実技
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実技(じつぎ)とは、技術や演義などを実際に行うことである。
教育においては、実験や実習ともに、学習者自身の行動によって習熟させることが基本とされる。
実技の評価は、一般的に、第3者がいる場で行って見せることを通じて行われることが多い。入学試験などでは、評価される人と面識がない人が評価を行うが通例である。大学入学試験や資格試験などの試験で課される「実技」については、特に実技試験と称することがある。
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[編集] 入学試験における実技
[編集] 美術系学校の実技試験
高等学校、大学、専修学校などのいずれも、学校の美術系の課程においては、任意の試験会場で3時間から12時間(5・6時間×2日間)ほどかけて作品を完成させて提出する。
ファインアート系の課程では、デッサン(鉛筆・木炭)、着彩(油彩・水彩)などが課されることが多い。デザイン系の課程では、平面構成・立体構成、デッサンなどが課されることが多い。
[編集] 音楽系学校の実技試験
音楽高校、音楽大学の試験は学科試験のほかに、楽典・ソルフェージュ・聴音のほかに 各専攻の実技試験がある。
たとえば一般的な音大のピアノ専攻ではバッハ平均律、ツェルニー50番やショパンエチュード等の練習曲、 ベートーヴェン、ハイドン、モーツァルトのいずれかのソナタ等。 管弦打楽器専攻の場合は音階の演奏もある。ほかに自由曲や課題曲等。声楽は コンコーネから数曲と、自由曲、課題曲の場合が多い。作曲は曲の製作、指揮は指揮の実技など。
音楽学、音楽療法専攻では英文和訳の試験があるほかにピアノでソナチネを弾くなど。
副科としてピアノの実技がある大学が多い。
[編集] 体育系学校の実技試験
(未記入)
[編集] 実技教育の特徴
- 一般に実技は口述や筆記と異なり、常に一定の動作が正確にできることが求められる。実技は習得に一定の時間と訓練がかかるためそれが極端に優先され、実技外の教育を軽視する傾向がある。
- いわば「実技オタク」に陥って、実技の意味を顧慮しないまま繰り返す結果になり、教育の本来から外れる結果になることも多い。
- 実技系の高等教育機関では卒業生の社会への受け入れが不十分で、社会通念との乖離が問題になることも多い。もちろん改善の動きもあるが未だ途上である。
[編集] 免許・資格試験における実技試験
(本項スタブ)
[編集] 気象予報士試験
気象予報士試験には、学科と実技の各科目(いずれも筆記試験)がある。実技では数値予報データから得られた各種の資料を元に設問に答える問題が出題される。初期の頃には、想定される業務に対応した、放送原稿用の予報文を作成する問題などがしばしば出題されたが、近年では、計算問題、作図問題などを含めた気象学の理解度を問う問題がほとんどである。
[編集] 無線従事者国家試験
通信士と2級以上のアマチュア無線技士免許の取得に当たっては、モールス符号の音響受信やテレタイプのタッチタイピング、通話表を使用した電話送受信の試験が実技として課される。