佐藤大輔
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佐藤 大輔(さとう だいすけ、1964年 - )は、石川県出身の小説家である。
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[編集] 略歴
1980年代にはボードゲームデザイナーとして活動し、『レッドサン ブラッククロス』『ニイタカヤマノボレ』など多数の歴史・現代戦および架空シミュレーションゲームの制作に参加。藤大輔名義で漫画原作なども手がけた。
『逆転・太平洋戦史』(1991年)で架空戦記作家としてデビューし、分断国家となった日本のもう一つの戦後を描いた『征途』(1993年 - 1994年)で確固たる評価を得た。代表作にはゲーム版を大幅に改訂し、日独による第三次世界大戦を描いた『レッドサン ブラッククロス』(通称「RSBC」、1993年 - )、近世ヨーロッパに相当する科学技術と日本風の文化、龍や「導術」と呼ばれる超能力などが混在する架空の星を舞台にした『皇国の守護者』(1998年 - )などがある。
その作風は古典文学や戦史からSFやアニメまで幅広い分野へのオマージュと、一癖も二癖もある登場人物たちの諧謔に富んだ会話を特徴とするが、近年の作品では前者は抑え気味である。また、歴史改変の過程その物を描くより自分の描きたい世界を作り出すためになんでもありと言わんばかりに歴史改変を設定する傾向が強い[要出典]。そのため史実を重視する軍事マニアの中には佐藤を嫌う人間もいる[要出典]。なお、実在の人間(その時代に生きていた人物ではなく、作者自身の友人など)を作中に登場させることも多い。
2006年6月に発売されたセガの『アドバンスド大戦略5』に『レッドサン ブラッククロス』キャンペーンの監修として参加したが、基本的に史実に忠実な形でシナリオが進行していく(IFシナリオはあるが)『アドバンスド大戦略』シリーズの一部のプレイヤー層からは、前述したような佐藤の歴史改変の仕方からか、「仮想戦記はいらなかった」等の声も上がっている。
なお、たいへんな遅筆であり、現時点(2006年6月)で完結に至ったシリーズ作品は『征途』のみである[要出典]。佐藤の書き方は一度に大量の原稿を書き上げ、そこから自分で大量の推敲を行なうというものなので[要出典]、そのあたりが遅筆に繋がってしまうのかもしれない。
[編集] 著作
[編集] 小説
- 逆転・太平洋戦史
- 仮想・太平洋戦記 目標、砲戦距離四万!
- 逆転・太平洋戦史2
- 仮想・太平洋戦記 戦艦大和夜襲命令
- 信長シリーズ(仮称)
- 逆転・信長軍記
- 覇王信長伝(1~3巻)
- 信長征海伝(1~2巻)*上の改題改訂版
- 信長新記(1~3巻)*上の改題版
- 信長征海伝(1~2巻)*上の改題改訂版
- 征途(1~3巻、完結)
- 征途(文庫版)(上中下巻、完結)
- レッドサン ブラッククロス
- レッドサン ブラッククロス(1~7巻)
- レッドサン ブラッククロス(新書版)(1~2巻)
- レッドサン ブラッククロス 外伝(1~3巻)
- レッドサン ブラッククロス 外伝(文庫版)(1~3巻)
- レッドサン ブラッククロス 秘録
- レッドサン ブラッククロス 密書
- レッドサン ブラッククロス 死戦の太平洋(上下巻)
- レッドサン ブラッククロス パナマ侵攻(1~2巻)
- レッドサン ブラッククロス(1~7巻)
- 侵攻作戦パシフィック・ストーム(1~3巻、外伝1巻)
- 遥かなる星(1~3巻)
- 東京の優しい掟
- 虚栄の掟
- 地球連邦の興亡(1~4巻)
- 皇国の守護者(1~9巻)
- 鏖殺の凶鳥【おうさつのフッケバイン】
- 黙示の島
- 平穣クーデター作戦 静かなる朝のために
- 晴れた日はイーグルに乗って(アンソロジー収録短編)
[編集] エッセイ
- 主砲射撃準備よし!
- 真珠湾の暁
[編集] 漫画原作
- 学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD (ハイスクール・オブ・ザ・デッド)
[編集] ゲームブック
- 天空の城ラピュタ 天界の迷宮
[編集] ゲームデザイン
- ベトナム戦争(SSシリーズ・翔企画)
[編集] ゲーム監修
- アドバンスド大戦略5
- デストロイ オール ヒューマンズ!
[編集] 用語
- 佐藤の仮想歴史小説世界では「反応兵器」「反応動力」(それぞれ核兵器、原子力)など、現実にはあまり用いられない用語が用いられることがある。反応兵器は1960年代に核兵器を指す語として使われることがあったが(『平凡社世界大百科事典』など)、あまり一般化しなかった。
- ちなみに、佐藤が『征途』に登場させたFV2ヴァルキリー等の元ネタである、アニメ『超時空要塞マクロス』劇中では、異星人のオーバー・テクノロジーを導入して開発した、反応兵器(反応弾)が登場する。