大島俊之 (法学博士)
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大島俊之(おおしまとしゆき 1947年7月8日- )は神戸学院大学法科大学院教授(民法・比較法)。日本私法学会理事。日本信託法学会理事。GID学会(性同一性障害学会)理事長。第7回GID(性同一性障害)研究会会長。日本の法学界で初めて公式に、性同一性障害の人に戸籍情報の変更を認めることを提唱する論文を発表し、「性同一性障害者特例法」成立への礎を築いた。
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[編集] 経歴
- 1947年7月8日 徳島県鳴門市に生まれる。
- 大阪大学法学部卒業。
- 1980年 大阪府立大学法学部専任講師に就任。
- 1982年 論文「性転換と戸籍訂正」を発表。出席者の失笑を買う。
- 1983年 ケベック州(カナダ)のラバル大学法学部にて在外研究。翌年帰国。
- 大阪府立大学法学部助教授に就任。
- 神戸学院大学法学部教授に就任。
- 1995年 アルザス地方(フランス)のストラスブール大学法学部にて在外研究。1997年帰国。
- 1999年 翻訳書「日本で活躍したケベック人の歴史」がカナダ首相出版賞を受賞。
- 神戸学院大学法科大学院教授に就任。
- 2005年3月20日 第7回GID(性同一性障害)研究会の会長として会を成功に導く。
[編集] 人物
- 「性同一性障害」という言葉もない時代から「性障害と法」について研究を続けるが、当時の法学界はおろか、精神神経学会などからも無視され続けた。性同一性障害に悩む人々や支援者の間では大島を「救性主」と信奉する人も多い。
- テニスを趣味とし、性同一性障害者特例法成立後は「スポーツと法」の研究を進める予定であったが、同性愛者と法についての問題に目を背けることはできず、現在も「性障害と法」について研究を続けている。
[編集] 著書
- 『性同一性障害と法~神戸学院大学法学研究叢書』 2002年6月 日本評論社 ISBN 4535058121
- (翻訳)『日本で活躍したケベック人の歴史』 1999年12月 Richard Leclerc著 三交社 ISBN 4879191426