、「コトノハ」という世界を舞台としている。勇者と魔族の戦いという設定が背景にあるが、従来の勇者=正義側を主体とした描写だけでなく、魔族=悪役側の視点に立った展開も用意されている。しかし極端にシリアスな展開ではなく、ほんわかで微笑ましい展開とのバランスを保った作品となっている。
[編集] だんじょん商店会
ゲームソフトの「だんじょん商店会」は、背景世界名は明らかにされていないが、後述二作に似た雰囲気を持つ。
- ファンタジーRPGの世界の「どこかの街」を舞台に、プレイヤーかつ主人公の「サララ」は商人となる。マンドラ・ダークロに登場するキャラクターに似た「勇者」や「魔王候補生」といった様々な人達を相手に商売をしたり、そうした面々とダンジョンを冒険したりする内容となっている。
[編集] マンションズ&ドラゴンズ
剣と魔法の世界「コトノハ」を舞台に、勇者志望の少女ナッツとその仲間達が巻き起こす冒険物語。
- 主に勇者側の視点から描かれている。全6巻。タイトルは、テーブルトークRPGの元祖『ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)』のパロディであり、単行本の装丁は、かつて出版された『D&D』のボックスシリーズの色とあわせていた。(赤・青・緑・黒・金(黄)。6巻は該当するボックスが存在しないためか「白」になっている)
- コトノハのターフエッジという町の「勇者屋」を基点に、様々な世界へ向う旅的な内容が多い。最終巻はそのまま「ダークロ」につながる内容で締めくくられている。
[編集] ダークローダーズ 魔王のおしごと
同じく剣と魔法の世界「コトノハ」を舞台に、勇者ナッツに再び出会うために、自分自身が魔王になることを決心した少年ユーシスと、勇者志望の少女メイが、冒険者のための店「魔王屋」を経営しつつ魔王を目指す物語。
- 「マンションズ&ドラゴンズ」の逆で、主に魔軍(魔族)側の視点から描かれているが、巻が進むにつれて区分が次第に曖昧になっていく。全5巻。
- 基本的に1話完結の内容で、ターフエッジにおけるユーシスと周りの人々のドタバタ劇が中心。「マンドラ」の勇者屋やそこの登場人物の露出回数は大幅に減っている。最終巻では、魔王ユーシスと勇者ナッツが対峙し、一方が倒れることになるのだが……。
[編集] 作品リスト
[編集] オリジナル作品
- 宇宙おてつだい☆やよいさん(漫画/1997年1月、原作:藤浪智之)
- だんじょん商店会~魔女のお店はじめました~(キャラクターデザイン・挿画)
- まんがタイムきらら ちかちかプラネッツ(2002年5月17日~終了時期不明 2005年9月20日よりまんがタイムきららMAXにて再連載開始)
- マンションズ&ドラゴンズ(漫画/2000年4月~2003年6月、原作:藤浪智之)コミックガム連載(ワニブックス出版)
- ダークローダーズ 魔王のおしごと(漫画/2004年6月24日~2006年8月、原作:藤浪智之)コミックガム連載(ワニブックス出版)
- ちかちかプラネッツ(漫画/2006年4月27日)
- Treasure Tail シリーズ(絵/2005年9月~11月、作:藤浪智之)
[編集] ゲームアンソロジーコミック
- 双葉社 4コマまんが王国シリーズにて多数(1991年~1996年)
- 光文社 ぷよぷよ 4コマギャグバトルなど多数
- ホビージャパン Fate/hollow ataraxia アンソロジーコミックに寄稿(原作ゲームは18禁だが本書は一般向け)
[編集] ゲームソフト
- だんじょん商店会 ~伝説の剣はじめました~(キャラクターデザイン/1998年10月29日)
[編集] 挿絵・イラスト(オリジナル作品以外)
- 角川書店 テーブルトークRPGがよくわかる本(表紙・本文イラスト)著者:安田均・村川忍
- 角川書店 ルナル・サーガシリーズ(SDキャラ4コマまんが)著者:友野詳・グループSNE
- 富士見書房 ソード・ワールドRPG Q&Aブック(表紙・本文イラスト)著者:清松みゆき・グループSNE
- 富士見書房 モンスターコレクションTCG(イラストの一部)
- アスキー ファミ通文庫 わくわく7 わくわくが止まらない(表紙・イラスト)著:嬉野秋彦
- ケイブンシャ 恐竜戦隊ジュウレンジャーRPG大百科(イラスト・概要紹介コミック)著:大角童子、斉藤睦志
- パイオニアLDC 蓬莱学園の初恋!!ドラマCD(ブックレット挿絵)原作:新城十馬
- ファミリーソフト こみゅにてぃ・ぽむ~想い出を抱きしめて~(パッケージイラスト。同名の再販版のみ)
- ソニーコンピュータエンタテインメント ベルデセルバ戦記(販促用コミック)
- ティーツー出版 ToHeart アンソロジー+α(表紙イラスト)
- モエールパブリッシング 萌えわかり! ファンタジービジュアルガイド(イラスト)
[編集] 外部リンク
- 佐々木亮の管理する個人サイト