土佐電気鉄道1000形電車
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1000形電車(1000けいでんしゃ)は、土佐電気鉄道に在籍する軌道車両。
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[編集] 概要
土佐電気鉄道の経営状況が改善し利用客の増加に伴う車両不足のために登場した、土佐電気鉄道初の新製冷房車である。1981年(昭和56年)に2両がアルナ工機(現・アルナ車両)で製造された。
車体は前面非貫通型・12m級2扉(前中扉)の普通鋼製となっており、前面窓には1枚窓を採用し、前面窓上に行先方向幕(2003年にLED化)を、上両側に前照灯を、下両側に標識灯(縦型2灯)を、左右両側にワンマン運転用のサイドミラーを装備している。ホワイトで塗装され、前面および側窓下・側窓上がブルーで塗装されており、前面から側窓下にかけてレッドの細帯が巻かれている。登場時はさらに前面窓周りがブラウンの塗装であったが、後に2両とも全面広告電車となり、契約解除後は登場時の塗装に戻されたがその塗り分けは簡略化され、前面窓周りのブラウンはなくなった。登場時は2両とも側面に土佐電気鉄道の社章が取り付けられていたが、1002号は全面広告電車になった際に撤去され、1001号は現在でも残っている。方向幕が在来車より大型化されたことにより1000形から土佐電鉄のシンボルである前サボの掲出が廃止された。
車内では赤系統でロングシートとクロスシートを組み合わせたセミクロスシートを装備し、運転台左後部に運賃箱を、側扉付近に乗車整理券発行機を設置している。
制御方式は抵抗制御であり、主要機器類は主電動機としてHS313BR(38kW)を2基、主制御機は西日本鉄道331形から流用した直接制御のKR-8、駆動装置は吊掛け駆動方式を採用、台車は同じく西日本鉄道331形から流用したKL11Bを履いている。また伊野・はりまや橋・桟橋通五丁目寄りにZ型パンタグラフを設置している。
[編集] 各車状況
- 1001:1981年(昭和56年)新製
- 1002:1981年(昭和56年)新製
[編集] 運用
1981年(昭和56年)に運転開始した。当形式は今後も増備される予定であったが、200形や600形など在来車の冷房改造で賄われる事になり、当形式の増備は2両で打ち切られた。
2006年(平成18年)12月現在、伊野線はりまや橋~伊野間、後免線はりまや橋~後免町間、桟橋線高知駅前~桟橋通五丁目間の全線で運用されている。
[編集] 関連項目
- 西日本鉄道331形電車
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