共同募金
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共同募金(きょうどうぼきん)は日本の募金活動のひとつであり、社会福祉法(旧・社会福祉事業法)第113条に定義される第1種社会福祉事業。
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[編集] 概要
毎年10月1日~12月31日までの間、主に各市町村の共同募金支分会を経由して自治会や学校、企業で募金を募る(ただ、自治会の募金活動に関しては戸別に集金を行うなど一部に事実上寄付を強要しかねない状況も見られ、活動のあり方に疑問を投げかける人もいる)。共同募金は都道府県ごとに行われ、都道府県を単位に社会福祉法人である共同募金会が組織されている。これら募金をとりまとめ、連絡調整をするのが社会福祉法人中央共同募金会である。 この運動は昭和22年度にスタートし、平成18年度に60周年を迎えた。
募金をすると赤く着色した羽根(材料は鶏の羽)がもらえることから、「赤い羽根」「赤い羽根共同募金」とも呼ばれている。赤い羽根は衣服に刺せるように針がついているものと、シールで衣服に貼るシール式と2種類ある。初日の10月1日のテレビニュース番組などで、アナウンサーがスーツやブラウスの胸の部分に赤い羽根を付けて放送することが多い。
地域によって募金グッズとして、募金バッジや図書カードなどのプリペイドカードによる募金を行っているところもあり、全国一斉ではあるが地域の実情に応じた募金活動がなされている。
各都道府県では12月1日から歳末たすけあい募金として各地域主体で募金活動を行っているが(行なわない所や共同募金と一本化している所もある)、中央共同募金会ではNHKと連携して歳末たすけあい募金を行っている。
集められた募金は、主に国内の高齢者や障害者に対する福祉の充実のため、また地域福祉活動の啓発や推進のために使われている。最近では、災害支援準備金として、あるいは子育て支援活動に使われることも多くなってきた。
なお、共同募金会の事務局は社会福祉協議会の事務局が兼務することが多い。
[編集] 問題点
集金面に関しては、地域の自治会に集金ノルマを課すなど、半強制的な面があると指摘されている[1]。
また募金の使い途に関しても、老人会の娯楽費などの用途に当てられるなど、バラマキ的であり、本当に困っている人々に届いているかが疑問である[2]。