国魂
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国魂(くにたま)とは、神道の観念の一つで、国(令制国)または国土そのものを神格化したものである。国霊とも書く。
本居宣長は、「その国を経営坐(つくりし)し功徳(いさお)ある神を、国玉国御魂」というと書いている。古来、国を治めるのは為政者だけでなく、その土地に鎮座する神の力も働いて成就されると考えられていた。
大国主神の別名に「大国魂神」「顕国魂神」があるが、これは各地の国魂神を大国主に習合させたものと考えられている。各地の神社で開拓の祖神として祀られている大国主は、元々はその地の国魂神であったと考えられる。
「国魂(国霊)」が社名に含まれる、または神名に「国魂(国霊)」がつく祭神を祀る神社には以下のようなものがある。
- 生国魂神社(大阪市天王寺区)
- 伊佐須美神社摂社会津大國魂神社(福島県大沼郡会津美里町)「会津大国魂神」
- 大國魂神社(東京都府中市)
- 大國魂神社(福島県いわき市平)
- 尾張大国霊神社(愛知県稲沢市)「尾張大国霊神」
- 河内國魂神社(兵庫県神戸市灘区)
- 國魂神社(福島県いわき市勿来町)
- 國魂神社(三重県津市)
- 大和神社(奈良県天理市)「倭大国魂神」
- 倭大国敷神社(徳島県美馬市)「倭大国魂命」
- 大和大国魂神社(兵庫県南あわじ市)「大和大圀魂命」
- 安宮神社(長野県東筑摩郡筑北村)「信濃大国魂命」
- 若宮八幡神社摂社高宮(三重県津市)「伊勢大国御魂神」
北海道神宮をはじめとする開拓地の神社には、大那牟遅神(大国主神)・少彦名神とともに開拓三神として「大国魂神」が祀られているものが多い。
アメリカ合衆国ワシントン州のアメリカ椿大神社には「米国国魂神」が祀られている。
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