塩化カリウム
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塩化カリウム(えんか-、potassium chloride)は化学式 KCl のイオン化合物。塩加ともいう。分子量 74.6、CAS登録番号 7447-40-7。
[編集] 化学的性質・用途
水溶液中では電離してカリウムイオン (K+) と塩化物イオン (Cl−) になる。農業での肥料として用いられることがあるので市販されている。
カリウムイオンは体内で、ナトリウムと共に血圧調整にかかわっており、大量に摂取すると血圧が急激に低下し死に至るので注意が必要である。 水酸化カリウムと塩酸の反応によって作ることが可能であるが、にがりを構成している成分のひとつで精製が可能。
[編集] 産出
鉱物として自然産出もし、カリ鉱石として採掘される。鉱物名はシルビン。岩塩とともに内陸に閉じ込められた海水や塩湖から析出して鉱床を形成する他、火山の噴気から少量が結晶した状態でも産出する。主要産地は、ベラルーシ、イスラエル、ヨルダン、アメリカ、カナダ、フランス、ドイツ、チリ、ブラジルで、旧共産圏が圧倒的な埋蔵量をもつ。日本の産地は千葉。また、海草からも抽出可能。日本は大半を輸入している。