広瀬川 (阿武隈川水系)
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やながわふる里祭り2006の灯籠流し |
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水系 | 阿武隈川水系 | |||
延長 | 39 km | |||
水源の標高 | -- m | |||
平均流量 | -- m³/s | |||
流域面積 | 269 km² | |||
水源 | 口太山(福島県川俣町) | |||
河口 | 阿武隈川(福島県伊達市) | |||
流域 | 福島県伊達郡、伊達市 |
広瀬川(ひろせがわ)は福島県伊達郡~伊達市を南北に縦断する川で、阿武隈川の支流である。一級河川阿武隈川水系。水源は伊達郡川俣町の口太山(標高843m)、全長39km、流域面積269km²。
目次 |
[編集] 流路
福島県伊達郡南端の川俣町に源流を発して北流し、伊達市の月舘町、霊山町域を経て、伊達市梁川町で阿武隈川に合流する。
広瀬橋下の河川敷には親水公園が整備されており、散歩などの憩いの場として、イベントでの屋外ステージとして活用されている。
[編集] 歴史
広瀬川の川の名の由来は、梁川町の広瀬川と阿武隈川の合流点に広い瀬ができていることによると伝えられる。
古来より氾濫が多く、伊達市梁川町中心集落(梁川城下)に建設された広瀬橋は江戸時代初期より何度となく氾濫で流失している。近年では1986年(昭和61年)8月5日の台風による水害(通称8・5水害)で堤防が決壊し、梁川町中心市街域が広く水没した。
宮城県仙台市に同名の川がある。伊達郡(伊達郡の一部は現在伊達市となっている)が仙台藩伊達氏の父祖伝来の地であることから、1600年(慶長5年)に仙台に移った伊達氏が父祖の地を懐かしんで仙台の川に広瀬川と命名したという伝承がある。ただ、仙台の広瀬川の初見は鎌倉時代の吾妻鏡にあり、伊達氏の仙台入りより古いので、これは伝承の誤りである。
[編集] パレオパラドキシアの発掘
1984年(昭和59年)8月21日、伊達市梁川町の広瀬川河床の梁川層で、約1500~1600万年前のほ乳類パレオパラドキシアの化石が発見された。1984年の夏は干ばつの被害があって広瀬川も流量が極端に減少し、その結果、化石の発見となった。完全なパレオパラドキシアの骨格は世界でも4例目だった。
この発見にちなんで、梁川町商店街の広瀬川河岸には、2006年(平成18年)9月まで「パレオ」というショッピングモールがあった。
[編集] イベント
広瀬川下流にある広瀬橋は、伊達市梁川町(旧伊達郡梁川町)の中心集落にあり、ヨークベニマル、伊達市立梁川美術館等の施設も近く、商店街の中心になっている。毎年、8月15日ごろには、「やながわふる里まつり」では、広瀬橋のあるメインストリートを梁川踊りが練り歩き、広瀬川では鯉のつかみ取り大会や灯籠流しなどが開催される。広瀬橋下の河川敷の野外ステージでは、オラトリオのコンサート、よさこいコンテストが開催される。