役満貫
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役満貫(やくまんがん)とは、麻雀の役のうち、非常に難易度が高いものをいう。通常、役満(やくまん)と略される。得点計算においては、一般的に、満貫の4倍の点数として扱われる。
役満貫となる役については麻雀の役一覧を参照のこと。
[編集] 概要
歴史的には、麻雀において一回の和了で獲得できる最大の点数(上限)を満貫と称した。複数の役の複合により満貫に達する場合を数え満貫または数満貫といい、単一の役だけで満貫として扱う場合を役満貫として区別した。よって、役満貫の点数は文字どおり満貫と同額であった。
しかし、いわゆる麻雀のインフレ化に伴い、満貫以上の得点(倍満貫・三倍満貫・四倍満貫)が認められるようになり、それに応じて役満貫の点数も上昇していった。
その結果、現在では、役満貫を四倍満貫として扱うようになった。これに伴い、役満貫以外の役の複合による最大得点も四倍満貫相当とするのが一般的となった(数え役満)。数え役満について、詳細は麻雀の得点計算を参照。
本来、役満貫に関する得点計算は、飜数を超越した扱いとされており、飜数の計算を必要としない。よって、役満貫が成立している場合は、役満貫以外の役はすべて無視する。なお、完全先付けにおける和了資格などを考える際には、役満貫以外の役との複合を認めることもある。
役満貫に該当する複数の役が同時に成立している場合、つまり役満貫どうしが複合した場合(字一色と大三元など)、ダブル役満、トリプル役満と称して、通常の役満貫の2倍ないし3倍の点数として扱うこともある。
また、役満貫に該当する役が1種類だけでも、和了の方法(四暗刻単騎など)によってはダブル役満として扱うルールもある。
[編集] 役満貫の複合例
上記の場合、4つの暗槓で四槓子を構成しているため、四暗刻と四槓子が複合する。また、4つの暗槓子が東・南・西・北であるため、大四喜も複合する。また、雀頭が白であるため、先の4面子と合わせて字一色も成立している。
[編集] 実現可能な役満
青天井ルールにおいて、役満の超三元、四暗刻単騎、四槓子、字一色、人和、花役満、開立直振込、八連荘、および通常の役立直(ダブル)、一発、対々和、飜牌、ドラ24が成立、さらにワレメであるとする。点数を計算すると、親の160符162飜(場ゾロ込み)だから、
100点未満切り上げ(160×6×2162)×2 = 11,224,332,574,701,334,411,804,299,515,261,053,590,957,561,930,055,800点(約1052 = 一恒河沙点)になる。