姉川ダム
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姉川ダム(あねがわ-)は滋賀県米原市(旧坂田郡伊吹町)曲谷地先、淀川水系姉川に建設されたダムである。
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[編集] 沿革
姉川には関西電力によって曲谷ダムが(重力式コンクリートダム、16.1m)が建設されていたが、治水に関しては十分とは言えず、流域である江北地域は度々洪水による被害を受けていた。この為、滋賀県は姉川の根本的な治水計画として「姉川総合開発事業」を策定し、その中心として治水ダムとして姉川ダムの建設を1977年(昭和52年)に計画した。
ダムの型式は重力式コンクリートダムで、高さは80.5mと滋賀県内のダムとしては既設の中で最も堤高が高い。2002年(平成14年)に完成、ダムによって出来た人造湖は「白龍湖」と名付けられた。尚、右支川である高時川には独立行政法人水資源機構によって淀川水系最大の丹生ダム(ロックフィルダム。高さ145.0m)が建設中であるが、現在建設続行か規模縮小かで揺れている。又、同じく右支川である巣亦川には、関西電力によって最大出力2,280,000kWという日本最大級の揚水発電所である金居原発電所の下部ダム(ロックフィルダム。高さ108.2m)が建設予定であったが、電力需要の伸び悩みにより計画は中止となっている。
[編集] 古戦場の川
ダムは伊吹山の程近くで伊吹山系に抱かれている。有数の豪雪地帯でもある為、近くには伊吹山スキー場等スキー場も多い。又、下流には1570年に織田信長・徳川家康連合軍と浅井長政・朝倉義景連合軍が激突した姉川の戦い古戦場があり、浅井氏三代の居城・小谷城も近い。
尚、所在地であった坂田郡伊吹町は、平成の大合併によって米原町等と合併し、知名度の高い「米原」を冠して「米原市」となった。