広島小1女児殺害事件
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広島小1女児殺害事件(ひろしましょういちじょじさつがいじけん)は、広島市安芸区で2005年11月22日、帰宅途中の小学校1年生の女子児童が遺体で発見された性的暴行、殺人事件である。
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[編集] 状況
11月22日午後、下校途中の女子児童(当時7歳)が学校を出てから行方不明となり同日17時頃に路上に放置されていた段ボール箱の中から遺体となって発見された。死因は絞殺による窒息死で、推定死亡時刻は13時から14時。
広島県警海田署の捜査により、遺体が入れられていた段ボール箱から東広島市のホームセンターで売られていたガスコンロを購入した顧客が割り出された。これを受けて29日夜、事件現場の近所に住んでいた日系ペルー人の男性(当時30歳と自称していたが、後に33歳であることが判明)が指名手配され、この男性は翌30日に三重県鈴鹿市内の親類宅で逮捕された。
この男性はペルー国内でも未成年者に対する複数件の婦女暴行の前科があり、本名を偽って就労ビザを取得したうえで日本に渡航していたことが判明した。
なお、2004年11月17日に発生した奈良小1女児殺害事件からほぼ1年が経過して発生した事件であったためか、容疑者が逮捕されていない段階からワイドショーのコメンテーターを中心に「オタクによる性犯罪目的」説が喧伝されていたが、逮捕された容疑者像が「オタク」とはまるでかけ離れたものであったことからインターネット上を中心にマスメディアの無責任な言説を批判する声が後を絶たない。
また『週刊文春』2005年12月8日号(この号の発売翌日に容疑者逮捕)では段ボール箱を封印する際のテープの型を『週刊少年ジャンプ』に連載中の漫画作品「魔人探偵脳噛ネウロ」(松井優征)と無理矢理にこじつけた内容の記事を掲載していた(日本テレビの『NNNニュースプラス1』でも同様の報道がなされた)。逮捕された犯人は日本語を満足に話すことも出来ないペルー人の移民なので、記事内容は全くの的はずれであると考えられる。この指摘は事件報道での再現映像において段ボール箱にビニールテープが漫画内の怪盗殺人鬼"XI"の字の形に巻かれていた事から来ていると見られるが、その段ボール箱は再現映像のために作られた別物で、実際に犯行に使われた段ボール箱の状態とは無関係である。このことから、マスメディアによる強引なこじつけであったと考えられる。
容疑者は取り調べに対し「悪魔が乗り移った」などと主張していた。広島地方裁判所における第一審では検察より死刑が求刑された。
被害者遺族は氏名報道を容認し、新聞における実名報道が復活。だが、Wikipedia:削除の方針では遺族が合意した場合に実名表記可とする方針は定められていない。また、構成要件的には刑法177条該当事案ではなく刑法176条か181条該当事案であり、罪名としては強制猥褻/同致傷である。
[編集] 判決
地裁 無期懲役
検察側・被告側控訴中