属性
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属性(ぞくせい)とは、一般にあるものに共通して備わっているとされる性質や特徴のことである。例えば物体の色や形、人の能力、素性、社会的関係などである。属性は、多くの分野で使用される用語である。
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[編集] 属性の例
[編集] コンピュータ分野
[編集] Windows, MS-DOS系
- Windows, MS-DOSのファイル/ディレクトリ管理ではこの属性には「読み取り専用」「アーカイブ」「隠しファイル」などがある。プロパティとも呼ぶ。attribコマンドでファイルの属性を表示、変更することができる。属性一覧表示で現れるアルファベットの意味は、以下のようになる。
- R - 読み取り専用属性
- A - アーカイブ属性
- S - システムファイル属性
- H - 隠しファイル属性
[編集] UNIX系・BSD・Linux・Solaris等
- UNIX系OS、BSD・Linux・Solaris等OSのファイル/ディレクトリ管理ではこの属性は「所有者」、「グループ」、「全てのユーザ」に対して「読込可」「書込可」「実行可」などのアクセス権をファイルやディレクトリなどにchmodコマンドで設定することができる。
属性の各アクセス権は以下のようになる:
属性 | 英語名 | 8進数値表現 | 説明 |
---|---|---|---|
d | directory | N/A | ディレクトリであることを意味する。 |
r | readable | 4 | ファイルディレクトリに読込許可を与えている。 |
w | writable | 2 | ファイル書込、削除許可を与えている。ディレクトリ内のファイルに書込許可を与えている。 |
x | executable | 1 | ファイル実行許可を与えている。ディレクトリにファイルを追加、削除許可を与えている。 |
この属性における「8進数」表現を組み合わせて具体的なアクセス権を決定することができる。読込(4)と書込権限(2)を与えたいときは、 4 + 2 = 6 により、6を使って表現する。たとえば、すべてのユーザに対してあるファイルに対して読込(4)と書込(2)権限を与えたい場合は、以下のようにする。
chmod 666 file.txt
ここで666となっているのは、一番左の6が「所有者」を意味し、中央が「グループ」を意味し、一番右が「その他(全アカウントユーザ)」を意味している。つまり、すべてのユーザに対してfile.txtに対するファイル読み書き許可を与えているということである。この命令は、少なくとも以下の命令と同じ権限を与える。
chmod ugo+rw file.txt
rwは上記でしめした読み取り(r)と書き込み(w)を意味する。ugoはuが「所有者(user)」、gが「グループ(group)」、oが「その他(other)」を意味する。+(プラス記号)は、その権限を与えると言う意味である。逆に権限を剥奪したい場合は、-(マイナス記号)を使う。
ファイルが情報として持っている「所有者(u)」「グループ(g)」「その他(o)」のアクセス権情報は以下のようになる:
属性 | 英語名 | 説明 |
---|---|---|
u | user | そのファイルの所有者にアクセス権を与える。 |
g | group | そのファイルの所有グループにアクセス権を与える。 |
o | other | すべてのユーザに、そのファイルに対するアクセス権を与える。 |
chmod 705 file.sh
この例では、所有者が7なので7=4+2+1により、所有者はこのファイルに対して読込(4)、書き込み(2)、実行(1)権限が与えられている。グループは0なので、このファイルが属しているグループからはこのファイルには一切アクセス許可が与えられていない。「その他」は5=4+1なので、全ユーザに対して、このファイルを読み込み(4)と実行(1)許可が与えられている。ただし、書き込み(2)許可は与えられない。各数字の意味をまとめると、以下のようになる。
8進数表現 | 属性 | 説明 |
---|---|---|
0 | --- | 権限をすべて剥奪されている。 |
1 | --x | 実行権限のみ。 |
2 | -w- | 書き込み権限のみ |
3 | -wx | 書き込み・実行権限が与えられている。 |
4 | r-- | 読み込み権限のみ |
5 | r-x | 読み込み・実行権限が与えられている。 |
6 | rw- | 読み込み・書き込みが与えられている。 |
7 | rwx | 読み込み・書き込み・実行権限が与えられている。 |
[編集] XML
- XMLでは、タグで表現される要素、例えば<element>という要素があるときこの<element>タグを<element attribute="name">と書いた場合、attributeのことを属性と呼ぶ。attributeは属性名であり、nameはその属性の値である。XMLでの属性は、必ず要素にのみ記述することができる。
[編集] ソフトウェア開発
- UMLでクラスに属する変数のことを属性と呼ぶ。この場合の属性はJavaでいうところのフィールドやクラス変数、C++などの言語でいうところのメンバ変数に相当する。DelphiやVisual Basicのプロパティ変数のことを属性と呼ぶこともある。C#では、Java SE 5から追加されたアノテーションとほぼ同等の機能を持つ、クラスやメソッドなどに付加する情報メタデータのことを属性と呼ぶ。
[編集] 地理情報システム
- 地理情報システムでは、図形や点データに付加する情報のことを属性と呼ぶ。
[編集] コンピュータゲーム・TRPG分野
ロールプレイングゲーム(TRPG、CRPG問わず)やその他のコンピュータゲームでの属性という言葉はシステム的な意味で使用されることが多い。大別して二種類の用法があるが、両者を区別無く扱うゲームも存在する。
- 秩序(ローフル)・混沌(カオティック)・善(グッド)・悪(イビル)・中立(ニュートラル)、などというように、キャラクターの性格や価値観を表す。属性が対立していると仲間にできない、あるいは何らかの問題が発生するなどのゲームシステムになっている場合が多い。英語の「アライメント(alignment)」の対訳。広義では種族(人間、エルフ、ドラゴン等)やキャラクタークラスも含む。
- 炎・氷・雷・聖・斬・突・打、などというように、攻撃や魔法に代表されるスキル、あるいはアイテム等に用いられるエネルギーの原理を象徴する。ゲーム中で使用される武器・魔法・スキルなどの多くには属性が設定されている。一方で敵味方のキャラクターには各属性に対する耐性が設定されており、使用した武器・魔法・スキルなどの属性と使用対象キャラクターの耐性の組み合わせによって効果の大小が変化する。キャラクターの耐性は防具の装備や魔法などの手段で変えることもできる。
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- 属性が戦闘に与える影響の例として、炎は植物やアンデッド等に効きやすく、氷は炎系、爬虫類、両生類等に効きやすく、雷は機械系、水棲生物に効きやすく、水は砂漠の生物、炎系や雷系の一部に効きやすく水棲生物に効きにくい、物理的な属性では打撃は硬い敵に効きやすく軟らかい敵に効きにくいといった例がよく見かけられる。
陰陽五行や四大元素などが属性システムの参考にされることが多い。
これらの概念は漫画などでも利用されることがある。
[編集] 作品分野
- 一部のおたくの間では、特に、ある対象に「萌え」るという性質を表すのに、例えば「眼鏡っ娘属性」のように、接尾語として用いられることがある。あるいは逆に、人を「萌え」させるような性質のほうを「~属性」ということもある。由来は上記のコンピュータゲームであるとする説が濃厚。詳細は、萌え属性を参照。
- 属性には主に以下のものがある。