北海道東方沖地震
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北海道東方沖地震(ほっかいどうとうほうおきじしん)とは、色丹島南東沖を震源として発生する地震。このように命名された地震は1969年と1994年の2回があり、区別のため_年北海道東方沖地震と西暦を冠して呼ばれる。
※震度は発生当時の階級とする。
[編集] 1969年北海道東方沖地震
1969年8月12日6時28分に発生。震源は北緯42度42分・東経147度37分で地震の規模を示すマグニチュード(M)は7.8。十勝沖地震、択捉島沖地震などと同じプレート境界型地震である。
最大震度は4で、根室市・釧路市・広尾町で観測された。津波も発生し、根室市花咲港で1m29cm、釧路港で72cmなど。
[編集] 1994年北海道東方沖地震
1994年10月4日22時23分頃に発生した。最大震度は釧路市で震度6、震源の深さは約20キロ、地震の規模はM8.2で1993年釧路沖地震と同じ海洋プレート内地震である。日本近海の地震としては、平成に入って初めてM8を観測した。
全体での被害は釧路市で被害が最も多く、負傷者437人、住宅全半壊409棟であった。死者9人、行方不明者2人は全て択捉島で発生した。このほか、道路損壊・崖崩れ・マンホール浮き上がりなど多数。埋立地を中心に液状化現象も発生した。
この地震により津波も発生し、波高は根室市花咲港で173cmなどだったが、地震発生直後に津波警報・注意報が発令され、北海道での被害は少なかった。
北方領土の島々にも被害が及んだ。特に択捉島では地震による直接の被害に加え、津波も襲い、死者・不明者合わせて11人。1万人近くの人々がロシア本土に移住を余儀なくされた。