塩素酸カリウム
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塩素酸カリウム | |
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IUPAC名 | |
別名 | |
組成式 | KClO3 |
式量 | 122.55 g/mol |
形状 | 無色固体 |
結晶構造 | |
CAS登録番号 | [3811-04-9] |
密度と相 | 2.326 g/cm3, |
水への溶解度 | 7.3 g/100 mL (20 ℃) |
融点 | 356 ℃ |
沸点 | ℃ |
出典 |
塩素酸カリウム(えんそさん−、potassium chlorate)は化学式 KClO3 と表される、カリウムの塩素酸塩。塩剥ともいう。CAS登録番号は [3811-04-9]。1786年に、パートレットにより合成された。
[編集] 性質
比重 2.326 g/cm3、融点は 356 ℃ で、無色の光沢をもつ板状晶。
塩化カリウム水溶液を熱時電解してつくられる。熱すると 400 ℃で分解して過塩素酸カリウムと塩化カリウムになる。
さらに加熱すれば、酸素を放ってすべてが塩化カリウムとなる。この反応は金属酸化物、とくに二酸化マンガン MnO2 を加えると促進され、70 ℃ ぐらいで酸素を発生しはじめるので、実験室などで酸素を得るために利用される。ただし、有機物・硫黄・炭素などが混ざると爆発することがあるので、注意を要する。
吸湿性はない。水に溶けアルコールにもいくぶん溶ける。中性およびアルカリ性溶液では酸化作用がないが、酸性にすると強い酸化剤となる。
酸化剤としてマッチ・花火・爆弾などの原料となり、漂白剤・染料・医薬品などの製造にも用いられる。長期間保存したものは亜塩素酸カリウムを含み、乾燥状態では有機物・リン・硫黄などの可熱性物質と接触しただけでも爆発することがある。また新しいものでも摩擦・衝撃などに鋭敏で、爆発事故をおこしやすく、濃硫酸・濃硝酸に触れても爆発しやすい。混合爆薬として用いられることもある。