差別用語
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差別用語(さべつようご)とは、特定の属性(例:少数民族、被差別階級、性別、同性愛者、職業、身体的特徴)を持つ人々に対する差別を目的として使用されている用語(蔑称を含む)を指す俗語。明確な基準がある訳ではなく、何をもって「差別用語」とするかは個々の主観や時代、地域に大きく左右される。
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[編集] 差別用語への対応
差別用語への対応としては、以下のようなものがある。
- 一般に日常会話においては禁句、主要メディアにおいては放送禁止用語として扱われる。
- 差別用語の使用自粛:「自主規制」と呼ばれる。
- 差別用語の言い換え:差別糾弾を表面的に回避する手段の一つとして商業メディアでは差別用語の言い換えが行われており、アメリカにおいてポリティカル・コレクトネスと呼ばれ発展してきた。
- 動植物の標準和名の成分として用いられている語の中にも差別用語が含まれているとして、改名の動きがある。
[編集] 差別用語の種類
「差別用語」と呼ばれる語は、いくつかのタイプに分類できる。
- 最初から差別を目的として作成された用語(「穢多」、「非人」など)
- 元は差別とは無関係であるが、差別的に使われる事が多い、又は多かった用語(「部落」、「外人」など)
- 正式な呼称・表記をわざと使用しない事による侮蔑を目的とした語(「ちゃんころ」など)
- 対象に対して揶揄的であるもの(「ロンパリ」など)
- 語に差別的と思われる表現を含むものや、差別的観点から作られたとされる語(「未亡人」など)
- 語が、語の示す人々や地域の実体を正確に表していないもの、特にその内容が侮蔑的であるもの(「ブッシュマン」、「きちがい」など)
又、以下のようなものも差別用語とされる場合がある。
- 語源上は差別的意図とは無関係だが、語感が差別的意図や差別用語を連想させるもの(「片手落ち」「目眩まし」「バカチョンカメラ」「ブラインドタッチ」など)
- 誤解によるもの・根拠が希薄なもの(「エスキモー」、「百姓」、「東洋人」など)