尾上菊之助 (5代目)
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尾上 菊之助(おのえ きくのすけ、昭和52年(1977年)8月1日 - )は、歌舞伎役者、日本の俳優。本名は寺島 和康(てらしま かずやす)。青山学院大学中退。十一代目市川海老蔵は同級生にして幼馴染。
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[編集] 来歴・人物
可憐な美貌と清潔な色気で女方も二枚目も魅力的に演じる。現代の歌舞伎を担う若手スターのひとり。また、歌舞伎以外にも蜷川幸雄の舞台などにも積極的に出演している。その縁で、2005年にウィリアム・シェークスピアの戯曲、『十二夜』を歌舞伎演目として蜷川に演出を依頼している。
また横溝正史氏の人気小説金田一耕助シリーズを映画化し、日本列島に空前の“金田一ブーム”を巻き起こした市川崑監督の『犬神家の一族』(1976年公開)が、30年ぶりに同監督によりリメイク(2006年公開)される事になり、犬神松子の長男犬神佐清役で出演した。尚、犬神松子役は実母でもある女優の富司純子がキャスティングされ、スクリーン上での親子競演となった。
[編集] 年譜
- 1977年8月1日 東京都に生まれる。
- 1984年2月 歌舞伎座にて『絵本牛若丸』の牛若丸で六代目尾上丑之助を名のり初舞台。
- 1996年3月 青山学院高等部卒。翌月、青山学院大学文学部へ入学(後に中退)。
- 1996年5月 歌舞伎座にて『弁天娘女男白浪』の弁天小僧ほかで五代目尾上菊之助を襲名。
- 2000年 歌舞伎座にて『源氏物語』の紫の上を演じ大人気となる。市川新之助 (7代目)、尾上辰之助 (2代目)と『平成の三之助』と呼ばれ、新たな歌舞伎ブームを起こした。
- 2004年10月 パリのシャイヨー宮劇場にて市川海老蔵襲名披露に出演。
[編集] 家族
父は歌舞伎俳優の七代目尾上菊五郎、母は女優の富司純子、姉は同じく女優の寺島しのぶ、義兄はフランス人アートディレクターのローラン・グナシアである。
[編集] 受賞歴
- 1985年 『京鹿子娘道成寺』(所化喜観坊役)にて国立劇場特別賞
- 1987年 『実録先代萩』(千代松役)にて国立劇場特別賞
- 1992年 歌舞伎座賞
- 1993年 『人情噺文七元結』(娘お久役)にて国立劇場奨励賞
- 1996年 浅草芸能大賞新人賞、十三夜会奨励賞
- 1998年 『仮名手本忠臣蔵 大序』(足利直義)にて松竹会長賞
- 1999年 『春輿鏡獅子』にて松竹会長賞
- 2000年 『弁天娘女男白浪』(弁天小僧菊之助)にて松竹会長賞
- 2003年 松尾芸能賞演劇賞・新人賞
[編集] 主な出演作
[編集] 歌舞伎
[編集] その他の舞台
- ライル(1990年) - ジョッシュ役
- グリークス(2000年) - オレステス役
- 疾風のごとく(2002年) - 日野小太郎役
- 若き日のゴッホ(2003年) - ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ役
[編集] テレビ
[編集] 映画
[編集] CM
- ペリエ・ジャポン
- 日本総合信用株式会社