奈良小1女児殺害事件
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奈良小1女児殺害事件(ならしょういちじょじさつがいじけん)は、奈良県奈良市で2004年11月17日、帰宅途中の小学校1年生の女子児童が誘拐され、のちに遺体で発見された、誘拐殺人事件である。
[編集] 状況
11月17日夜、犯人が被害者の携帯電話を使って「娘はもらった」と母親にメール。そのメールには被害者の画像も添付されていた。この携帯電話はGPS機能付のものだったが、犯人は使用後、携帯電話の電源を切っているか、その機能をOFFに設定している。
司法解剖の結果、水死と判明。肺にたまっていた水は汚れていなかった。水道水を張った風呂場か洗面器に顔を押し付けて、水死させたと思われる。また、殺害時に被害者を裸にして殺害後に服を着せたと見られている。手足には擦り傷があり、この擦り傷は殺害後に意図的につけたものと判明した。歯も殺害後に数本抜かれていた。
被害者の衣服には毛が付着していたが、鑑定の結果B型とAB型の血液型のものということが判明。
12月14日未明、犯人と思われる人物から両親や親族の携帯に、「次は妹を狙う」と被害者の女児が持っていた携帯電話からメールが送られた。このメールにも被害者の画像が添付(1枚は11月17日のものと同じ)されていた。
12月30日、奈良県警察本部は、毎日新聞販売店店員だった36歳の男性容疑者の自宅を家宅捜索し、女児の携帯電話とランドセル、ジャンパー(ジャンバー)などを発見し、誘拐を認めたため逮捕した。その後2005年1月19日に殺人と死体遺棄容疑で再逮捕された。
逮捕のきっかけは、女児の携帯電話から容疑者の携帯電話にメール発信がされたことにより、その通信記録から容疑者が割り出された。容疑者は行きつけのスナックで被害者の画像を店員や客に見せていた。容疑者の自宅からは幼児ポルノのビデオや雑誌それに盗んだものと見られる女児の下着が押収されており、幼児性愛者と考えられる。
女児が容疑者の車に自分から乗るところを目撃されており、顔見知りによる犯行も取り沙汰されたが、実際には行きずりの犯行で、容疑者は女児とは面識がなく女の子なら誰でも良かったと自供している。
容疑者には過去に幼児へのいたずらの前科があり、性犯罪者の再犯率が高いという誤った認識を元に米国のミーガン法(性犯罪者の情報をインターネットで公開している)などにならった前歴者への監視を強めることの必要が議論された。
毎日新聞は同容疑者が勤務していた奈良県河合町と以前勤務していた大阪市東住吉区の販売店との契約を2005年1月31日を持って解除することを明らかにした。東住吉区の販売店が処分をされたのは、新聞の購読料など23万円を同容疑者に持ち逃げされた件で警察に被害届けを出した後に河合町の販売店で働いているのを把握したにもかかわらず、毎月3万円の返済をさせることを条件に警察には通報していなかったことが発覚したためである。
[編集] ネット関係
この事件に類似した内容の書き込みがmegabbsという掲示板にされており、犯人によるものか、もしくは犯行の参考にしたのではないかとテレビなどのメディアでも取り上げられて騒がれた。また、2ちゃんねるの「CCさくら板」でも事件の手口に似た内容のスレッドが立てられており、スポーツ新聞などに取り上げられた。
なお、逮捕後に容疑者のインターネット掲示板の利用について報道はなく、上記掲示板と事件との関係はなかったと考えられる。