吉田神道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
吉田神道(よしだしんとう)とは、室町時代京都吉田神社の神官吉田兼倶が創始した神道の一流派。
吉田兼倶は、本地垂迹説やそれに基づく両部神道に対し、唯一なる神とその道を守ること主張した。それまでの神道は道徳論的であるのに対し、吉田神道は密教の加持祈祷の形式を取り入れているのが特徴である。また、吉田神道は神こそが本地であり、仏はこの世に現れた仮の姿であるとする。教義書には、「唯一神道妙法要集」などがある。兼倶は神祇伯白川家に対抗して朝廷・幕府に取り入って神祇管領長上という称を用いて、地方の神社に神位を授け、また神職の位階を授ける権限を与えられて、神道界に大きな力を有した。一時衰退した時期もあったが、江戸時代に入り吉川惟足がでて江戸幕府の神道方に任じられて以来、江戸期には全国の神社・神職を支配下に置いた。
カテゴリ: 神道関連のスタブ項目 | 神道の流派